馬のない顔

「酒と昼飯」の楽園
23年春になってアルコールとランチの記録にもどってきつつある。

双蝶々曲輪日記/国立劇場/半蔵門

2014-10-19 | でかける
緞帳


四季草花図。


定式幕


黒、萌葱、柿の定式幕だけで期待が高まる。


ほぼ1年ぶりの歌舞伎見物。
物語には入り切れず。難解だった。

演目は、序幕「新清水の場」、二幕目「堀江角力小屋の場」、三幕目「大宝寺町米屋の場」「難波芝居裏殺しの場」、四幕目「八幡の里引窓の場」。


行きは永田町から、帰りは麹町から。


心覚え
国立劇場 10月歌舞伎公演「通し狂言 双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)」
山本吉之助「歌舞伎素人講釈」 光と闇の狭間に~「引窓」をかぶき的心情で読む

仮名手本忠臣蔵/歌舞伎座/東銀座

2013-11-16 | でかける
3階東側入口付近から


エヘン、エッヘン。(大序の幕開の前の口上人形のまね。重要な配役を紹介する前にはとくにエッヘンとチカラがはいる)
新しくなった歌舞伎座に初めてはいった。


切符引取機の設置場所がわからなかった。混雑していてみえなかった。
正面左手、有楽町よりの一幕見の入口脇に一台あった。
購入時につかったクレジットカードをさしこむだけで、暗証番号などは不要なので発行は速い。ただ、一台しかおいてなく、列がのびていた。

入場前にイヤホンガイドをかりた。700円。保証金1,000円。

席はやや窮屈。
ロビーも狭い。

音が気になった。
あるいはこういうものか。
国立劇場の方がよく感じる。

ツケの音がずいぶんちがう。
割れてしまって、ひずんでいる。
とくにわかりやすいちがいだ。

三味線なども響きがちがう。


嘉肴有といへども食せざれば其味をしらず

みなきゃわからない。


歌舞伎座外観


劇場前の雑踏。間口が狭いうえに、いきなり晴海通り。しかも国立劇場にくらべ、劇場前で記念撮影するひとが多い。
国立劇場だと、ロビーで撮っている。

中央の破風の上に芝居櫓が揚がっている。幕に染め抜いた鳳凰丸が目立つ。
左手には景気のよい積樽が見える。


歌舞伎座11月公演「仮名手本忠臣蔵」 責任感表す一所懸命ぶり 日本経済新聞 2013/11/7付

歌舞伎:11月歌舞伎座「仮名手本忠臣蔵」=評・小玉祥子
毎日新聞 2013年11月07日 東京夕刊



心覚え:
歌舞伎見物のお供

仮名手本忠臣蔵 宇部フロンティア大学短期大学による。仮名手本忠臣蔵の電子テキスト。

假名手本忠臣藏 JapaneseTextInitiativeによる。

42~世界を変えた男~/42 (2013) /ユナイテッドシネマ・としまえん

2013-11-03 | でかける
メジャーリーグ初の黒人プレイヤー、ジャッキー・ロビンソン物語。
11月1日ロードショー。

日曜日だが、朝いちばんのせいか、空席が目立つ。

映像がすばらしい。
カットが小気味よい。
色だけでも楽しめる。


セグレゲーションに向き合ったドラマとしても感動した。

ただ、ハリソン・フォード演じるゼネラルマネージャーのブランチ・リッキーがブルックリン・ドジャースに黒人選手をいれようとした動機はもうひとつみえてこない。

実力のある者に場を与えるということではあるのだろうが。

ブランチ・リッキー物語をしりたい。
邦題にそえられている「世界を変えた男」はリッキーにこそふさわしいだろう。「42」の副題としては、説明しすぎだ。


食事のシーンがなかったようにおもう。


やりかえさない勇気をもて。

Jackie Robinson: You want a player who doesn't have the guts to fight back?
Branch Rickey: No. I want a player who's got the guts *not* to fight back.
Jackie Robinson: You give me a uniform, you give me a number on my back, I'll give you the guts.
(IMDb)

reporter: Whatcha gonna do if one of these pitchers throws for your head?
Jackie Robinson: I'll duck.
(IMDb)

Leo Durocher: If Robinson can help us win, then he is gonna play on this ball club! (IMDb)

Branch Rickey: We had a victory of fascism in Germany. It's time, time we had a victory over racism at home. (IMDb)


サウンドトラックも素敵だ。
Music Unlimitedには40年代、30年代のチャンネルがない。マイ・ライブラリイのビリイ・ホリデイをえらんでこのメモをかいた。


IMDbでは存外、得点が低い。

★9
IMDb★7.5

「一枝を伐らば一指を剪るべし」/一谷嫩軍記・春興鏡獅子/国立劇場/半蔵門

2013-10-20 | でかける
幕間の劇場内


「塩原多助一代記」以来1年振りに国立劇場で歌舞伎をみた。「一谷嫩軍記」と「春興鏡獅子」。


大雨のなか、麹町駅からあるく。
駅のすぐそばのエクセルシオールによって珈琲。平日でも利用しやすそうだった。
家計逼迫のおり、劇場の弁当はやめ、半蔵門駅の出口にあるサンマルクで昼食用のパンを調達した。
劇場で缶ビールをかったら1本350円だった。のみ物も用意しておくべきだった。


歌舞伎の世界を堪能した。
イヤホンガイド650(補償金1,000)の助けをかりた。


ただ、直実が討ったのは敦盛ではなく実はわが子小次郎だったというフィクションは舞台からは理解しがたかった。見落としたのか、聞き漏らしたのかもしれない。
序幕・須磨浦浜辺組討の場では、敦盛は敦盛であって、小次郎ではない。みる目があれば、実は敦盛として死んでいく小次郎であることがわかるのだろう。
二幕目・生田森熊谷陣屋の場で、敦盛の命をすくい、かわりにわが子を討ったことが示され、「一枝を伐らば一指を剪るべし」なのかと、混乱をいだきつつ、物語にひたった。


〔プログラム〕800の記事に、18世紀の規範で12世紀を描いているとの指摘があった。武家の儒教的倫理確立以後の立場から、平安末期の物語を構成しているという。主従関係が江戸時代と平安末期とではちがうとのこと。
「一枝を伐らば一指を剪るべし」などなりたたないことになる。
虚構の武士道にもとづいて過去を物語っているということになりそうである。
平安末期の戦場の論理は武士道とは別のところにあった。仁義なき戦いでしかなかったのかもしれない。

プログラムの文章は、佐伯真一の「熊谷直実・父性の変貌」というものだった。13世紀の『平家物語』と18世紀の『一谷嫩軍記』とを対比していた。『一谷嫩軍記』は江戸時代に完成した主君のために命を差し出す武士道徳を体現しているという。


10月16日付の日経には演劇評論家・上村以和於「国立劇場10月公演 高麗屋一門 まとまり良く」の記事があった。
目安がないので、そんなものか、とよむしかない。

10月16日付の毎日には歌舞伎:国立劇場10月公演 幸四郎、力強さと悲しみと=評・小玉祥子の記事。

10月14日付の読売には[評]「一谷嫩軍記」(国立劇場十月歌舞伎公演)「親の真情、子の思い 配役絶好」という記事がある。
まるごと貼りつけてあるブログに遭遇した。感心してよんでいたら、末尾に(2013年10月14日 読売新聞)だって。このブログは記事を貼りつけるのが常態だった。


心覚え:
国立劇場【塩原多助一代記】特設サイト
10月歌舞伎公演「一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)」、「春興鏡獅子(しゅんきょうかがみじし)」の案内
渡辺保の歌舞伎劇評
上村以和於オフィシャルサイト
吉之助 歌舞伎素人講釈


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