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寮管理人の呟き

横浜の悪所に向かう(その6)


横浜市中区曙町は現役の色街である。通りを高級外車が行き交うのを見て名人が呟いた。

「いやに黒い車が多いね」

「そうだな。運転してるのは裏稼業の人ばかりだ。昼前から店が開くので下の者の仕事をチェックしに来てるんだろう」

3丁目に入ったとたん、私は目ぼしい建物を見つけて指差した。

横浜市中区曙町3丁目のスナック

「このスナックは戦後すぐに建てられたものだと思う。丸柱に原色のタイル、赤線の時代に流行したスタイルだ。曙町にこの種の建物が残っているとは思わなかったよ。足を棒にして歩いた甲斐があった(笑)」

「なるほど。赤線の遺構か。また一つ勉強になった」

スナックの側面

「料理屋」と「風俗店」がごっちゃになった界隈を歩いても不思議といやらしさは感じなかった。暇そうな「魔法のア●ジ●」のボーイが写真だけでも見てくれとしきりに頼むのには往生した。
隣の末吉町にも「遊び場」がある


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