どひゃっ！

　郵便局に行った時のこと、急に動悸がした。
目の前に、一人のおじいさんが立っていた。
どうも、そのおじいさんに反応して、私の身体は動悸を打ち始めたようだった。

　「どひゃっ！まだ反応するかぁ～」　


　かれこれ３年前、私はある事件が原因でＰＴＳＤになってしまったのだが、今日見たおじいさんは、その事件を起こしたヤツによく似ていた。

　自分ではある程度、克服したと思っていたのだが、実はそうではないようだ。

　ヒトの心と身体は、本当に不思議なものだとつくづく感じた出来事だった。



　先日の大阪寝屋川の事件にしても、少し前長崎佐世保の事件にしても、また地震による被害者…、ＰＴＳＤになってしまう人が多いようだ。
無理ないだろうな…とホントに思う。

　私のような大人でも、無意識の中でそのショックが残り、苦しめられてしまうのだから、子どもにとっては本当に辛くて苦しいことだろうと想像できる。

　克服するには、長い時間と周りの理解が何より必要なわけで、お蔭で私は現在に至っている。
これについての話も出来るようになったわけだ。



　いつまで、この「どひゃっ！」とすることがあるのかわからないけれど、これも私の運命に与えられたことと受け留めている。

　けど…運命とは言え、肝を潰すようなことはもうこりごり…というのが正直なところだ。