津波で消えたメダカ復活へ 仙台・八木山動物公園と宮教大
http://www.kahoku.co.jp/news/2012/11/20121122t15027.htm
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仙台市の八木山動物公園と宮城教育大は、東日本大震災で「絶滅」した市沿岸部のメダカを市民とともに復活させるプロジェクトを始めた。震災前に採取していた若林区井土地区のメダカを増やし、元の場所に放流する。繁殖に取り組む親子らを募集している。
県内では沿岸部を中心に広く生息していたメダカは、用水路がコンクリート護岸に変わった影響などで年々、減少。県レッドリストの準絶滅危惧種に指定されている。市内では、青葉区折立地区とともに生息が確認されていた井土地区は津波に襲われ、用水路は泥で埋まった。宮教大の研究者らでつくる県淡水魚類研究会は、同地区のメダカはほぼ絶滅したとみている。
研究会は2010年8月、保全調査のため同地区でメダカ20匹を採取。園と大学の水槽で約1000匹にまで増やしていた。市民とともにメダカを繁殖させ、復興の機運を盛り上げようと、プロジェクトを企画した。圃場整備が終わる14年ごろに、育てたメダカを放流する計画だ。
呼び掛けに応じた親子ら9組20人が10日、園に集まった。研究会のメンバーから育て方を教わり、雌雄4~5匹のメダカを受け取った。
泉区の寺岡中2年南部圭汰君(13)は「100匹以上に増やしたい」と意気込み、母直子さん(38)は「楽しみながら地域に貢献できるのはうれしい」と話した。
研究会の菅原正徳会長(33)は「メダカが元の場所に住めるよう、自然環境に配慮した用水路整備を行政に働きかけたい」と語る。
プロジェクトは引き続き、参加者を募集している。人数がまとまり次第、講習を開きメダカを配る。連絡先は動物公園022(229)0631。
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