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パンジー

2013-03-02 00:23:47 | フラワー・園芸

春の花壇の主役、パンジー“Viola X wittrockiana”

和名は三色スミレ

 

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日本の野山に咲くスミレ“Viola mandshurica” と同じく、

スミレ科スミレ属の植物で、交雑などによって改良作出された園芸品種。

細く小さな花びらを付けるスミレとは異なり、大きく丸みを帯びた花弁が独特の形状に咲き、

また、色も紫しかないスミレに対し、

パンジーは、紫をはじめ、黄色,赤,白,ブルー,オレンジ,ピンク,etc,・・・

カラフルで様々な色が作出されている。

 

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年末頃から店頭に苗が販売され始め、春を迎える今がピークを迎える。

ちょうど卒業・入学シーズンに、学校や公園、公共施設などの花壇で、

大がかりな植え替えが行われ、このパンジーが最も多く利用され、

この時期だけで、相当数の株が植え付けられる。

 

Photo

パンジーの実

  

有名メーカーのブランド品種や新品種を除けば、とても安価で求めやすく、

また強健で育てやすく、花期も長いことから人気があり、

家庭の花壇でも、春定番の花となっている。

こぼれ種で翌年また萌えることがある。

 

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花びらは水に当たるとシミだらけになってしまうため、

水やりはできるだけ花に当たらないように株元に行い、

また雨の日の翌日には、花がら摘みの手入れをきちんとやっておきたい。

暖かくなってくるとアブラムシも付きやすいので、注意が必要。

 

 

Photo_2

水に濡れてシミができ、見苦しくなった花びら

 

Photo_3

葉の裏に付いたアブラムシ。

花びらやつぼみにも付くので注意が必要。

 

Photo_4

ケムシのように見えるが、実はテントウムシ(ナナホシテントウ)の幼虫。

テントウムシはアブラムシの天敵として有名な愛らしい昆虫。

だが幼虫のときはこんなにもグロテスク。

幼虫でも成虫と変わらず、アブラムシをムシャムシャ食べてくれる頼もしい益虫だ。

 

寒さには強いが、暑さに弱く、

冷涼地では夏越しも可能だが、ほとんどの場合、夏の暑さに耐えられずに枯死する。

そのため、一年草扱いされる。

福岡ではだいたい、ゴールデンウィーク過ぎくらいに処分される。

梅雨になると、もうほとんど黄ばんで腐って見苦しくなっている状態。

この頃には他の春花も傷んでいるので、一斉に夏花に植え替えられる。

 

Photo_7

毎年、新品種、新ブランドも作出される。

 

パンジーは小型で花をたくさん付けるものがあり、

こちらは、“ビオラ”と呼ばれ、園芸店などでは別の花として取り扱われる。

ただし、定義が曖昧でいい加減であり、生産者によって区分がまちまちで、

花の直径が3~4cmくらいの中輪のものは、

パンジーなのかビオラなのか区別することができない。

 

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ビオラなのかパンジーなのか?

区分の難しい中輪の花。

  

ビオラはパンジーに比べ、花の付きが多く、こぼれ種で増える可能性も高い。

こちらもパンジーと同じく強健で、春の寄せ植えや花壇に重宝される。

花が小さいため、パンジーよりインパクトに欠けるが、

同じ色・柄でまとまった数を植えれば、

花数の多さで、アリッサムシバザクラのように、びっしりと花で花壇を覆ってくれる。

絶えることなく次々と花を咲かせ、

小輪なため花の傷みも目立たず、花がら摘みも気にしなくていい。

ビオラは、学名の“Viola”そのままで、英名“バイオレット” も、ここから来ている。  

 

Photo_5

パンジーとビオラの大きさの比較。

同じ色のものを一緒に寄せ植えにするのもいい。

サクラソウやアリッサム、わすれな草との相性もいい。

 

福岡では春一番が吹いた。

東北や北海道はまだまだ先だろうが、もう3月、もう春。

秋から放置された荒れた花壇にパンジーはいかが?

 

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ビオラの種。

この実が割れて、さやが三方に広がった状態、

ビオランテというかグリードというか・・・なんだかモンスターチックでいい。

 

 

 

 



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