小雨模様だったが、館内を見終わり、屋外の展示物を見る頃にはすっかり雨が上がっていた。
程よく湿った屋外は、空気も澄んで緑もより一層青々として、景色が良かった。
駐車場から出るとすぐに目に入る丸木舟。
男女別トイレ。左の大きいのが男性(オッカヨ)用。右の円錐形が女性(メノコ)用。
男女別トイレ。左の大きいのが男性(オッカヨ)用。右の円錐形が女性(メノコ)用。
「このトイレは展示物です」とわざわざ表示されているのは、誰か本当に使用しちゃったのかな?
男性用トイレの内部。
アイヌ民族の家、チセ。
チセの内部。しっかりとした居住空間だ。
定山渓温泉の開祖、定山和尚が、この木の根元でうたた寝をした時に、夢枕に現れた樹霊に霊泉の湧源を示されたと伝えられている。
男性用トイレの内部。
アイヌ民族の家、チセ。
チセの内部。しっかりとした居住空間だ。
靴を脱いで中に上がり込むことができる。
中央に囲炉裏。これを囲んで食事をしたり、一家団らんの楽しい時を過ごしたのだろう。この写真とは別に、囲炉裏の前で写真を取った。
あずましい(北海道弁…落ち着く)。
初めて見るアイヌの水車。
水車の裏側。シシオドシと同じ原理だ。
初めて見るアイヌの水車。
水車の裏側。シシオドシと同じ原理だ。
一定の間隔で杵が落ちる音がのどかだ。
大きな臼と杵で雑穀類のアワやヒエを粉にしたらしい。
大きな臼と杵で雑穀類のアワやヒエを粉にしたらしい。
ちょっと𦥑が閲覧注意レベル。
日陰に展示されているため、サルノコシカケ的なキノコやカビがはびこっている。
散策していると、「石垣に蛇がいることがあるので注意してください」という表示が数か所あり、ドキドキしながら石垣を見ながら歩いていたが、残念ながら姿を現すことはなかった。
周辺にはアイヌ民族ゆかりの貴重な植物群もあるようだ。
ギョウジャニンニクが有名だ。仕事でもらってきたこともある夫は、生い茂っている野草の中からすぐに見つけた。茎の一部がきれいな紫色をしているので、私も見て判別できた。
ニラのようなニンニクのような個性が際立つ味の野草だ。
最近ではスーパーでも売っているが、結構なお値段だ。軽くひとつかみ程度の量が、私が見た時は298円(税別)で売っていた。
より深くアイヌ文化や歴史について知りたい方は、館内に情報コーナーもある。ビデオ映像や図書も充実しているようだ。
この日、展示室内のガイダンス映像コーナーの前では男性が一人座っていた。
ガイダンスの音声が韓国語だったので、韓国の観光客だろうか。つい先日、海外からの団体観光客の受け入れが始まったばかり。自由時間を利用して訪れたのかしらと思ったりもした。
一通り見たけれど、まだ見足りない気分だった。
アイヌ民族の生活用品を見ながら、時代をさかのぼれば縄文時代の人々の生活から発達し、現代につながっている様でもあり、そう思うとその“延長線上に在る”という事が妙にワクワクした。
文明の利器に囲まれた生活を送り、時間に追われる生活から、楽な方へ楽な方へと選択してこれまで生きてきた。リタイアして有り余る時間を手に入れると、めんどくさい手間ひまかかることが、豊かな生活に見える。
アイヌ民族の生活は正にスローライフ。子供の頃の昭和時代をちょっと懐かしく思い出させるようだった。
またいつか来てみたい、そう思わせる充実した施設だった。
施設の向かい側には、小金湯温泉があり、樹齢700年のカツラの木もある。
定山渓温泉の開祖、定山和尚が、この木の根元でうたた寝をした時に、夢枕に現れた樹霊に霊泉の湧源を示されたと伝えられている。
お賽銭を入れ、家族の健康と幸せを祈って帰途についた。
終わり