一昨年の秋頃に観た映画。
乃木坂46の齋藤飛鳥主演のドラマ、映像研には手を出すな!
原作は大童澄瞳氏の同タイトルの漫画。
先に実写ドラマ化されており、その同キャストでの映画化作品。
キャッチコピーは、“行こう、最強の世界。”
休みの日の午後、急に思い立って観に行った映画。
別に乃木坂のファンでもないし、原作ファンでもない。
たまたま観たNHKの特集番組で原作の存在は知っていた。
ちょうどアニメ化が決定されたって時期だったか。
いろんな方が出演していて原作を絶賛しまくっていた記憶がある。
自分はキャラクターデザインというか、絵のタッチが好きになれず、
面白そうだとは思えど、原作漫画やアニメを観ようとは思わなかった。
この日、ダラダラ過ごした休日にもったいなく感じ、
ボーっと映画館の上映スケジュールをチェックしていたとき、この作品に目が留まった。
へぇ~実写映画化されたんだ・・・。
キャラデザが気に入らなくて漫画もアニメも触れなかったけれど、実写となれば話は別。
ストーリー自体は面白そうだと思っていたので、バタバタと支度して観に行った。
生徒の自由を重んじる校風の芝浜高校。
413もの部活と72もの研究会が乱立しているカオスな学校。
そこへ入学した浅草みどり(齋藤飛鳥)。
細やかな設定を考え妄想し独自の世界を創り上げ、それを画にすることが好き。
設定重視で築き上げた世界をアニメにしたいと思っている。
だが、極度の人見知りで、知らないひとの前に出ると恐怖で固まってしまう。
なので自分ひとりじゃアニメ制作への一歩が踏み出せない。
みどりと意気投合した、カリスマ読者モデルの水崎ツバメ(山下美月)。
金持ちのお嬢様で金銭感覚など浮世離れしているが、
アニメ好きで絵の才能も高く、自信もアニメーター志望。
だが、両親は俳優で、ツバメにも女優になってもらいたいと思っており、
アニメを禁止し、アニメーターになることも断固反対している。
親の目を盗んで、みどり達と共に、アニメ制作に没頭することに。
みどりと中学からの付き合いで、
行動を共にする金森さやか(梅澤美波)は、儲け話に目がない。
アニメに疎いし興味もないが、持ち前のプロデュース能力と交渉力、
資金集めの能力で、みどりとツバメのサポートをしつつ、
暴走しがちなふたりのブレーキ役としても働く。
ふたりの才能を利用して一攫千金をもくろむ。
そんな三人娘が自分たちの夢を叶えるため活動する。
既存のアニメ研究部とは目指すものが異なっていたため、
自分たちで新しい部、“映像研”を立ち上げた。
場末の廃屋を部室に当てがわれ、ささやかながら活動を開始する映像研。
だが、芝浜高校生徒会、“大・生徒会”が乱立する部活動の縮小・統合に乗り出す。
活動実績がなく、既存の部と活動内容が類似している映像研もそのターゲットに。
廃部を避けるため、三人は文化祭で観客を驚かせるアニメを披露しようと乗り出す。
大・生徒会の数々の妨害を乗り越えながらも、
資金集め,必要な機材や仲間集めに奔走し、
厳格な親の目を盗み、寝る間を惜しんでペンを握り、
そして・・・極度の人見知りを乗り越え、大勢の観客の前でアニメの披露に挑む・・・。
映像研の運命はいかに・・・!
うーん・・・面白いっちゃ面白かったけど、ごちゃごちゃし過ぎだった。
というより、序盤がドラマのダイジェストみたいな感じで、早回しで解説される。
ドラマ版を観ていなかったひと向けだと思うが、それが逆に要らなかったと思う。
物語の設定とか三人と映像研のいきさつなんか、
新規に説明せずとも楽しめるように、追って理解できるよう、
脚本を作るべきだったのではなかろうか?
登場人物がアホみたいに多く、いちいち説明が入るのが面倒。
いや、雑多にキャラクターが登場する物語は大好きではあるが、
個々に設定あったとしても、いちいち名前や所属を出さなくてもいい。
同じ学園モノで、矢口史靖監督のスゥイングガールズとか見習ってほしい。
あれも全てのキャラに名前やバックストーリーがあるものの、
映画内でメインの5人以外は一切語られない。
それでもキャラクターが個々に立っているから、ストレスなく面白いのだ。
原作もドラマ版も見ていないひとにとっては少々きつい部分もあった。
いろんな部が登場するのは分かるが、意味不明過ぎて・・・。
身代わり部とか影武者部とか、上水部とか下水部とか、まともな部が出てこねえ・・・。
まあ身代わり部はラストに活躍するんだけど。
それより、ゲバラってなんなんだよ・・・。
チェ・ゲバラ愛好会?
三人娘と後半登場するロボット研究部の面々と音響部の百目鬼(どうめき)。
この8人メインで物語を進めて行った方が、まだ明確で解りやすかったと思う。
原作のキャラクター設定を忠実にしていたのか?
ドラマの流れを引っ張っていたのか?
出番そんなでもないのに、大・生徒会の面々も濃くしていたし、
もっと絞って作れば、ずっと明快で面白い作品になっていたと思う。
妄想を形にするCGやアニメが取り込まれたシーンは凄かった。
そういったクォリティは決して安っぽくなかった。
アイドルなんで期待していなかったけれど、乃木坂の三人もなかなか良かった。
特に主演の齋藤飛鳥ちゃん、ラスト涙ポロポロ流しながら人前に立つシーンは良かった。
しゃがみ込んでダンゴムシつつくシーンや、広島弁で怒鳴り散らすシーンには笑った。
なんで女子高生が、仁義なき戦いの松方弘樹のセリフを知っているかね?
監督は“あさひなぐ”の英勉氏。
なるほど、それで乃木坂46主演なのね。
あさひなぐも面白かった。
なんだかんだで、こういう学園ドタバタものは好き。
もっとキャラ回りがすっきりした作品になっていれば、
この作品も楽しめただろう。
ちょっと残念な作品だった。
映画を観終わって、興味を持ったので原作本も購入した。
当時販売されていた全5巻を大人買い。
5冊だから大人買いってほどでもないな・・・。
だが、買ったはいいが、未だ未開封で積んでいる。
いい加減に読もう。
原作読めば、また映画の評価も変わってくるかもしれない。
未だシュリンク被ったままの状態で読んでいない。
映画化の帯も付いたまんま。
あと原作者の名前、大童澄瞳(おおわらすみと)って読めねえよ!
鬼滅の刃の作者も未だに字が読めねえ。
最近の漫画家のペンネーム、読ませる気ねえだろ。
セルフキラキラネームか?
えんどコイチ先生や、ゆでたまご先生を見習えよ。
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