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黄砂

2012-06-06 21:57:26 | 日記・エッセイ・コラム

偏西風に乗って、日本へ飛来してくる小さな砂粒、黄砂

主に、中国のタクラマカン砂漠や、ゴビ砂漠、モンゴルの黄土高原などで、

巻き上げられた砂塵が、そのまま大気中の風に乗り、

東シナ海や日本海を超えて、日本に降り注ぐ。

 

九州から、北海道に至るまで、全国へ降り注いでいるらしいのだが、

黄砂が顕著に観測できるのは、中国大陸に最も近い、福岡県と山口県。

福岡ではこの時期、花粉情報などと共に、黄砂情報なども公開される。

黄砂は年中飛来しているのだが、最も降るのが春である。

 

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どんよりしているが、実は晴れの日の昼。

雲のない場所が、かすんで見えるのは黄砂のせい。 

 

黄砂のひどい日は、晴れていても、空はどんよりとしており、

普通の曇り空と異なり、なんとなくぼやけた、億劫な雰囲気の空になる。

黄砂越しに、太陽を直視することもでき、このときの太陽は、

おぼろ月のように ぼやけ、黄ばんだ白や銀色に見えることも。

 

洗濯物にも、黒地のものには付着しているのがハッキリと確認でき、

布団なんて干そうものなら、家族に大ひんしゅくを買うだろう。

そして、黄砂がもっとも手っ取り早く確認できるのが、車。

ボンネットやガラスに、降り注いだそれが確認できる。

朝停めていた車が、夕方には、砂埃まみれになっているのだ。

 

Photo

フロントガラスに降った黄砂。

指でなぞると、それがよく判る。

朝出社し、夕方帰宅するときに、こうなっている。

 

そして問題は、これを吸い込んでしまうこと。

黄砂はミクロ粒子であるため、花粉用のマスクでも着用していないと、遮断することはできない。

花粉症の人はもちろん、ハウスダスト等、その他アレルギーを持っている方、

喘息を患っている方などは、黄砂がひどい日には、その症状も悪化する。

しかも近年は、その黄砂に混じって、ダイオキシン始め有害物質も多く含まれている。

これは中国の急速な発展によって、工場などから大量に排出されたものが、

黄砂と一緒になって風で運ばれ、降り注いでいるから。

 

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夜のうちに黄砂が積もった、社用車のガラス。

朝露の流れた跡が残る。

 

その昔、大陸から飛来してくる黄砂は、砂漠の貴重な有機成分を含んでいるため、

田植え前の田畑を肥沃にする、恵みの砂として喜ばれていたというのを、

地理だったかで、習った記憶がある。

だが、近年の黄砂は、有害物質を多く含有しているので、なんの恵みにもならない。

 

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ひどい黄砂でかすんだ風景。

前方の都市高速は、直線距離で1kmも離れていない。

 

まもなく梅雨入りすると、黄砂のピークは終わる。

だが、年中降っているので、春以外でも、突如大量に降り注ぐことも多々ある。

その都度、洗車や窓拭きなどに追われる。

中国や韓国ではもっと深刻で、ひどいときは、マスクとゴーグル無しでは外出できず、

学校が休みになったり、鉄道や航空機がストップすることもある。

 

桜島のある鹿児島など、火山灰に悩まされている地域に住んでいる人にとっちゃ、

黄砂なんて屁でもないと思われるかもしれないが、

これはこれで、けっこう厄介だったりするもんだ。

 

 



2 コメント

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黄砂、記事あげようかと思っていたら、先にやられ... (れいな)
2012-06-07 13:10:18
黄砂、記事あげようかと思っていたら、先にやられたー。
って感じです。
こちらもかなりひどいですが、福岡の方が一番すごそうですね。
私はスギヒノキのアレルギーも有るので春は必ずマスクしてます。
確かに車を見たら黄砂一目瞭然ですので、アレルギー無い人も黄砂のためにマスクした方が良いと思います。
熱も無く、身体しんどくもないけど、咳とちっちゃい痰が四月くらいからずっと続いている。
って人の多いこと多いこと。
とんでもない有害物資がくっついてるかもしれないので、絶対に吸い込まない方が良いですね。
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>熱もなく、身体もしんどくもないけれど ()
2012-06-07 23:26:49
>熱もなく、身体もしんどくもないけれど
>咳とちっちゃい痰がずっと続いている
 
これ、まさに自分がそうです。
風邪でもないのに、異様に咳込むんです。
起床時と就寝時が特にひどいかな。
たまに眠っているときに、ひどく咳込んで目が覚める事もあります。
単に自分の部屋が埃っぽいだけだったりして・・・。 
 
以前、ある掲示板で、中国の方とやり取りする機会があったのですが、
中国の人は、自国の黄砂に有毒な化学物質が含まれていることを知らされていないようで、
その人、必死に色々と訊いてきたのを覚えています。
元々は、福島原発事故の直後で、我々日本人に、「なるべく外出を控えてください」と、
心配して書き込みをくれたのに、他の誰かが、「自分とこの黄砂の化学物質に心配しろ」と、
書き込んだのがきっかけで、そういう話に逸れていってしまいました。
まあ、あの政府が自国民に、そのようなことを公表するわけがありませんけどね・・・。
 
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