シェンヤン(瀋陽SHENYANG)生活体験記

中国東北部の瀋陽(昔の奉天、満州)。冬には-30度になる土地での驚きや感動を「初めて」の視線でおしゃべりしています。

帰国子女受験って、まず受験資格!

2013年02月03日 | インターナショナルスクール
ちょっと久々に帰国子女まわりのお話。
日本は受験の季節なもんで。 ちょっと細かい。
直面している人には、深刻な話。 知らないで困った人もいます。

海外在住の子女 や 既に海外在住から帰国して間もない子女 が
日本の私立高校を受験する場合のお話。私立です。
   (公立は基本的に問題無い筈? このへんはよくわからない)

9年生問題という言葉があるのを御存知でしょうか?

    9月1日生まれ以降のお子さんで、
    高校受験の時期に Grade9 の 場合、
    早めに、受験希望高校に 確認・相談されることをお勧めします。

日本の学校の学年は4月始まり。
海外の学校の学年は、大抵が 9月始まり。 アジアでは8月も。

日本では、4月2日生まれからの子供が 4月入学します。
海外では、9月入学の場合、その4月2日生を、9月1日生に置き換えます。

もうひとつ。
海外のシステムで、だいたいですが、日本の4月入学を基本にして、
  英国式が year で  半年前の9月に入学。
  米国式で grade で  半年後の 9月に入学。

そのまま、日本で、海外で、大学まで進む場合は問題ありませんが、

日本のシステムにおいて、海外の学校から日本の高校を受験する場合、
   「9年間の課程を(入学前の3月末日までに)終えていること」
というような一文があります。 文科省の規定のどこかに。

Year制だと、 9月後出生でも、日本の中3生は、中3の6月に9年生終了。
Grade制だと、9月後出生は、中3の6月には、8年生終了。
中3の3月には、まだGrade9(年生)の途中です。

Grade だと 日本の高校受験は、叶わないことになります。

   確かに、日本の小学校を入学せずに、海外での入学であれば、
   日本の同学年の子供は4月入学なのに、海外では夏入学で、
   半年、学ぶ時間が短い、、、、とは、いえるけど。   

日本人で、日本に戻り、日本の高校を受験するのに、
   日本の小学校入学後に海外に出た場合、
   同じ期間、外国でも、それも日本語での授業ではない土地で頑張ったのに、
   日本の地元や 元の同級生と同時期の受験が認められないことになります。

別に本人が怠けて、進学時期が半年遅らされているわけではありません。
   「9年の課程」ってなんでしょう。 
9年間、学校生活をしなければならない、、ということでしょ。
日本の9年の課程って、世界で付き合わせるのは、難しいと思います。
   場所によっては、数学なんて、中国やインドの方が、
   先取りをしているかもしれません。
   国語だって、基本的には 読み書きで、 
   各国の内容を比べられないと思います。

海外で生活している子供達は、いずれ日本の学校を受験しようという
意識を幼い頃から持っている子供もいて、
   もちろん、親の転勤の都合も予想がついていてのことでしょうが、
幼い頃から、日本語や日本の勉強を維持しようと、
もしかして現地の子供達よりも勉強量は多いものです。
   我が子達も 大変でした!

我が子は、9月1日以降生まれですが、Year制のインターだったので、
日本の高校受験前の夏に、Year9を終えていたので、セーフ!
秋生まれで、同じ土地で、Grade制のインターだった子は、
受験認定審査で「不可」との回答が来たとのことでした。

子供達が小さい時に海外に出て、その土地のインターに入って、
時には、日本人学校に入りたくても、無い土地はいっぱいあります。
いつまで海外にいるかもわからず、高校受験時期に、
こういう問題があるなんて、直面するまで気付かない人もいます。

日本への帰国子女用の塾に、時折通わせて、保護者会もありましたが、
「9年生」の問題、要確認なんて、ひとつもありませんでした。

日本の私立高校はある程度の独自の裁量を行う余裕があると思うのですが、
直面した方が、受験希望を受けた学校側が県庁等に問い合わせたところ、
   「県は、文科省の受験規定の線に沿うことにしている」
との回答があったそうです。
    よって、その高校は受験不可。

私立高校の帰国子女受験では、受験の前の年の夏頃から、
受験が可能かどうかの認定審査があるところがあります。

    たまたま、日本の一時帰国時の夏、
    我が子が中学2年頃に学校説明会に行った際、説明会後に、
    どっと列が出来、それが、認定審査の書類提出だったものでした。
       職場からの赴任証明(子女同伴)とか、
       添付の書類も必要です。 (学校によりますが)

    9月1日生まれ以降のお子さんで、
    高校受験の時期に Grade9 の 場合、
    早めに、受験希望高校に 確認・相談されると良いでしょう。
       今年の受験には、間に合わない?
       今後の御参考までに!