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先日の休みに映画を観に行った。
綾瀬はるか主演の歴史ミステリー、"本能寺ホテル"だ。
キャッチコピーは、"その日、本能寺で、歴史が変わった。"
初めてこの映画の予告編を観たときの印象、
綾瀬はるかに堤真一で、歴史モノ・・・?
なんか数年前に公開された映画、"プリンセス・トヨトミ"に雰囲気似てるな。
そう思っていたら、監督・脚本が今作と同一人物だった。
監督、鈴木雅之氏。
その名前を見て、えっ!?鈴木雅之って、あの鈴木雅之?
映画監督なんかやってたんだ!
そう驚いていたら、同姓同名の別人だった・・・。
グラサンに白手袋して顔黒く塗って歌ってた人じゃあなかった。
予告編でタイムスリップモノだと判る。
しかも戦国時代、本能寺の変前日!
綾瀬はるかがホテルのエレベーターを通じて、
1582年の本能寺へとタイムスリップし、織田信長に会うというSFモノ。
なんだか面白そうじゃないか。
似たような戦国タイムスリップモノで、
戦国自衛隊や、BALLAD~名もなき恋の歌~なんかがあったが、
どちらも面白かったし、この本能寺ホテルも間違いなく面白そう!
日本で最も有名で最も謎に包まれた出来事、"本能寺の変"。
なぜ明智光秀は信長に対し謀反を起こしたのか?
信長の遺体が見つからなかったのはなぜか?
羽柴秀吉の中国大返しは、なぜあんなに速かったのか?
日本史最大のミステリー、本能寺の変の謎が400年の時を越えて今明かされる!
そんな謳い文句に惹かれ、公開されてすぐに観に行った。
繭子(綾瀬はるか)は、婚約者の親に会うため京都へやって来た。
勤めていた会社が倒産し、突然失業。
特にやりたいことも見つからず、新しい職探しは難航。
「だったら、この機に結婚しよう」と相手に言われ、そのまま結婚することになった。
婚約者の恭一(平山浩行)は仕事中のため、繭子はひとり京の町をぶらり散策し、
予約していたホテルにチェックイン・・・のつもりが、予約を1ヶ月間違えていた!
急遽、本日泊まれるホテルを探す。
国際的にも有名な観光地、京都。
即日泊まれるホテルなんか見つかるわけがない!
ところが、路地裏にそびえ立つ古びたホテルで部屋を取ることができた。
ホテルの名前は、"本能寺ホテル"。
フロントで鍵を受けとり、さっそく部屋へ行こうとエレベーターに乗り込む。
繭子がエレベーターに乗ると、ロビーに飾られている、
壊れて動かないはずの古びたオルゴールが動き出す。
エレベーターのなかで、さっき街中で買った金平糖を取り出して一粒食べる。
エレベーターの扉が開くと・・・!
見渡すと木造の古い建物のなか。
振り返るとエレベーターのドアがない!?
迷って廊下を歩いていると、髷を結った着物を着た若い男が現れた。
胃痛を訴えるその男に、持っていた胃薬を差し出す。
胃の痛みが和らいで落ち着いた男は、繭子に一刻も早く立ち去れと言う。
この建物も着物姿の男も、何かの観光アトラクションだとばかり思っている繭子。
ここは1582年の京都、本能寺。
繭子を逃がそうとした男の正体は、あの織田信長の近習、森蘭丸(濱田岳)だった。
けっきょく他の者に見つかってしまい、異国の客人として、繭子はそのまま茶会に参加することに。
織田信長(堤真一)主催の京都の公家衆を招いての茶会。
その席で信長は、商人を恫喝して強引に茶器を我が物にしようとする。
その乱暴なふるまいに、繭子は思わず信長の前に出て行き、
異を唱えて茶器を商人に返してしまう。
激怒した信長は抜刀して繭子を追い掛ける。
必死で逃げる繭子、物置に隠れたとき、現代のホテルのオルゴールが再び動いて・・・。
気が付くとホテルのエレベーターのなか。
ワケが解らない繭子。
フロントに居たホテルの支配人(風間杜夫)に、エレベーターがおかしいと告げ、
一緒にエレベーターに乗ってみたものの、ちゃんと自分の部屋の階に着く。
あのお寺での武士たちとの出来事は夢だったのか?
しかし、繭子がひとりでエレベーターに乗り、
ロビーでオルゴールが動き、金平糖を口に放り込んだとき、
またも、あのお寺に!
ホテルのエレベーターを通じて、繭子は1582年の本能寺へとタイムスリップしてしまう。
信長に追われていた繭子、家来に見つかり捕まってしまい、信長の前へ連れて行かれる。
そこで繭子は、目の前の男が織田信長で、ここが本能寺であると知らされる。
そしてこの日が、あの本能寺の変の前日だと知る。
目の前の人物が、明日の夜、明智光秀の謀反によって死んでしまう!
繭子は未来の東京・・いや江戸から来たのだと信長に説明する。
信長は繭子が落とした写真付きのチラシや、その言動でそれを疑うことなく信じる。
西洋の高度な文化に触れ、地球が丸かったことや、肌の黒い異国人が居ることを知った信長。
未来から来る人間が居るのも不思議ではなかろう。
そんなふうに器の大きな信長は、繭子の言うことに興味を示す。
繭子もまた、暴虐非道なイメージを抱いていた信長が、
「民のために天下統一を果たし、戦のない平和な世を作る。」
町中でそんなことを語ってくれて、親近感を感じていた。
だが、その信長は天下統一目前に横死してしまう!
明日の夜、明智光秀が謀反を起こす・・・。
この史実を信長に伝えなきゃいけない!
しかし、そうすれば歴史が変わってしまう!
仕事のこと結婚のこと、自分でなにかはっきり主張できず、
だからといって、自分が何をしたいのかも判らず、
そんな繭子だったけれど、信長のために必死になっていくうち、
だんだんと心のなかのもやもやが溶けていく。
まあまあ面白かったかな。
期待していたほどじゃあなかった。
もっとコメディタッチで笑えるのかと思ったが、
そんなものではなく、割と真面目な話だった。
ただ、予告編やらチラシやらで謳われていた、
本能寺の変の謎が解き明かされる!って、
まるで解明されていないし、その辺りは期待外れ。
綾瀬はるかは安定感が抜群だ。
あんな超級の天然なひとが、どうしてこうも真剣にお芝居ができるのだろう?
堤真一の信長も良かった。
凄みのある演技も気さくな演技も、とても巧くて、こちらも安定感抜群だ。
あと濱田岳の森蘭丸は無理があるだろ!
そう思っていたら、劇中でも繭子にしっかりと突っ込まれていた。
「イメージと全然違う!」って。
まあ、森蘭丸自体、麗しい美男子で描かれることが多いけれど、
実際は大柄で毛深い豪快な男だったとも言われてるしな。
あ、どっちにしても濱田岳は森蘭丸のイメージじゃないな・・・。
ホテル支配人役の、風間杜夫も良かった。
真面目なホテルマン。
たった一人でフロント業務をそつなくこなす。
・・・って、実際 支配人自らがフロント業務に立つことあるの?
大阪のおばちゃん集団にもみくちゃにされてヘロヘロになるシーンがあるが、
一番疲れたのは、「エレベーターに乗るとタイムスリップする!」と、
意味の解らないことを言う奇妙な客だったろうな。
ラストはこの支配人が災難に・・・。
ホテルのエレベーターを通して、現代パートと戦国パートを往来し、交互に物語が進んでいく。
戦国パートでは、本能寺の変のことで奔走する繭子だが、
現代パートでは、マリッジブルーではないが、恭一との結婚に悩みはじめる。
そんな繭子の心境の変化と最後の決心も見どころ。
本能寺の変を扱っている割に、物語に壮大さはない。
大仰な謳い文句を並べておきながら、驚きも意外性も特になく、
ミステリー要素も皆無で、その辺りがレビューで厳しく評価されているようだ。
自分はというと、そんな不満はあまりなく、ふつうに楽しめた。
コメディの感覚で鑑賞に臨んでいて、
本格的なミステリーモノだろうと期待していなかったからかな。
綾瀬はるか,堤真一,濱田岳ファンは必見。
歴史ドラマ好きには評価が分かれるか。
ミステリーやSF好きには、物足りないだろうし、つまんないかもしれない。
いくら土産物だからって、
ちっちゃい金平糖が一袋500円(800円だったかも?)って、高過ぎだろ京都。
ただの砂糖の結晶だろ?
それから、食べかけのお菓子を赤の他人にあげるなよと。
でもって、それを食うなよと。
本能寺ホテルってホテルはないけれど、ホテル本能寺っていうホテルは実在するらしい。
ぶりぶり~、ぎっちょう!(うろ覚え)ってどういう意味?
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