本記事には映画の結末についてネタバレを書いています。
これから鑑賞するという方はお読みになる際、ご注意ください。
先月下旬、仕事終わりに映画を観に行った。
片桐はいり,向井理 主演の映画、“小野寺の弟・小野寺の姉”だ。
いつもは休みに映画を観に行くのだが、
自宅近くの映画館は軒並み早々に公開終了してしまい、
勤務地近くの劇場がかろうじて公開中だったので、
休みの前日の仕事終わりに、この映画を観ることにした。
早くに両親を亡くし、子どもの頃からずっと姉弟二人で暮らしてきた小野寺姉弟。
姉、より子(片桐はいり)40歳,弟、進(向井理)33歳。
もういい歳したふたりは、古い一軒家にかれこれ20年以上姉弟で暮らしていた。
朝食も夕飯も一緒。
買い物などのお出かけもいつも一緒。
傍から見れば、残念な姉弟に見られてしまうが、
二人にはお互いを思うあまり、離れることができないでいた。
ある休日、小野寺家に一通の誤配達された郵便物が届く。
おせっかい焼きの姉の提案で、本当の受取人の元まで、その郵便物を届けることに。
ポストに投函しときゃいいのに・・嫌々姉に付き合わされる弟。
そして本当の受取人のマンションに到着。
本当の受取人は、絵本作家を目指してがんばっていた若い女性、岡野薫(山本美月)だった。
薫と弟・進の運命の出会い。
ここでまた姉がおせっかいで、二人をくっつけようと弟の背中を押しまくる。
実は進、過去に交際していた女性が居たのだが、
姉の元を離れることができない進に失望し、彼女は去って行った。
それ以来、恋愛に奥手になってしまっていた。
数日後、偶然、近所の公園で薫と再会した進。
絵本の創作に行き詰まっている彼女に協力して欲しいと頼まれる。
大手洗剤メーカーに勤務し、匂いを作る調香師という特殊な仕事をしている進。
彼もまた仕事で新商品の匂いづくりに行き詰まっていた。
彼女の絵本作りに協力することで、自身の匂いづくりのヒントが得られるかもしれない。
そう考えた進は、薫の絵本作りに協力することに。
一方、姉・より子は近所の商店街のメガネ店で働いていた。
週に一日、コンタクトレンズの営業でやってくる浅野(及川光博)に恋心を抱いていた。
そんな浅野から、ランチに誘われたり、一緒に並んでイベントセールをやったり、
買い物に誘われたりと姉の方もまた急進展。
より子と進、お互いを思うがために、これまで恋に不器用だった。
今回二人にまたとない恋愛成就のチャンスが到来!
はたしてそれぞれ恋を実らせることができるのか――?
面白かった。
だが・・・切なすぎた。
こう感想述べると、ストーリーの結末がネタバレなのだが、まあそういうこと。
コメディ映画だと思って鑑賞に臨んだら、そんなことはなく、
わりと真面目な恋愛(家族か)ドラマだった。
まあ片桐はいりさんだから、当然コメディ要素もあるにはあるのだが、
後半はもう切なさが強くて笑えない。
ただ途中で結果が判ってしまうんだよね。
失恋経験豊富だとなおさらで。
自分なんか両方ともと似たような経験してるからもう・・・。
だからといって、登場人物たちはそれに気付かないで進む。
それがまたもどかしくて、観客をそんな風にさせるのを狙っていたのならば、
この脚本家はかなりの手錬者だ。
片桐はいりさんは、その強烈なビジュアルで、出オチ的な女優さん。
これまでも“きらきら研修医”や、“なくもんか”など、
彼女が出演なさっているドラマや映画をいくつか観たけれど、どれもコメディだった。
今回もコメディ担当ではあるが、後半の演技には泣かされる。
自分も数年前に より子さんとソックリな経験したから本当に切ない。
弟役の向井理。
数年前から女性にワーキャー言われてきた若手俳優さん。
演技を観るのは実はこれが初めて。
「肌男です!」とかいう某洗顔料のCMでイラついていたのが記憶に新しい。
今回その黄色い声援を受けまくっているイケメン俳優が、
大きなメガネ,だらしないトレーナーにジャージ,寝ぐせ姿、
一見童貞のような、まるでイケてない男を演じる。
役柄に助けられてか、嫌な役者さんではなかった。
これまで観てないくせに毛嫌いして、正直スマンかった。
ただ、田中圭と見分け付かんのですよ。
より子が想いを寄せている営業マン、浅野役の及川光博。
永遠の王子様は、今回もその端正なルックスでモテ男役をこなす。
だが、いつもと趣が違い、浅野はクソ真面目な天然キャラだということ。
この真面目さ、天然さが、相手に勘違いされ悲劇を生む・・・。
居るんだよな、こういうひと・・・。
思わせぶりというかなんというか、本人に悪気ないから本当にタチが悪い!!
あ、ミッチーの演技はよかった。
最近は相棒とか信長のシェフとか、キレ者のイメージだったので、こういうキャラは新鮮だった。
それから・・・岡野薫役の、山本美月ちゃん!
なにこの超かわいい娘!!
こんなかわいい女優さんが居たなんて!!
・・・と思ったら、モデル出身なのね、どうりで。
この映画観たあと、サンゲツのCMに彼女が出ているのに気付く。
これまた、すごくかわいい!
自分のモロ好みな顔。
この端正な顔立ち、内田有紀,上原多香子,東野翠れん,早見あかりに次ぐわ。
もうほぼ公開終了してしまっていると思うけれど、興味のある方は観るべし。
とくに恋愛に奥手なひと、失恋ばっかなひと、自身と重ねて落ち込もう。
前売特典でもらった、ワイルドストロベリーの種。
まだ植えてないや。
劇中、「花が咲くと願いが叶う」という、このワイルドストロベリーの鉢植が登場。
最初は発芽したての小さな芽がだんだんと成長し最後には花を咲かせる。
ストーリーのキーアイテムとして、たびたび登場する。
より子の願いはやっぱり恋愛成就だったのだろう。
じつはワイルドストロベリーの苗、
前から部屋にあって花どころか既に実が生っているという。
あ、願いごととかそんなことしてねえぞ。
男はそんな乙女チックなもん信じん!
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