仕事も勉強も、途中であきらめないことがとても大事。「センター追いこみの漢文」完結編。句法をヒントに問題をときます。前回はこちらから。
なお漢文は通常縦書きですが、当記事では横書きにしています。
[問題]「久生奚為」と言っているのはなぜか。
久 生 奚 為。
五 情 好 悪、古 猶 今 也。
四 体 安 危、古 猶 今 也。
世 事 苦 楽、古 猶 今 也。
変 易 治 乱、古 猶 今 也。
既 聞 之 矣。
既 見 之 矣。
既 更 之 矣。
百 年 猶 厭 其 多。
況 久 生 之 苦 也 乎。
※五情;耳・目・鼻・口・皮膚の五感、四体;からだ、更;経験する
まず、※を読む。つぎに、句法に注意しながらざっと読み下す。おおまかに意味をつかみます。理由がわかればいいので、細かい語句は気にしない。
久(ひさ)しく生(い)くること奚(なん)ぞ為(な)さん。五情の好悪は、古(いにしへ)猶(な)ほ今のごときなり。四体の安危は、古猶ほ今のごときなり。世事の苦楽は、古猶ほ今のごときなり。変易治乱は、古猶ほ今のごときなり。既(すで)に之(これ)を聞けり。既に之を見たり。既に之を更(へ)たり。百年すら猶ほ其(そ)の多きを厭(いと)ふ。況(いはん)や久しく生くることの苦(くる)しきをやと。
あ!前回の「再読文字」がでていますね。
[読み]なほ~ごとし;猶~
[意味]ちょうど~ようだ
古猶今也。;昔もちょうど今とおなじようだ
再読文字・使役・抑揚・受身・反語・疑問の句法がよくでます。
反語【はんご】問いかけ→断定する句法
[読み]なんぞ~ん(や);何(奚・胡・曷・庸)~
[意味]どうして~だろうか(いや~ない)
久生奚為。;どうして長く生きる必要があるだろうか。いや、その必要はない。
抑揚【よくよう】おさえて→あげて強調する句法
[読み]AすらB。いはんやCをや;A…B。況C乎。
[意味]AでさえBなのだから、ましてCであればなおさらBだ
百年猶厭其多。;百年でさえその長さをいとわしく思うのだ。
況久生之苦也乎。;ましていつまでも長生きすることの苦しさはなおさらいとわしく思うだろう。
句法こそ漢文読解のポイントです。それぞれの句法の漢字が読み下しできるかおさらいしときましょう。選択と解答は、次回。(塾長)
なお漢文は通常縦書きですが、当記事では横書きにしています。
[問題]「久生奚為」と言っているのはなぜか。
久 生 奚 為。
五 情 好 悪、古 猶 今 也。
四 体 安 危、古 猶 今 也。
世 事 苦 楽、古 猶 今 也。
変 易 治 乱、古 猶 今 也。
既 聞 之 矣。
既 見 之 矣。
既 更 之 矣。
百 年 猶 厭 其 多。
況 久 生 之 苦 也 乎。
※五情;耳・目・鼻・口・皮膚の五感、四体;からだ、更;経験する
まず、※を読む。つぎに、句法に注意しながらざっと読み下す。おおまかに意味をつかみます。理由がわかればいいので、細かい語句は気にしない。
久(ひさ)しく生(い)くること奚(なん)ぞ為(な)さん。五情の好悪は、古(いにしへ)猶(な)ほ今のごときなり。四体の安危は、古猶ほ今のごときなり。世事の苦楽は、古猶ほ今のごときなり。変易治乱は、古猶ほ今のごときなり。既(すで)に之(これ)を聞けり。既に之を見たり。既に之を更(へ)たり。百年すら猶ほ其(そ)の多きを厭(いと)ふ。況(いはん)や久しく生くることの苦(くる)しきをやと。
あ!前回の「再読文字」がでていますね。
[読み]なほ~ごとし;猶~
[意味]ちょうど~ようだ
古猶今也。;昔もちょうど今とおなじようだ
再読文字・使役・抑揚・受身・反語・疑問の句法がよくでます。
反語【はんご】問いかけ→断定する句法
[読み]なんぞ~ん(や);何(奚・胡・曷・庸)~
[意味]どうして~だろうか(いや~ない)
久生奚為。;どうして長く生きる必要があるだろうか。いや、その必要はない。
抑揚【よくよう】おさえて→あげて強調する句法
[読み]AすらB。いはんやCをや;A…B。況C乎。
[意味]AでさえBなのだから、ましてCであればなおさらBだ
百年猶厭其多。;百年でさえその長さをいとわしく思うのだ。
況久生之苦也乎。;ましていつまでも長生きすることの苦しさはなおさらいとわしく思うだろう。
句法こそ漢文読解のポイントです。それぞれの句法の漢字が読み下しできるかおさらいしときましょう。選択と解答は、次回。(塾長)