よろず戯言

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NHK公開セミナー 大河ドラマ「真田丸」

2016-11-09 01:32:10 | アート・文化

9月下旬くらいからだったろうか、NHKでイベントの案内が流れていた。

番組と番組の間、民放だとCMにあたる場面で、

番組紹介などと一緒に流れていた、とあるイベントの案内。

"NHK公開セミナー 大河ドラマ「真田丸」"。

出演者は真田丸で後藤又兵衛を演じている俳優の哀川翔

しかも場所は福岡県嘉麻市!

 

開催日は11月5日(土)。

うーん、行きたいけれど土曜は仕事・・・。

月2日だけ好きな日に休むことができるが、最近病院通いが多くて、

その2日の休日は通院日に費やしてしまっているのが現状。

先月も扁桃腺炎で二日とも消化してしまったし、

その前の月も歯根嚢胞手術の術後の診察で消化した。

貴重な休み、何があるか判らないから、上旬で消化しないでとっておきたいものだけど・・・。

 

しばらく悩んだが、こんな機会はそうそうない。

参加するには事前に応募が必要だったので、募集要項を読み、

郵便局で往復はがきを購入して、さっそく応募。

当選すれば、返信はがきが入場券として送られてくる。

そうして先月末、見事当選して、その入場整理券が送られてきた。

 

送られてきたイベントの入場整理券。

 

一枚の入場券で二名まで有効。

土曜だから息子を誘って一緒に行くか!

歴史を習い始めたから、ちょこっとだけ歴史に興味を持ち始めた息子。

室町時代が一番好きだとかなんとか行ってたな。

そんな息子に戦国時代の面白さも伝え、

こないだも黒田官兵衛と長政、そして後藤又兵衛や母里太兵衛などの話をしたばかり。

いきものが好きで、ダーウィンが来た!を録画して観ている息子、

最近はそのまま真田丸も毎週観ているということで、

そのなかで、又兵衛役の俳優さんを生で見れるとなれば、きっと「行く!」と言うに違いない! 

そこまで食いついては来なかったものの、「行く。」とのことだったので、

金曜の夜に息子を迎えに行って、翌土曜日に哀川翔に会いに行くことに。

 

ところが、金曜日当日になって元妻から連絡。

「日曜日だと勘違いしていました。土曜日は参観日で学校なのでいけません。」

はぁ!?

はっきりと土曜って言ったよな?

ちゃんと金曜の夜に迎えに行くって言ったよな?

今回に限らず、こういうことが頻繁にある。

自分が元妻らに、いかにおざなりに扱われているかがよく解る。

せっかくの連休なのに・・・。

 

息子が一緒に行けなくなっただけで、イベント自体に行けなくなったわけではない。

気を取り直して、ひとりでイベントを楽しもうじゃないか。

土曜の昼前、嘉麻市のなつきホールという多目的ホールへと向かう。

車で20分程度の、本当に近くにある場所だった。

11時開場とのことだったので、少し余裕を持って家を出た。

 

 

会場の嘉麻市 なつき文化ホール。

 

なつきホールに、開場30分前に到着したのだが・・・。

ホール入口前は長蛇の列!

人がめちゃくちゃ並んでる!!

うわーこんなに並んでるとは・・・甘くみていた。

大したホールじゃなくて、収容人数もそんなないだろうし、

NHKのイベントで本当に失礼だけど、哀川翔でそこまで人が来るなんて思わなかったし、

なによりも嘉麻市の山合いの辺鄙な場所に、そこまで人が集まりもしないだろう。

そんなふうに甘く見ていた。

 

ホールの周囲には後藤又兵衛の幟がはためいていた。

 

スタッフに入場券を見せて列に並ばされる。

横四列に並ばされる。

自分の両脇は70過ぎとおぼしき老紳士。

11時になり開場。

じわじわと列が入口へと進んでいく。

列がカーブにさしかかる。

両脇のおじいさん二人、列の内輪差というか、隣の人を考慮しないで歩を進める。

間に挟まれた自分、肩を狭めて歩くも、両脇のじいさん二人からガスガスと容赦なく体をぶつけられる。

狭い通路を4人並んで歩かされているわけではない。

内側の人は歩を狭め、外側のひとは歩を広くして大回りしてくれれば、

横一列4人並んでいてもスムーズにカーブできるのに、両脇のジジイ二人、

そんなことを考えず、自分の存在などないかのように、ガスガスぶつかりながら進む。

たまらず列から外れて、一歩後退する。

すると、糞ジジイ二人、間に人が居たことなど知らなかったかの如く、ぴったりひっついてそのまま進みやがった。

この人ら運転免許証持ってたら、脱輪や壁こすりの常習なんじゃ?

全席自由席で、良い席は早い者勝ち。

我先に入場したい気持ちは解るけどさあ・・・。

 

小袋に入っていたチラシ類。

 

入口で入場整理券と引き換えにパンフレットやチラシの入った小袋を渡される。

そして通路を通って、ホールへと入る。

さすがに前の方から埋まってはいたが、端の方は前の方でも空いていた。

適当に前から8列目の、左側いちばん端っこの席へと腰かけた。

ステージには椅子が三つ。

哀川翔とプロデューサーと、聞き手のNHKキャスターの席だな。

ここからだと右の椅子に座った人が後ろ姿になってしまうな・・・。

さすがに哀川翔が真ん中だろうから、まあいっか。

向こう側が聞き手のキャスターかな、だったらトライアングルゾーンが拝めるかも!

そんなことを考えながら、続々と入場してくる客をながめていた。

 

客層はやっぱり年配の方が多め。

男性が多いか。

大河ドラマには興味なくて、哀川翔目的だと思われる女性グループや若者カップルなども見られる。

それに子供連れも結構多い。

自分はこんな場所へ小六の息子を連れて来るのもどうかと思っていたのに、

小学校低学年や幼稚園児をぞろぞろ引き連れている人もちらほら。

こういう人らって、はがき複数出して応募したんだろうな。

 

通路にはずらっと真田丸のポスターが貼られていた。

 

自分の前の席に、30代のカップルが座っていちゃついている。

男にもたれて、お互いに寄り添い、こんな人がごった返している公衆の面前で。

しかし、男の方、ファンキーモンキーベイビーの和尚似。

ブサイクなクセに、そこそこきれいなおネエちゃん連れていやがる。

耳にフェイクジュエリーのような、趣味の悪いピアスを複数。

ブサイクでもピアス付けてりゃモテるのかしら?

 

自分の後ろの席に若者のグループが座った。

これが・・・チャラい喋りでうるさくて、どうにもイライラする。

「NHKっち、俺ら場違いじゃね?」

「全っ然、場違いっすよ先輩!」

「大河ドラマとか興味ないきね。」

「マジ入ってくる人たちの視線がやばいんすけど、俺ら笑われてるだけっすよ!」

「手作り感ハンパないきね!」

「翔さん見てくれますかね?」

「絶対見るっちゃ。」

 

もしかして、コイツら・・・。

会話の内容でなんとなく、何をしているのかが判った。

なにげなく、そっと後ろを見てみる。

やっぱり!

男のうちひとりが、段ボールだか何かで作った、カブトムシのツノのかぶり物を付けていた。

哀川翔が無類のカブトムシ好きだということで、何かアピールしているのだろう。

若者よ、痛いぞ、それは痛すぎる。

せめて、もうちょっと丁寧に作れよ、カブトムシのツノは二本だ。

あと、灰色で塗ってんじゃねえよ、カブトムシは茶色か黒だろうがよ。

 

ロビーには記念撮影コーナーも。

実物大?の哀川又兵衛と一緒に写真が撮れる!

 

そうこうしていたら、開演の時間になった。

出入り口が閉じられ、照明が落とされた。

司会者がやってきた。

笠井美穂さん。

NHK北九州のキャスター、テレビで毎日観ている人だ!

テレビで見るより、ずっと すらっとしていてスタイルがいい。

ブルーのワンピースが素敵だ!

 

笠井美穂キャスター。

このチラシの写真はショートヘアーだけど、

ずいぶん前の写真なのか、実際はかなりのロングでポニーテールが素敵だった。

 

笠井キャスターの紹介で、まず登場したのが嘉麻市の市長。

初めて見たけれど、若い市長さんなのね。

大抵こういった自治体の首長の挨拶って退屈なものだけど、

これがなかなか話の巧いひとで、あいさつの型に捉われていない面白い話で、

何度か会場内で笑いが起こっていたくらい。

なるほど、ここ最近、嘉麻市は観光やらイベントに力を入れているけれど、

こういう若くてユニークな人が市長ならば、それが納得できる。

 

 

NHKのチラシ類に紛れて小袋に入れられていた、嘉麻市のパンフレット。

観光文化大使が嘉麻市に縁もゆかりもない、オカマタレントのおすぎ

嘉麻(かま)市から、カマ繋がりで選ばれたのだとか・・・おすぎもよく引き受けたな。

 

市長のあいさつの後、NHKの北九州支局長のあいさつがあり、

それが終わると、いよいよ哀川翔とプロデューサーが舞台に登場。

哀川翔、いつもの白縁メガネに、タイトなシャツとズボン。

ガタイのいいイメージだけど華奢にも見える。

身長は思ったより高くはないか。

プロデューサー、かなり若いぜ?

大河ドラマのプロデューサーってんだから、もっと厳格そうなジイさんかと思っていた。

 

トークで哀川翔 自らカミングアウトした、

撮影が深夜にまでおよび、実は半分眠っていたというシーン。

 

そこからおよそ1時間ちょっと、あっと言う間の時間だった。

途中、特別に編集された真田丸の又兵衛登場のシーンの映像を織り交ぜながら、

又兵衛役のオファーから、真田丸の撮影の裏話、これから最終回に至るまでの見どころなど、

哀川翔とプロデューサー、そして笠井キャスターの3名による軽妙なトークが繰り広げられ、

特段、哀川翔のファンというわけではないのだけど、真田丸を観ていた自分は十二分に楽しめた。

こういったものに参加したのは初めてで、ひょっとしたら退屈なんじゃなかろうかと思っていたけれど、

会場も終始、笑いと どよめきが起きていて、 とてもいいイベントだった。

笠井キャスターが自分の座った位置の反対側に腰かけてくれたため、その美しい脚も見れて満足。

ガッチリとしたガードでトライアングルゾーンは拝めなかったけれどね。

 

最後にステージの三人が椅子を立って前方の方に立ち、

会場の客からの、哀川翔への質問コーナーということになった。

質問したいと挙手した客のなかから、笠井キャスターが適当に指してマイクを渡し、

客が直に質問をして、それに哀川翔自身が回答するというもの。

ここでまた一気に騒がしくなる、後ろのカブトムシのかぶり物をした若者たち。

会話の内容、騒がしさから察するに、

周りが煽って、かぶり物をした若者が手を挙げて必死にアピールしていたようだが、

虚しくもまったく触れられることはなく、質問タイムは終了してしまった。

 

 

田舎町でのトークイベント。

大俳優だから、やっつけ仕事的に淡々と受け答えをやる程度だろう。

当初そんなふうに思っていたが、テレビで観る姿よりもずっと軽妙で、ずっと面白かった。

なによりもサービス精神が旺盛で、とてもトークが巧い方なんだと感心した。

コワモテな容姿なのに、この気さくなキャラクター、そして真剣な役者としての信条。

こんなギャップもまた人気の理由なんだろうなと納得した。

 

いやあ、なかなか良かった。

これで真田丸、最終回まで より楽しみながら視聴できるというもの。

はたして、又兵衛はちゃんと死ぬ映像があるのか?

トークの話題にもなっていたけれど、今回の大河、死亡描写がほとんどなくて、

ナレーションでその死が伝えられる、いわゆる"ナレ死”で片付けられることが多い。

そのため、ナレーション担当の有働由美子アナウンサーが、

撮影節目の打ち上げの際、「もう私に殺させないでください!」と訴えていたとか。

ラスト、又兵衛を含む大阪五人衆をはじめ、主要キャラが次々と死亡する。

それら死亡シーンが、どう画かれているのか注目だな。

 

 

 



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