缶詰は保存食。
常温で長期間保管していても中身は大丈夫。
それは過信だと、最近、ネットのどこかで読んだ。
あまりに長期に保存した場合、食品よりも先に容器の缶の腐食がはじまり、
その成分が食品に付着してダメになることがあるという。
自分の冷蔵庫にずっとあった缶詰がある。
ゆであずき缶。
だいぶ前に購入したまま。
ぜんざいでも作ろうと思って買っていたのだろう。
常温でOKな缶詰を冷蔵庫に入れているのだから、さらに大丈夫だろう。
そんなふうに思っていて、ずっと放置していた。
若干レトロ感のあるパッケージ。
現在のデザインはどんなだろう?
缶の縁に若干のサビが見受けられる。
消費期限じゃのうて賞味期限じゃの。
いいかげんに消費するか。
ふと手に取り、缶の表面に刻印された賞味期限を確認する。
“080621”。
・・・2008年6月21日!
じゅ・・13年半前!!
その缶詰を過信するなって専門家の記事にはこうあった。
>2年を目安に消費してください。
>10年も経つと缶が腐食している可能性が高い。
>変色していなくても異臭がしなくても、食べないように。
消費期限じゃなくて賞味期限じゃけえ、大丈夫なはず。
これはダメかもしれんね。
缶を見たところ、外側からは腐食している気配はない。
縁に若干のサビが見られるが、外側がこんだけきれいなら、
内側は無傷なんじゃなかろうか?
魚や肉の缶詰だと怖いけれど、あくまでも豆。
それも砂糖で甘く炊かれた豆。
とりあえず、開けてみよう。
缶切りで開ける。
缶切り不要のプルタブが主流の現在。
この缶詰は国内有名メーカーのものにもかかわらず、缶切りの要るタイプ。
10数年前はまだそうだったのかもしれない。
缶切りでおそるおそる開封する。
異臭は感じられない。
ゆっくりと缶を開ける。
!
あれ?
あんこになってるぞ?
缶の外側に描かれているのは、あくまでも小豆。
原形をとどめた小豆が入っているものだと思ったが、
粒も残ってはおれど、ほぼほぼペースト状のあんこになっている。
上澄みがそうなっているだけかもしれない。
下の方はしっかり小豆なんじゃ?
そう思って箸でかき混ぜてみたが、全体があんこ化していた。
やっぱりほとんどの小豆は原形をとどめていなかった。
粒つぶの小豆が出ると思っていたのに・・・?
あんこになっていた!
これは腐敗してしまったか!?
鼻を近づけてみる。
やっぱり異臭はない。
あんこをちょびっとすくって舐めてみる。
ほんのり甘い。
ちゃんとした小豆あんの味。
酸味やら変な味はしない。
中はどうだろうかと箸で混ぜてみる。
やっぱりほぼあんこに変わっていた。
・・・。
・・・・・。
OKっしょ!
片手鍋にそれを開け、水を適量足してストーブの上に。
空になった缶を見てみるが、内側にも腐食したような形跡はない。
時折かき混ぜながら、いい具合になったところで鍋をストーブの端によせ、
今度は網を乗せて、切り餅を並べる。
香ばしい餅の焼ける香り。
プクーっと膨らんで破裂したところで餅を取る。
鍋のあんこを椀に移し、焼けた餅を浮かべる。
あんこを鍋に移す。
焼いた餅を浮かべる。
う・・・美味そう。
実に美味そうな、ぜんざい・・としるこの中間みたいなものができあがった!
「おいちゃん、なんそれ?おいしん?」
遊びに来ていた姪っ子3号が物欲しそうに見る。
だめ!これはおいちゃんのだ!!
わけてあげたいが、万が一があってはならない。
意地悪なようだが、姪っ子にはわけてあげられない。
ぜんざい大好きな自分、ペロリと平らげた。
なんの違和感もなく完食。
姪っ子にゃ、今度新しい小豆缶を使って、ちゃんとしたの作って食べさせてあげよう。
たいへんおいしゅうございました。
その夜。
周期的に起こる腹痛。
キリキリと刺し込むように痛む。
我慢できない程ではない。
だが、眠れない。
・・・これは・・・こんな時間差で来るか?
トイレ。
出す。
治まった。
便は普通のようでもあり、そうでないようでもあり。
寝る前にカップ麺と、どんぶりで卵かけご飯食ってた。
まあ、あのあんこが原因じゃなかろ。
でも缶詰といえど、なるべく早く消費するようにはしよう。
大晦日のおはなし。
缶詰もなるべく賞味期限内に食べよう。
危険な香りプンプン。。。
お腹壊したのは。。。
あんこのせいでは!?
傷んでるもの食べたら、たぶん匂いや味で判ると思うんですよね。
万が一気付かずに食べても、まず嘔吐してしまうと思います。
生煮えの肉に当たったこともありましたが、
あのときは下して大変でした。
過去の経験からみて、ゆうべの腹痛は、
単に寝る前に大量に食べたことが原因ではないかと思っています。
とはいえ、あまり冒険しないよう、冒険することにならないよう、
食品の在庫管理はしっかりやろうと思います。