Toshiが行く

日々の出来事や思いをそのままに

家事ヤロウ

2024-06-06 06:00:00 | エッセイ

 

玄関ドアを開け閉めする音がする。

「そうか、今日は妻が写真撮影に出かけるのだった。ということは6時か」

──もうちょっと寝たい。

そのまま布団の中から「いってらっしゃい、気を付けて」。

だが、そうゆっくりもしておれない。

今日は土曜日。毎週土曜日は家中の掃除など割り当てられた家事がある。

うつらと30分だけ過ごし、起き出した。

 

口をぐちゅぐちゅとすすぎ、歯を磨き、サッサッと顔を洗う。

鏡をのぞけば、顔色はほんのり赤みを帯びている。

気を良くしつつ、パジャマのまま食卓へ。

一斤の食パンを少し厚めに切り、そのまま皿に乗せる。

この酵母パンは焼かない。バターやジャム等もつけない。そのままで十分旨い。

飲み物は牛乳コップ一杯。それと妻が作ってくれるヨーグルトがある。

リンゴや柿、ミカン、それにバナナ等の果物類があれば、これらが加わる。

今日はバナナ一本。これだけだ。幾分早食いの気がある僕は、5分程度で食べ終える。

 

      

 

さっさと跡片付けしてしまおう。

と言ってもこれくらいの食事だから使った食器は少ない。

スポンジに洗剤をつけ皿やコップを洗う。

この時、気を付けなければならないのが、水を出し放しにしないことだ。

つい、そうしがちなのだが、それを妻に見とがめられると、「水道代が大変」とやられる。

冬場ともなると、どうしても湯を使うことになる。

すると今度は「うちはオール電化。電気代を考えてちょうだい」となる。やれやれ。

食後の跡片付けは、朝・昼食事の2度だけ。

夕食になると、さすがに食器類も、それに鍋、フライパンなど調理器具も多くなる。

ここは妻にお任せである。

 

新聞を広げ、一呼吸入れる。

まずは社会面に目を通す。

かつてこの面は事件・事故の生ニュースで埋め尽くされたものだが、

最近のトップ記事は生ニュースではなく、解説記事みたいなものになっている。

だから、この面を見てもぎょっとすることはない。

そんな生ニュースはテレビにお任せということか。

スポーツ面に移り、大谷翔平君やソフトバンクホークス関連の記事を追う。

このところ、大谷君のホームランペースが上がってこないな。

プロ野球は交流戦に入った。我がソフトバンクはまずまず勝ち進んでいる。

最終面のテレビ番組面を見る。

以前はラ・テ面と言い、ラジオとテレビの番組を一緒に掲載していたものだが、

BS放送をはじめテレビ番組が増え、ラジオ番組は別面に追いやられている。

時代に合わせ新聞の編成も変わらざるを得ないのだろう。 

 

      

 

さて、今日の大谷君の試合放送は何時からか? 「10時」ゆっくりしておれない。

それまでに家事をすべて終え、ゆっくり観戦といきたい。

掃除機掛けから始めるか、それとも風呂掃除からやるか。

特に理由もないが、気分は風呂掃除からだ。

昨夜の残り湯を使い、風呂蓋、椅子2つ、それに洗面器これも大小2つ、

洗剤をつけ丁寧に洗う。これらは湯垢がつきやすいから丁寧に洗い流す。

次は浴槽。ここは湯垢が付きやすい角の部分がポイントだ。

気持ち良く湯船につかり、何気なくこの角の部分に手をやったら、ぬるっ、ザラっとくる。

これでは湯の心地良さがすっと冷めてしまいかねない。

 

あとは床面だ。スポンジに洗剤をつけ隅々まで洗う。

特に排出口はたわしを使い丹念にゴシゴシと擦り上げる。

また、排出口に絡まっている不純物は、不快な臭気の原因にもなりかねないから殊更だ。

最後に、カビが出やすい隅の部分には防止剤を噴霧する。

この時、窓をしっかり開けるなど換気に気を付けておかないと吐き気を催しかねない。

ともかく5分ほど放置したままにして退散し、その後水で洗い流せば風呂掃除は終了だ。

 

      

 

一息入れることなく掃除機掛けを始める。

その前にソファパッドや座布団類をべランダに持ち出し、日向干しする。

太陽の光、紫外線には殺菌効果があるのは言うまでもないが、

何と言っても湿気が取れてふっくらなるので気持ちが良い。

さて、掃除機だ。まずダトスケースを見る。ゴミが残されたままだ。

取り外し、そのゴミを捨てる。

周りにはまだ小さなゴミがこびりついているから付属のブラシで丹念に落とす。

それからフィルター。軽くはたく要領でホコリを払う。たまに軽く水洗いするとよい。

説明書にはそう書いてある。

 

これらを済ませ掃除機の始動だ。

3LDKの我が家。たいして時間はかからない。

ただ、特に気を付けるのが食卓のイス周りだ。

パンのカスやら米粒などが足元に散らばっている。

年を取ると食事中、ついポロポロすることが多くなる。

妻と二人並んで食事をするのだが、散らばり具合は断然こちらが勝る。

妻は6歳下、その差だと笑ってごまかしている。

 

これで一通り終えた。あとは、ゆっくり大谷君のテレビ観戦だ。

ちょっと待て。昼食はどうしようか。もうしばらくすると、そんな時間になる。

食器洗い、風呂掃除、掃除機掛け、それからゴミ出し、洗濯物畳みなどはやるようになった。

だが、料理まではまだだ。

冷蔵庫の中を覗いてみる。何だ、ちゃんと用意してあるではないか。

ウィンナーに卵焼き、それに野菜サラダ、ノリもある。

ご飯は冷凍してあるからチンすればよい。昼ご飯はこれで十分。

「サンキュー、サンキュー」心置きなくテレビの前に座りなおした。

「料理も覚えないといけないかな」

新婚さんの大谷君にはそんなことあるはずもないだろうな。

 

 

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« アジフライ | トップ | 80歳代をどう生き抜くか »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (キキ)
2024-06-06 08:01:23
おはようございます。
トシさんの生活を思い描きました。
丁寧な掃除に頭が下がります。
料理、夫は全くできません。
スーパーの惣菜があるからと。
なので留守にするときは2日分程度なら作って出かけています。
返信する
Unknown (Toshiが行く)
2024-06-06 08:56:53
キキさん おはようございます。
妻からあれこれ、それこそ口うるさく教えられ、
少しずつうまくやれるようになっています。
あとは料理ですが、これがなかなかです。
まあボチボチいこうと思います。
返信する

コメントを投稿

エッセイ」カテゴリの最新記事