ウラン鉱山から掘り出し、加工したウラン燃料を、原子炉で使用したあと、再処理・加工して、再び、原子炉の燃料として利用する循環を「核燃料サイクル」または「核燃サイクル」といいます。当初は、高速増殖炉を開発し、プルトニウムを少しずつ増やして、2100年ごろに、再生エネルギーとあわせて、エネルギーの自給率を100%にする計画でしたが、高速増殖炉の原型炉(まだ実験的な炉・商用炉のひとつ前段階)の「もんじゅ」 . . . 本文を読む
大島堅一・立命館大学教授が、電力各社が公表している有価証券報告書総覧をもとに算定した、電源別の発電単価(kwhあたり)によると、以下のようになります。原子力 火力 一般水力 揚水 原子力+揚水7.3円 8.9円 3.5円 41.8円 8.4円揚水発電は、原発の建設と共に作られてきており、夜間に余る電力で水を高所にあげ、電力が不足する日中に水を落下さ . . . 本文を読む
人間が利用する以上の速度で、自然界から補充されるエネルギーのことです。つまり、太陽光、風力、水力、潮力、波力、地熱、バイオマスなどの力によって、発電、給湯、冷暖房、輸送、燃料など、エネルギー需要全般にわたって用いられています。将来、有望とされている太陽光発電や風力発電ですが、いまはまだ火力発電や原子力発電に比べて、コストが高いといわれています。火力はともかく、原子力発電については、コストの計算が、 . . . 本文を読む
去年から今年にかけての冬も電力不足キャンペーンが北海道でおこなわれました。北海道電力の原発を除いた設備容量は624万kwですが、冬は河川の水量が少なく、水力発電の設備が100%つかえないとして、他社からの電力融通60万kwを加味しても、この冬の供給量は約600万kwとしています。最大需用電力は2月で、約580万kwと予測していて、3%の予備率では不安なため、需要家に7%の節電を要請しています。しか . . . 本文を読む
電力会社や政府は、原子力発電をCO2をださない環境にやさしいエネルギーだと説明しています。しかし、原子力発電は、起こした熱の3分の1(ある報告では4分の1、ドイツでは10分の1といわれている。)しか、エネルギーとして取り出せていません。残りの3分の2は温排水として海に流されています。現在、地球温暖化の原因はCO2だという話が定着していますが、CO2は、地球から夜間に放出される熱を宇宙空間に逃がさな . . . 本文を読む
設計は、日立製作所・東芝・三菱重工業の大手3社と富士電機が行っています。また原発開発当初はアメリカのGE(ゼネラルエレクトリック社:原発部門は2006年日立の原発部門と統合)が設計を担当していました。これらのメーカーが日本のゼネコンといわれる建設会社に施工を依頼し、工事が始まります。土木工事は鹿島・清水・竹中・大成・大林の大手5社に、佐藤工業・五洋・国土・ハザマ・前田・地崎工業といった中堅ゼネコ . . . 本文を読む
原発の燃料には、主にウランが使われています。ウランは、地殻や海水中に広く分布し、可採埋蔵量547万トンといわれています。ウラン鉱石は、オーストラリア・カザフスタン・カナダ・南アフリカ・ナミビア・アメリカ合衆国などで採掘されており、最近では北朝鮮で大規模なウランの埋蔵が確認されています。ウランは少量で大量のエネルギーを生み出すことができるといわれており、100万kwの発電所を運転するために必要な量は . . . 本文を読む
全ての原発は国の基準によって、耐震設計されています。しかし、その耐震設計の基準が、今ある原発が襲われる可能性のある地震に、耐えられるものなのかどうかが疑問視されています。宮城県沖地震のときの女川原発、中越地震での柏崎刈羽原発、東日本大震災での福島第一及び第二原発。いずれも、国が想定していた以上の揺れを記録しています。つまり、地震による揺れの想定があまいのです。これでは、地震に強いとはいえません。さ . . . 本文を読む
原発は、核分裂のエネルギーを利用して電気を生み出しています。その仕組みは、まず、原子炉の中で、ウランなどを核分裂させ、そのときに発生する大量の熱で水を沸騰させて蒸気をつくり、その蒸気を、発電機につながった、巨大な羽根車(タービン)に吹き付けて発電します。この蒸気をつくるのに、石炭、石油、ガスなどを燃やせば「火力発電」。蒸気を使わず、ダムから落下する水の力で、羽根車を回せば、「水力発電」というわけで . . . 本文を読む