先日のオンライン読書交換会で、あたしが紹介した本について綴ろう。
⇒ 【読書交換会】オンライン2回連続
今市子さんの「百鬼夜行抄」を紹介しました。
文庫本で20冊くらいある漫画です。
内容は妖怪とか異界のものとか死者とか出てくる霊感漫画です。最近はあまり漫画は読まないのですが、春の緊急事態宣言の頃、荷造りひもでまとめられた束として、資源ごみ置き場に捨てられているのをたまたま拾いました。束の一番上が「チベット死者の書」で猫たちが亡くなったころだったからそれが目的で持ち帰ったのだけど、読んでみたら「百鬼夜行」も胸に響いた。8巻くらい(当時の日記読んだら9巻)までしか持ち帰ってなかったのですが続きも買いました。
⇒ 「チベット死者の書」「百鬼夜行抄」、唐突に拾いました
⇒ 「チベット死者の書」「百鬼夜行抄」、唐突に拾いました
どこが好きって、いろいろな存在に対して視線が優しい。それぞれの生き方、死んでいる在り方、存在の仕方を肯定している。
スピリチュアルな世界の身を置いていると次元上昇や悟りやわくわくを是とする価値観に逢いやすく、あたし自身もそういう部分あるけれど、それと同時に傍からみたら病的だったり不幸せでも、本人たちがしあわせだったらそれでいいし、そういう生き方もありだよねとおもうときもある。だって生きるって、存在するっていろいろだし、価値観も真実も重層的なことですよね。
この漫画を読んで、あらためてそうおもえたのでした。
自身の価値観をおしつけず、けれども発信と表現をして、相手に寄り添い、みんなとともに生きていきたいです。同じ生きる者でも国や文化によって異なり、時代によって異なり、もっともっと小さな単位でも異なる。
異界の生き物のことを書いている話なのに、どこかあたしたち人間の世界を描いているようにも見え、世界はフラクタルなんだなあと、今この文章を書いていておもいました。
どうもありがとうございました。
⇒東京読書交換会ウェブサイト
※今後の予定は2月6日(土)夜・オンライン、2021年2月20日(土)夜・オンラインです。
◆臼村さおり twitter @saori_u
思考していることを投稿しています。