エデンの園を追放された後、アダムとエヴァはたくさんの子供を産み繁栄していきました。
地上には人間以外の生き物もいた。
巨人ネフィリム。
神の子供たちが人間の娘たちのところに降りて行って結婚し生まれてきた。
巨人ネフィリムは人間の食べ物を食べつくし、共食いを始めて滅んでいった。
このくだり、いる?
しかし、巨人神話は世界中に見られるので、もしかしたらかつての地球には巨人が住んでいたのかもしれない。
巨人は自滅したが人間はどんどん増えていき、悪事を働く人間も増えてきた。
それを見た神様は、
「わー!人間めっちゃ悪いことするやん!
こんなことさせるために作ったんちゃうのにな
あかんわ。こんなことするなら全部滅ぼしたろ」
しかし、ノアだけは神様に忠実だったので助けることにした。
そして、予言通り洪水はおこり、ノアの箱舟にのった生き物以外はみんな死んでしまった。
神は、「もうすべての生命を滅ぼすようなことはしない」と誓った。
シュメール神話でも、エンリルは他の神の反対を押し切り人類を滅ぼすが、その後神様たちはやりすぎたかなと反省していて、このシーンと似ている。
洪水を生き残ったノアとその一族。
その後どうなったか。
自分でブドウを栽培しては葡萄酒を作り、ベロベロニなるまで飲む、という日々を過ごしていた。
酔いすぎて全裸になって寝ていたら、息子のハムがやってきた。
「うわあ、お父さん、裸やん!みんなーお父さん裸で寝てるでー!」
と言って兄弟セムとヤペテを呼んだ。
「そんなんやめたれよハム!お父さんかわいそうやろ」
裸のノアを直視せずに着物で覆ってあげた。
酔いの冷めたノアは、ハムが自分の大失態をチクリまくっていたことを知って大激怒。
「呪いかけたろ」
ノアはハムに…じゃなくて、ハムの息子カナンに呪いをかけた。
「裸を見なかったセムとヤペテのしもべとなれ!」
洪水を生き延びた後、ノアはこんな感じで幸せに生き950歳で生涯を終えた。
このあと、ノアの子供たちがさまざまな民族につながっていくのだが、ノアの子供たちのエピソードが民族間の関係性を暗示しているものとなっている。
ノアの裸を見なかったセムの子孫は、後のアブラハム、すなわちユダヤ人となるので当然優遇されている。
ハムの息子カナンは、後のユダヤ人のライバルとなるカナン人につながっていく。
後の話であるが、ユダヤの祖アブラハムは、神様から「カナンの地」を与えられる。
しかし、カナンの地にはカナン人が住んでいた。
ユダヤ人からすると、
「あのー、この場所ヤハウェから与えられたんで、どっか行ってもらえます?」
カナン人からすると、
「いやいや、知らんし!
俺ら別の神様信仰してるし関係ないやん!」
しかも、ユダヤ人は一神教、カナン人は多神教。
カナン人はフェニキア人とも呼ばれていたが、特に重要視していた神様が嵐と水の神様である「バアル」という神様であった。
ユダヤ人はカナン人を追い出したいがために、カナン人の「バアル」を「ベルゼバブ」として邪神扱いしディスりまくる。
カナン人はバアルのことをリスペクトを込めて、バアルゼバブ、気高きバアル、と呼んでいた。
ゼバブの一字を変えてぜブブとすると、「ハエ」という意味になる。
ユダヤ人はそこをついて
「やーい!やーい!お前らの神様ベルゼブブ!くっさいくっさいハエの王!」
みたいな感じで悪口を言いまくった。
しかも、実際にあったバアル神殿を破壊して公衆便所にされたとも言われる。
最終的にはカナン人はユダヤ人によって追い出され、行方が分からなくなったが、グリモワールという書物によると「バアルは後に東の地を支配した」と記されている。
東方を支配し、66の軍団を率いる序列一位の悪魔の王として書かれている。
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