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乳団子

2016-04-10 21:18:15 | グルメ

広島の知られざる銘菓、乳団子

過去、たびたびこのブログや、他の方のブログ、チャットなどで話題にしてきた乳団子。

広島県は庄原市にある老舗菓子舗、和泉光和堂から販売されている素朴な餅菓子。

この地域で明治時代に始まった酪農業。

酪農で生産される牛乳に着目し、この乳団子が生み出されたという。

 

広島名物 乳団子。

素朴なパッケージがいい。

 

右が包装紙で左が外箱。

包装紙を剥がすと外箱が姿を現すが、外箱の方には"備後名物”と書かれている。

 

庄原市は広島県でも最北東部に位置する山村部。

この乳団子は備後名物として謳われてきた。

備後・備中・備前は岡山県というイメージがあり、

自分も長らくこの乳団子は隣接する岡山県の銘菓だと思っていた。

奇しくも岡山県名物きびだんごに、その形状や食感がよく似ていたことも、

乳団子が岡山のものだと勘違いした要因だと思われる。

 

 

 

箱を開けると、茶巾包みで個包装された団子が姿を現す。

包み紙を開くと、乳白色した柔らかい団子。

ふんわりとミルクと飴の甘ったるい香りが漂う。

なんでもこの乳団子、水は一切使用せず、生乳でこねて製造されているらしく、

やさしく濃厚な味が楽しめる。

香りは甘ったるいものの、味はそこまで甘いわけでもなく、

きびだんごや、熊本名物の朝鮮飴などと比較すれば甘さは控えめ。

 

 

求肥のように、もっちり柔らかい。

丸みを帯びたきびだんごとは異なり四角い。

表面には手に付かない程度にうっすらと、もち粉が降られている。

一口サイズで、ぽいっと口に放り込める。

やさしい甘さが口に広がり、疲れているときなどには最適のお菓子。

もみじ饅頭も平家物語もいいけれど、

広島のお菓子として、この乳団子も もっと認知度を上げてもらいたい。

 

乳団子のバリエーション二種が一緒に入り、

三つの味が楽しめる、乳団子三色セット。

 

乳団子にはバリエーションもある。

香りのいい よもぎ味の"三次人形"。

庄原市に隣接する、広島県の三次市(みよしし)の伝統工芸、

三次人形をネーミングしているが、よもぎ味との関連はよく解らない。

風味は鹿児島にある菓子メーカー、セイカ食品の兵六餅を連想させられた。

あちらは原料に青のりだかが使われていたっけ。

それと、やはり三次市の特産品である、三次ワインを使った、"ロゼにて候"。

ロゼってことで、ワインの風味は控えめ。

どうせならロゼでなく赤で、もっと濃くいって欲しかった。

 

 

左から、よもぎ味の三次人形,ノーマルの乳団子,三次ワイン味のロゼにて候。

三つの味が楽しめてお得。

 

ロゼにて候の包装には、信長っぽい殿様が描かれている。

 

乳団子で忘れてはならないのが、中国地方で放送されていたラジオCM。

>ちっちちっちだーんだーん♪ちっちだーんご♪

>生まれてもうすぐ100年!

軽快な歌声と、それに続く元気のいい大きな台詞。

広島に居た頃、ラジオで毎日のように聞いていたのだが、

あるラジオ番組でこのCMが話題になり、聞いていて笑ったのを覚えている。

とあるリスナーが、「乳団子の"生まれてもうすぐ100年!”ってコマーシャル、

もう何年も聞いているのですが、一体いつになったら100年になるのですか?」と投稿していた。

そういやそうだ!って。

けっきょく番組の方で詳しい年数を言っていたかどうか覚えていないが、

乳団子に添付されている栞によると、乳団子が誕生したのが昭和9年(1934年)。

おいおい、まだ100年経ってねーぞ!?

少なくとも自分が広島に居た、2004年頃にはラジオで聞いていたはず。

70年くらいで、「生まれてもうすぐ100年!」は気が早過ぎだろう?

あのラジオCM、今もまだ流れているのだろうか?

 

パッケージに描かれている、乳牛と酪農家のおじさん。

のどかだ。

 



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