よろず戯言

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ときわ公園

2016-05-18 10:19:17 | 旅行・まち歩き

およそ一年前の小旅行の記事を今さら。

 

昨年の6月、山口県宇部市にある、ときわ公園へ行った。

「近場で日帰りできる適当な場所に行かん?」

年一回くらいの頻度で高校来の友人と遠くまでドライブ旅をしている。

とりあえず県外で、でも離れすぎない近隣県で。

唐津,日田,竹田,豊後高田,臼杵,津和野,柳井,仙崎・・・。

福岡と隣接する、佐賀や大分、それと山口から、行ってみたい場所をいくつかあげる。

そのなかから、友人のたっての希望で、宇部市へとぶらりとドライブすることになった。

宇部・・・この時点でセメントの工場くらいしか思い浮かばなかった。

 

 

宇部空港

敷地内に様々な品種のバラがズラリと植えられていた。

 

友人の目的地のひとつは宇部空港。

航空機マニアである彼は、自衛隊の各基地の航空ショーに毎年足しげく通い、

その撮影のために、ウン十万もするデジタル一眼レフ&望遠レンズをそろえ、

全国各地の航空部隊のワッペンを収集し、

海外の空軍パイロットのジャケットなどの薄汚い払下品を購入している。

そんな友人、軍用機だけかと思ったら、

航空機全般、空港施設なんかにも興味があるようで・・・。

 

空港内にあったよく解らないオブジェ。

これ見て、ポケモンのイワパレスが頭に浮かんだ。

 

宇部空港の敷地内に植えられていたバラのひとつ。

品種名:ダブルノックアウト。

作出者、なぜそんな名前を付けた?

 

空港の敷地内に、バラを中心にたくさんの花が植えられており、

それがまた手入れが行き届いていて素晴らしかった。

また、変わったオブジェなどが、そこかしこに展示されていて、

別に飛行機に興味のない自分だったが、なかなか楽しめた。

花の撮影に勤しんで、友人よりも楽しんでいたと思う。

朝早くに立ち、朝食もまだだったので、空港内のレストランで朝食。

奮発して地のものを使った膳を注文するも、

メインディッシュのアジの開きが、10cm足らずのマメアジ!

小っさ!こんな小さいアジを開きにすんじゃねえ!!

 

写真じゃ判りづらいけれど、本当に小さくて驚いた。

この皿はたぶん萩焼だと思う。

 

空港で食事を終えて、宇部市へ来たいちばんの目的、ときわ公園へと向かう。

宇部市民の憩いの場として、広大な敷地に遊歩道や池が設けられ、

森林公園やらキャンプ場、遊園地,植物園,動物園,美術館に石炭記念館が点在し、

さらにこの公園全体が野外の彫刻ミュージアムとして、巨大な作品があちこちに展示されている。

およそ彫刻とは思えない、ワケの解らない現代美術のオブジェがあちこちに。

 

駐車場から公園に入って最初に出迎えてくれた彫刻。

高さ2m以上あったと思う。

怖えよ!

 

宇部市は彫刻の町をアピールし、毎年それにちなんだイベントも開催しているよう。

世界じゅうから彫刻家や現代アートの芸術家などから作品を募り、

それらが、このときわ公園のみならず、市内の至る所に設置されている。

先に立ち寄った空港内はもちろん、道路沿いのちょっとした場所、あちこちでオブジェを見ることができる。

1961年(昭和36年)に開催された野外彫刻展がきっかけで、

この彫刻の町は半世紀以上の歴史があるという。

しかし彫刻っていうと、木や石、金属などを、

削って掘って形作るものだと思っていたんだけど、

展示されたるもののなかには、どうみてもガラクタを繋ぎ合わせただけのようなものや、

ただの幾何学的な金属加工品みたいなものもあり、彫刻の概念がよく解らなくなる。

 

風を受けて向きが変わる金属製の大きな作品。

風見鶏ならぬ、風見トンボ。

 

トラが・・・意味がよく解らない。

 

展示してある作品の脇には、きちんとパネルが設置されていて、

そこに作者の写真やら、作品名、そして作品コンセプトなどがきちんと書かれていた。

自分に読解力がないのか、はたまた芸術への理解が足りないのか?

その多くは読んでも、あまり理解できない。

作った人達はこれを通して、なにかを表現して訴えたいんだなというのは解った・・・。

だが、それが具体的に何なのかがイマイチ解らない。

シュールな世界だ。

 

ある作品脇にあったパネルに書かれてあった作者のコメント。

すいません、自分に読解力が足りないのか、まるで意味が解らないです・・・。

 

 

意味不明だけど、こういった幾何学的なオブジェは嫌いじゃない。

 

展示してある作品の多くは、触れてOK。

なかには子どもが乗っかったり、よじ登ったりでき、

屋外の公園に設置することを前提に作っているものもある。

広大な敷地内に展示されている、すべての作品を、

解説を読みながら見て回るだけでも、けっこう時間がかかる。

 

 

一番おもしろかった作品がこれ。

作品タイトル、「じいちゃんの鼻の穴に宇宙があった」

おそるおそる鼻の穴から中を覗くと・・・宇宙だ!!

じいちゃんのコスモだ!!!

巨大な老人の生首が小高い丘に転がっていて、かなり怖いけれど・・・。

 

敷地内の菖蒲苑へと移動する。

ちょうど、"しょうぶ祭り"なるものが開催されていて、

出店やバザーなんかがあって、大勢の人で賑わっていた。

ただ・・・肝心の菖蒲は、見頃をとうに過ぎた様子で、

池に植えられたハナショウブ、ほとんど花が終わっていて寂しい状態だった。

こういうのって見頃を予想して日程決めるんだろうけど、実際 難しいよなあ。 

菖蒲苑と隣接して、あじさい苑があった。

こっちはちょうど見頃で、西洋アジサイ,ガクアジサイ,カシワバアジサイと、

いろんな種類のアジサイが楽しめた。

 

 

ときわ公園の敷地内にある菖蒲園。

残念ながら見頃は過ぎていた。

 

岩で休むカモ。

 

 

あじさい苑。

右は自分の好きなガクアジサイ。

 

ハナショウブとアジサイを堪能し、そのままときわミュージアム本館という施設を目指す。

屋外の数多くの彫刻作品も、実はこの ときわミュージアムの常設展示物。

自分たちの目的は、ときわミュージアム本館に併設されている植物園。

大きな温室があり、そこで熱帯・亜熱帯の植物を中心とした小規模な植物園があった。

胡蝶蘭はじめ、オンシジューム,デンドロビウムなどが植えられているラン室から始まり、

サボテンや多肉植物などが植えられているコーナー、

バナナにパパイヤ,スターフルーツなどが植えられている、熱帯果樹のコーナー、

そして、アンスリウム,ヘリコニア,スパティフィラムなど、観葉植物が植えられているコーナー、

自分が大好きなジャンルの植物ばかりで、興奮しっ放しだった。

 

 

デカイ玉サボテンたち。

他にも様々なサボテンが多数植えられていた。

 

ビカクシダやタマシダ,プテリス,グズマニアなどが植えこまれた大きな岩。

もし大富豪になったら家の中にこういうの作るのが夢。

 

どっぷりと散策し、最後に宇部市のマスコット、ペリカンを見に行く。

この公園内で飼育されている、モモイロペリカンとハイイロペリカン。

自分が子どもの頃、テレビで紹介されて話題になったペリカンが居る。

毎日 幼稚園に通い、園児といっしょにお遊戯していた、

人懐っこいモモイロペリカン、"カッタ君"。

彼もここで飼育されていたのだ。

残念ながら、カッタ君は数年前に他界してしまったが、

その子孫は健在で、ここで暮らしているという。

昔見たカッタ君の映像のように、ふれあえるのかと思ったが、

ペリカンたちの居る浮島は離れ小島になっていて、立ち入ることができず、

さらにネットで防護されているので、うまく写真に収めることもできない。

 

常盤神社。

ペリカンの浮島近くに、やはり浮島のような場所に建立されていた。

参道が橋になっていて渡ることができる。

人でごった返していた公園内でも、ここだけはひっそりとしていて、カップルが何組かくつろいでいた。

  

ペリカンが飼育されている浮島にはネットが張られていた。

ネット越しに遠目でしか、ペリカンたちを観察できなかった。

 

カッタ君の像。

かなりデフォルメされている。

  

浮島から出て、池のほとりで羽根休めしていたハイイロペリカン。

換羽中の幼鳥のようだった。

 

こうして、宇部市を堪能して帰路に就いた。

決して観光地とかじゃないんだけど、こういう場所を狙っていくのも楽しい。

それにしても、花と緑、そして芸術にあふれた素敵な町で、

きちんと整備され美観もよくて とてもいいところだった。

それに比べ、自分の住んでいる、田川市郡。

町じゅうゴミだらけ、不法投棄はもちろん、住民も平気でそこらにゴミ捨てる。

ヤクザと生活保護不正受給者と暴走族が跋扈する、ならず者の掃きだめの町。

エネルギー転換で炭坑が閉山し失業者があふれ、こうなってしまった・・・とかなんとか言ってるけれど、

石炭産業が終焉して何十年経ってんだよ?

同じくかつて炭坑で栄えた町として、この宇部市を見習えよと。

 

それまで聞いたことのなかった、宇部ラーメン。

空港でこれ見て、帰りに食べようと思っていたのに忘れてた。

"強い豚骨臭"ってのに惹かれるわ。

 



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