べんきょうなせん(='ω')

べんきょうは論理で考えるトレーニング
熊本県山鹿市中高大学受験の "あすく" です

地球のはちまき(3)|日常感覚のカベを数学で突破する

2010年08月22日 | 算数・数学
 続きです。[問題1]から[問題4]までで確かめました。「もとの円の半径」がどんな数でも、「のばした半径」だけわかれば「のびた円周」はわかります。


[問題5]
地球の赤道にそって、まったく伸び縮みしないロープをはちまきのように1周させることにしました。地球の円周は約4万kmで、4万kmの長さのロープを地面にぴったりに巻きつけました。いま地面とのすきまはありません。

さて、このロープの長さを何mぐらいのばせば地球上どこからでもロープの下をくぐれるすきまができるでしょうか?

[考え方]
「もとの円の半径」をr(アール)として「のばした半径」が4mで円周率を3とすると、「のびた円周」は 4×2×3 だけでもとめられました。

(円周)=(半径)× 2 ×(円周率)

「4×2×3」の「×2」は半径を直径に直すかけ算で、「×3」は円周率をかけています。これは公式を利用しているだけです。

(半径を4mのばした円周)ー(もとの円の円周)
=(r+4)×2×3 - r×2×3
= r×6 + 4×6 - r×6
= 24 のびた円周;24m

約4万kmは日常の感覚では想像もつきませんが、わからなくてもここでは無関係です。「地球の円周」が、この問題での「もとの円の円周」と言えるからです。

どこでもくぐるには、ロープと地面が1mもはなれていれば十分でしょう。答えはでましたか?そう、地球を1周していてもたったそれだけでいいんです。

 信じられない?もっと数学を信じろ!

 考え方が正しければ、宇宙でもミクロの世界でも誰も見たこともない大昔のことも計算できるから。中学高校の数学は、きまりをみつけて問題を解く教科なんです。(塾長)


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