A君は、この話を1時間以上かけて私に話した。
「ゆめ教室」の持つ性格から、お喋りは厳禁。
「自主学習」をしなけりゃならない…。
泥棒に入られてお金が盗られて腹が立った…という話で、一旦話が終わった。
A君はプリント学習を始めた。
プリントに向かいながら、話しかけてくる…。
「おばちゃん、消しゴム借して」
「おばちゃん、シャーペン借して」
「字はこれで合ってるん?」
「ここ、分からん」
。。。等々…。
その合間に、盛んに「腹立つ」「腹立つ」を連発する。
そりゃそうでしょ。
中学生が1年間せっせと貯めた23000円のお金を失うのは、腹が立つよなぁ…、おばちゃんでも腹立つわ…と、同調しつつ勉強を促す。。。
問題を1問解く毎に「ほんでな…」と話す。
そうしながら、話してくれた全容だった。
A君はこの話を誰かに聞いて欲しかった…。
聞いて欲しかっただけじゃなく、誰かに気持ちを知って欲しかった。
その気持ちを共感して受け留めて欲しかった。
自分のとった行動を認めて欲しかった。
これからの自分自身の考えを支えて欲しかった…。
↑こんな思いを抱えながら、数日を過ごしていたんだろう。
誰に話していいのか分からなかったのかもしれない。
そして、誰かに話すことで、必死で安定を保とうとしている“自分”が、
“折れて”しまうように思えていたのかもしれない…。
A君は言った。
「(父親を)殺してやりたいくらいに腹が立つし、絶対に許されへん。でも、そんなことしたらコレ(両手首を合わせた)になるから、それは絶対にせーへん。」
私は言った。
「よく我慢したな。よく頑張ったな。偉かったな」
「絶対に、殺すようなことはしたらアカン」
「危険を感じたら、逃げることや」
「一人で稼いで食べれるようになったら、家を出て行き」
「そんな親やと思っても、A君の親はその人達なんやで」
そして、1つだけA君に訊いてみた。
「もし、子どもを持った時に、同じような状況があったらどうする?」
彼は言った。
「ヘンやと思っても、子どもがそう言うんやったら『そうか』って言う」と。
愚問…だったか。。。と思ったけど、それを聞いて安心した。
彼は彼の親以上に“大人”だ。
時折、少年犯罪事件で「あんなにいい子が、こんな酷いことを」
と報道されるけど、A君の話を聴きながら「こういうことか」と感じる私がいた。
そして、そんなことを実行に移すような子どもが育った家庭は、一種特別な家庭なんだろうと、私の中で勝手に決めてつけていた。
それが覆されたようだった。
信じられないことだった…。
A君は派手に見えるけど、ウチにこんな思いを秘めていたなんて、とても想像がつかないような生徒。
けど、タガが外れると、犯罪に移行することもあり得る…と感じた。
今の時代の子ども達。
そういう状況に置かれている子が、大人が気付かないだけであちこちに居るのかもしれない。。。
「危険を感じたら逃げなアカンで」と言った私に
「どこに逃げたらいいんよ~」と言ったA君。
「オバちゃんチにおいで」と言えなかった私。
無責任すぎて、それは言えなかった…言いたかったけど。。。
切羽詰った子どもたちが逃げ込める場所が、あればいいのに…。
胸が痛んだ。。。
今でもカウンセラーになりたい私。
それは、自己を満たしたいが為の思い上がりなのかもしれない…と感じた。
昨日から、囚われている訳じゃないけど、色々な思考が去来している。
来年度、ゆめ教室が継続されるのかどうかは、白紙の状態…だそうだ。
「ゆめ教室」の持つ性格から、お喋りは厳禁。
「自主学習」をしなけりゃならない…。
泥棒に入られてお金が盗られて腹が立った…という話で、一旦話が終わった。
A君はプリント学習を始めた。
プリントに向かいながら、話しかけてくる…。
「おばちゃん、消しゴム借して」
「おばちゃん、シャーペン借して」
「字はこれで合ってるん?」
「ここ、分からん」
。。。等々…。
その合間に、盛んに「腹立つ」「腹立つ」を連発する。
そりゃそうでしょ。
中学生が1年間せっせと貯めた23000円のお金を失うのは、腹が立つよなぁ…、おばちゃんでも腹立つわ…と、同調しつつ勉強を促す。。。
問題を1問解く毎に「ほんでな…」と話す。
そうしながら、話してくれた全容だった。
A君はこの話を誰かに聞いて欲しかった…。
聞いて欲しかっただけじゃなく、誰かに気持ちを知って欲しかった。
その気持ちを共感して受け留めて欲しかった。
自分のとった行動を認めて欲しかった。
これからの自分自身の考えを支えて欲しかった…。
↑こんな思いを抱えながら、数日を過ごしていたんだろう。
誰に話していいのか分からなかったのかもしれない。
そして、誰かに話すことで、必死で安定を保とうとしている“自分”が、
“折れて”しまうように思えていたのかもしれない…。
A君は言った。
「(父親を)殺してやりたいくらいに腹が立つし、絶対に許されへん。でも、そんなことしたらコレ(両手首を合わせた)になるから、それは絶対にせーへん。」
私は言った。
「よく我慢したな。よく頑張ったな。偉かったな」
「絶対に、殺すようなことはしたらアカン」
「危険を感じたら、逃げることや」
「一人で稼いで食べれるようになったら、家を出て行き」
「そんな親やと思っても、A君の親はその人達なんやで」
そして、1つだけA君に訊いてみた。
「もし、子どもを持った時に、同じような状況があったらどうする?」
彼は言った。
「ヘンやと思っても、子どもがそう言うんやったら『そうか』って言う」と。
愚問…だったか。。。と思ったけど、それを聞いて安心した。
彼は彼の親以上に“大人”だ。
時折、少年犯罪事件で「あんなにいい子が、こんな酷いことを」
と報道されるけど、A君の話を聴きながら「こういうことか」と感じる私がいた。
そして、そんなことを実行に移すような子どもが育った家庭は、一種特別な家庭なんだろうと、私の中で勝手に決めてつけていた。
それが覆されたようだった。
信じられないことだった…。
A君は派手に見えるけど、ウチにこんな思いを秘めていたなんて、とても想像がつかないような生徒。
けど、タガが外れると、犯罪に移行することもあり得る…と感じた。
今の時代の子ども達。
そういう状況に置かれている子が、大人が気付かないだけであちこちに居るのかもしれない。。。
「危険を感じたら逃げなアカンで」と言った私に
「どこに逃げたらいいんよ~」と言ったA君。
「オバちゃんチにおいで」と言えなかった私。
無責任すぎて、それは言えなかった…言いたかったけど。。。
切羽詰った子どもたちが逃げ込める場所が、あればいいのに…。
胸が痛んだ。。。
今でもカウンセラーになりたい私。
それは、自己を満たしたいが為の思い上がりなのかもしれない…と感じた。
昨日から、囚われている訳じゃないけど、色々な思考が去来している。
来年度、ゆめ教室が継続されるのかどうかは、白紙の状態…だそうだ。
子どもが親を殺してやりたいほど憎まなければならない境遇に追い詰められるのはやり切れないほど哀しいことです。
最近は行政(自治体によりますが)の方でもこういう子どものための相談にのったりサポートをしていると思いますし、民間でもこういう子どもたちのサポートをしている団体もあると思います。
たんぽぽさんお一人でサポートするのは難しい
でしょうから、もし、A君にこれ以上が危害が
及びそうだったら、そういうところを調べて
紹介してあげて欲しいな・・・
さしでがましいことを言っているのは分かりますが、ちょっと逃げ場所がある、聴いてくれる
人たちがいる、ということで最悪の事態というのは回避できると思うので・・。
とてもじゃないけど、私一人の手には負えません。
話を聴いて共感するしかできないです。
彼には昨日、カノンさんが仰って下さるようなことは伝えました。
けど実際のところ、そんな機関に自ら電話が出来たり、出向いて行けるような子どもは、少ないのではないかと感じています。
ゆめ教室が存続されればの話ですが、A君とはまた会うことも出来ると思うので、私なりに彼と関わっていこうと思っています。
その中で、カノンさんが危惧して下さるような事態になるとしたら、とりあえず学校に相談したうえで、専門機関を当たろうと思います。
子どもの頃の記憶や経験は、大人になっても引き摺りますね。。。
私がそんな経験をしているので、よくわかります。
現役カウンセラーとしてのカノンさんのコメント、本当に嬉しいです。
ありがとう。
頼りにしています♪
傷ついているだろうと思うと、涙が出そうになりますね。
たんぽぽさんに聞いてもらえて、気持ちをわかって
もらえて、随分救われたと思います。
今の社会では、多くのの子(人)が、こういう風に
話しを聞いてもらえる人がいないということも、
暴走してしまうことに繋がっているのかもしれませんね。
昨日、ゆめ教室があってA君も来ました。
あの時におばあちゃんが福島に住んでる…と話していたので「地震でおばあちゃんは大丈夫やったん?」と聞くと「なんでそんなこと知ってるん?」と大変驚いた様子。
自分でそういう話をしたことさえ、忘れているようでした。
それ以上のことは訊かなかったのですが、いつものA君に戻っていました。
行きたいと言ってた塾へも、来月から行かせてもらえるようでよかったな…と。
思っていることを彼なりに吐き出せたのかもしれません。
ありがとう。
もっと子どもの逃げ場となる場所が、身近にたくさんあるといいのに…と思います。
でもね、ゆめ教室、来年度からは実施が未定。。。だそうです。