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自分が小さい頃から馴染みのあるお菓子、堅パン。
その名のとおり堅いお菓子なのだが、感覚的にはパンというよりはビスケットかな。
元々は軍隊の携帯食料として開発された食べ物で、
非常食として重宝されているカンパンと同じく長期保存が可能。
日本でも戊辰戦争で用いられたとか。
レギュラーはプレーンと胚芽入の2種類。
そんな型パン。
官営八幡製鉄所のある北九州市で、
従業員の栄養補給のためにと大正時代に作られたのが、くろがね型パン。
そのため、福岡県北東部、とりわけ北九州圏においては、
昔から ふつうにスーパーなどで売られている馴染みのあるお菓子。
現在は西鉄グループが販売している。
5枚入りのレギュラーサイズ,10枚入りの大袋,
ミニサイズが5枚入りのスティックタイプの三種類。
オレンジとホワイト2色のシンプルなパッケージ。
封を開けると、ふわっと甘い香りが漂ってくる。
なかには見るからに堅いビスケットのような堅パン5枚。
これが、想像以上に堅い。
いや、硬いと表したほうがいいかもしれない。
噛み割ったときの、“バリッ”っとアゴに響く衝撃がたまらない。
堅いがゆえに、最初から割れてしまっているものも。
歯と歯茎の弱いひとは、まず食べられない。
小麦粉で密に作られているぶん、せんべいとは比較にならない。
とにかく硬いので、最初のひと噛みは慎重にいかなきゃならない。
自分も歯が弱い方なので、いきなりではなく、割れそうなツボを探しながらゆっくりと噛む。
スティックタイプは小さいので食べやすい。
小さい子なんかは、噛み割ることができずに、
しゃぶって唾液でじわじわと溶かしていく感じになる。
入れ歯のひとは、まず食べられないのではなかろうか?
パッケージには、堅さに関しての注意書きもあり、
紅茶やミルクに浸して柔らかくしてから食べることもできると書かれてある。
ふやかしてしまうと堅パンの意味がなくなってしまうので、
歯の弱いひとがそうまでして食べる必要はないと思う。
パッケージには“健康はアゴから”の文言
まな板のうえで、食べる前にひとくちサイズに割るという手もある。
息子に初めて与えたとき、その堅さに衝撃を受け、
フォークを持ってきて、それで割ろうとしていたが、
当然、フォークを突き刺した程度で割れるくらいヤワじゃあない。
アイスピックや包丁の柄で叩いて割るのがいいか。
八幡製鉄所が世界遺産に登録されたことを受け、
最近はそれをアピールするロゴが加わった。
噛み割って口に入れば、あとはゆっくりと咀嚼すればいい。
ふつうのビスケットのように、甘くておいしくて、ねっとりと口の中で溶けていく。
とても食べ応えがあり、割と腹持ちもいい。
カンパン同様に、これも保存食となりうるだろうが、
缶入りで売られているわけではないので、長期保存はできなさそう。
小さいスティックタイプ
湿気には弱いので、開封したら食べ切りたい。
最近はミニサイズも売られているので、
レギュラーサイズで食べ切りが心配ならば、スティックタイプを購入すべき。
スティックタイプにはプレーンに加え、ココア,イチゴ,野菜と、4種もの味のバリエーションがある。
イチゴだけは食べたことがないな。
パッケージ脇には、くろがね堅パンの歴史と堅さの注意書き。
歯ガタメて。
どのあたりまで販売されているのか判らないけれど、通販でも購入できる模様。
売られていない地域の方は、北九州へ来たときには、おみやげとして買うのもアリ。
その堅さに驚いてもらえることだろう。
ただし、歯の弱い方や高齢者へは控えたほうがいい。
とにかく食べたことのない方は、一度 自身でこの堅ウマさを味わってほしい。
北九州名物、くろがね堅パン。
くろがね堅パンじゃない、堅パンもたまに見かけるけれど、
他はぜんぜん堅くはなく比較にもならない。
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