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「くまもん」と「明太子キティ」

2013年12月21日 | 佐世保・五島・天草・熊本

「くまもん」と「明太子キティ」

 

キャラクター誕生

2011年の九州旅客鉄道(JR九州)九州新幹線全面開業へ向けて、熊本県は2006年11月、関西地方・中国地方をターゲットにして認知度をアップさせるために「KANSAI戦略会議」を立ち上げた。九州新幹線では熊本駅が終着駅にならないため、通過駅として扱われることに対して危機感があり、さらに熊本県の認知度が九州他県と比べて低く、熊本県への興味や関心をほとんど持たれていなかったことが背景にある。

その中で、新幹線元年事業アドバイザーに就任した天草市出身の脚本家・小山薫堂は、熊本県民が日常にあるサプライズを見つけ、それを他の人へ広めていって再発見をする、あるいは熊本の魅力をアピールする、また、サプライズでお迎えをするという「くまもとサプライズ」運動を提唱した。小山は友人であるアートディレクター・水野学(グッドデザインカンパニー)へデザインを依頼するが、始めは「くまもとサプライズ」ロゴデザインの依頼のみであった。水野はもっと効果的にアピールできる方法があると考えてキャラクターの展開を提案し、小山はこれに乗った。小山は水野が作成した数千ものキャラクター案から1つを選び、熊本県へ提案した。熊本県は当初戸惑いながらも蒲島知事の決断によりその提案を受け入れ、水野はキャラクターデザインも手掛けることになる。2010年3月、熊本県は日本国内各地でのPR活動に使用するキャッチコピー「くまもとサプライズ」とマスコットキャラクター「くまモン」を発表した。

キャラクターがとぼけた表情なのは、他官公庁のキャラクターが正統派であるのに対抗してよりインパクトを与えるためであり、その驚きの表情はくまもとサプライズというキャッチコピーにも対応している。「熊本」は動物の漢字と読みがそのまま入っている稀有な都道府県であることから、モチーフは熊となり、熊という漢字が黒っぽい、そして熊本城が黒を基調にしているので色は黒、名前となった「くまモン」は熊本弁で者をモンと発音すること以外にも、「くまもと」と一字違いであり熊本県のキャラクターであるとすぐに認知してもらえることや、語尾に「モン」を付けるとキャラクターに不可欠のかわいらしさが出ることから採用されたものである。「くまモン」と呼ぶ時、アクセントを「く」に置くか、抑揚をつけないかは在熊テレビ局の間でも見解が分かれており、また例えば水野は「『く』にアクセントがあるつもりで名付けた」と述べている一方、くまモンの公式 twitter では「熊本弁らしく抑揚なしで平べったくがいいかモン」との発言も見られる。

キャラクター展開

公式にキャンペーンキャラクターとしてコミカルかつ軽快な動きでPR活動をすることもあれば、大阪市内の観光地を中心に神出鬼没な行動を行う場合もある。その他、ブログ・Twitter・Facebookなどのネットやラジオなどのメディアを活用したPRにも積極的である。こうして積極的に露出を増やした結果、熊本県の試算によるとPR効果は広告料換算で6億4千万円(2010年度)に上っている。また、くまモンのグッズや壁紙などをプレゼントしている熊本県公式メルマガ登録者数は、都道府県別では大阪府に次いで2位となっている(2012年11月現在)。PRでイベントに出張する機会が増えたことから、くまモンを追っかけるような熱烈なファン「くま友」も生まれており、その輪が広がっている。

マスコットとして珍しく名刺も作成されており、その名刺には「いちおう、公務員です。」「撮影可能です 肖像権は申しません。」「芸能人の友達もいます。スザンヌです。」など、自己紹介やキャッチコピーが書かれている。この名刺は、PR活動の度に配布されていた。

RJCリサーチの調査によれば、PRキャラクター総合力ランキングの地域ジャンルにて、2011年の46位から2012年は43ランクアップして、ひこにゃん、せんとくんに次ぐ3位になった。日本国内の最高ライセンスブランド・キャラクターを決定する「ライセンシング・オブ・ザ・イヤー2012」では熊本県のみに留まらず全国規模の展開へ成長したことを評価され、ニューフェイス賞を受賞、翌年の「ライセンシング・オブ・ザ・イヤー2013」はグランプリと選定委員特別賞のダブル受賞となった。ビデオリサーチによるキャラクター人気度調査(首都圏在住の3~12歳が対象)では2013年下半期で初登場、サザエさんを上回る18位となった。

2013年に発表した地方経済総合研究所による統計では『九州で最も印象に残る情報発信を行っている県』という質問に対して、九州内では6位から2位、関西では6位から3位、首都圏では7位から5位へ上昇(2010年調査結果との比較)。また、熊本への訪問頻度が増えたという回答が全体で10%増加、関西では23%増加しており、PR効果が出ている。一方で、PHP研究所の研究員からはPR効果による税収増分より、宣伝コストの方が上回っている可能性が指摘されている。

ウィキペディアより

 

くまモンオフィシャルホームページ http://kumamon-official.jp/


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