K馬日記

映画や美術、小説などの作品鑑賞の感想を徒然なるままに綴っていきます。

多摩全生園

2011年07月20日 | 文化
こんばんは!

もう毎晩クーラーつけっぱで、なんか開き直ってるただけーまです。


先日、埼玉の多摩全生園に行って参りました。
JR秋津駅から徒歩20分。
バイト帰りでスーツかつ、かんかん照りで。

死ぬかと思いましたww

多摩全生園というのは、ハンセン病患者を収容している場所で、
今現在も300人近くのハンセン病にかかった方が暮らしている場所です。
外界とはしっかり柵で囲まれていて。
ハンセン病が隔離されてきた歴史をまざまざと見た気分でした。


全生園まではバスも出てたんですけど、やっぱり歩きたくなっちゃって。

やっぱこういうところは苦労してこないと意味がないというか。


ってこういう考え方はよくないのかな・・・

もちろんハンセン病患者の苦しみを分かち合えるなんて決して思ってないし。

歩いて来たってことが独善的であるということもわかってますけど、

それでもやっぱり歩いていきたかった。
こればっかりは言葉では説明できないけど・・・
とにかく、そんな何かがあったんです。



ぼくは気づかないまま全生園に入ってしまっていたんですが、


人通りの少なさ。


本当に300人近くも住んでいるのか疑わしいほどに静か。

照りつける太陽の音が聞こえてくるようでした。


何にも言えない。

本当に。

こんな生活があったことを知らなかった自分に腹が立つし。

こんな生活を強いてきた国にも呆れかえる。

直接かかわりがないはずなのに、ぼくの怒りはたとえようもなく膨らんでいきました。


ハンセン病隔離政策。

これは国の汚点。
国民の安全を考えてとった行動ではあるのだろうけど。
それでも患者さんの生活を考えると、
許されることはないんだと思う。

中世では仏からの罰だとみなされ。
近世では一族の血筋だとみなされ。
それゆえに、隠され、存在を隠ぺいされた。
そしてつい最近まで、彼らは強制的に隔離をされていた。
結婚は許されるも出産は許されず、
施設内で施設内専用の通貨を使用し、
動ける患者が動けない患者の世話をし、
道路も患者が整備し、畜産農業も患者が行い、
もはや、患者としても扱われていなかった時代があった。

そんなことを知らなかった自分が恥ずかしい。


ハンセン病隔離政策にたいして、原告側が勝訴になったのを受け、
小泉元首相が控訴をしなかったのは本当に評価されるべきですね。


今、多摩全生園にある国立ハンセン病資料館で企画展をやっています。


胸が苦しくなります。

でも、知っておかなければならないと思います。

駅から少し遠いですが、バスも出てるので是非^^


hona-☆

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