Tの時間

なんでもない日常のできごとや思いのなかで・・

遠い日のポエム・・・

2021-11-12 23:53:28 | ポエム&エッセイ


                              


                 




                                 

( 2005年2月 作詠 )




なんだか恥ずかしいけど
こんな自分もいたんだなあ~って
今は感性も鈍く硬くなってしまった ............
読み返してみて
そのときの切なさ、狂おしさ、が愛しく甦る

                                   




物語・・・

2021-06-24 23:06:20 | ポエム&エッセイ



影絵・・
そこには物語がある

作家は想像力を働かせながら見ている あ・な・た

" ティンカーベル " のような妖精に魔法を掛けられて 
自在に夜空を飛び回り星々を訪ね巡るワンダラーもいい

あるいは大舞踏会のシャンデリアのもとに繰り広げられる
人間ドラマを創り上げてもいい

時に影絵にはハッとさせられることがある


~ 初夏の光と風と色 ~

2021-06-23 15:56:14 | ポエム&エッセイ

庭に唯一のバラ " 緑光 " が咲きました
緑色が好きだ と話したのを覚えていてくれて
知人にいただきました
もう15,6年前になるでしょうか




同時に オトギリソウ ( ヒペリカム種 ? ) も咲いています




久し振りにフォトポエムです
今回でこのシリーズ終わりです













ありがとうございました


エスプレッソ

2021-06-10 21:55:02 | ポエム&エッセイ

アリさんと子供たちの攻防がしばらくの間続いていたけど
いまは静かになりました
きっと飽きてしまったのでしょう
アリさんの粘り勝ちですね

きょうは一日家にお籠りでした
お天気がいいので毛布を2枚洗濯して気持ちも爽やかに

ふと、エスプレッソが飲みたいなあと思ったけれど
出かけるのが億劫でブレンドで我慢



『エスプレッソ』



 軽井沢のとある珈琲店のエスプレッソ
 それは今までのエスプレッソに対する認識を
 変えるに値するものだった

 カップは当然デミタス カップ
 しかもカップに S・M・L があるとするならば
 超 “ S ” クラス

 中身はと言えばまったりとした珈琲色・・
 どちらかと言えばチョコレート色の液体
 たくさん入っているように見えても
 実は底の方にほんのひとくち分・・
 ひとなめとも言える......

 口に含むと泡のまろやかさと珈琲の苦味とが渾然一体となって大脳を刺激する
 正直すごく苦い
 いままでにない味わい
 これを2杯飲むのは決心がいるぞ・・・

 と思いつつも
 その苦味にクセがなくすっきりしているせいか少しずつ口にしているうちに
 これがほんとの “ エスプレッソ ” なのかも知れないと思い始める

 じゃあいままで口にしていた苦いけれども飲みやすかった “ エスプレッソ ”
 量だってデミタスカップに一杯入っていた
 あれはいったい何だったの ...............
 
 いまになって “ エスプレッソ ” にも色々あることを知る
 何にしても初めての出会いは楽しく驚きがいっぱい
 
                      2005.1,24(月) 記


朱鷺色のナゾ

2021-06-09 22:49:10 | ポエム&エッセイ

過去に書いたいくつかの エッセイ を繙き
今更ながら感性の瑞々しさを羨ましく思うこの頃です
いまではまともな文章ひとつ書くにも時間がかかるようになりました ....... 



朱鷺色のナゾ

母はとても絵を描くのが上手だった

子供の頃一緒に絵を描いて遊んだ記憶はほとんどないのだけれども

いまでも断片的に思い出すことがある

 

一枚の画用紙に女の子の絵を描いてくれた

― それがわたしを描いてくれたものかどうかはハッキリしない ―

色を塗りながら母は言った

「お母さんは 朱鷺色が一番好きじゃよ」

「トキ色ってどの色?」

母が指差したその色はとても鮮やかな濃緑だった・・・と記憶している

以来 わたしはその鮮やかな濃緑色をトキ色だとずーっと思ってきた

 

小学三年のときだっただろうか

学校で恒例の眼の検査があり視力には何の問題もなかった

いろんな色した小さな水玉の集合したものの中に文字が表示されている本があり

「なんに見える」と先生が質問する

一枚だけどうしても文字に見えないのがあり

「色弱」と言われた

以来 通知表には「色弱の傾向あり」と書かれるようになった

 

後日誰にでも読めない1枚があることを知った

いったい何がどうだったのか・・・

 

だからといって普段の生活には何の支障も感じなかった

時折り 色の表現が他の人と微妙に違うことがあったことを除けば・・・

 

そのうちトキ色が朱鷺色だということを知るようになった

それでも朱鷺色が濃緑色だということを疑わなかった

なぜなら朱鷺という鳥を見たことがなくその存在すら知らなかったからである

 

あるとき母にきいた

「お母さんの好きな朱鷺色ってこんな色?」 と濃緑色を指差した

驚いたような顔をして母は言った 「いいやー」

なんとも言えない衝撃が身体を貫いた

 

そして初めて朱鷺色のナゾがわたしの中で氷解していった

薄々気づいていた朱鷺色の語源・・・

やはりそうだったのか

( 2003年1月31日 記 )