若松瀬戸
波穏やかに小島点々と
五島列島のほぼ中央、中通島と若松島の間の南北約15キロにわたる若松瀬戸は、日本の中でも屈指の多島海をなし、模式的な沈降海岸といわれています。複雑に入り組む海岸線と波穏やかな青く澄んだ海に点々と浮かぶ小島の美しい景観は、昭和30年に西海国立公園に指定されました。
平成3年9月、若松瀬戸に若松大橋が完成しました。延長522メートル、三径間連続トラス橋型式の橋梁は、若松町の交通体系を大きく改善するとともに新たな観光スポットとなっています。
大橋の両岸には潮の香薫る公園を整備されていて、「風」「花」「岬」の三つのテーマの展望台があるほか、海岸に沿った遊歩道からは、透き通った潮の流れを間近に楽しむことができます。四季折々の花で飾られた直径8メートルの花時計は、瀬戸の景観を引き立て、訪れる人たちの憩いの場として親しまれています。
穏やかな入り江は、オレンジ色の養殖いかだや、真珠いかだが整然と浮かび、瀬戸の自然美と人々の漁業の営みとのコントラストが瀬戸の景観を一段と際だたせている。
若松大橋を車で走ると、尾根の間から教会の赤い屋根が見え隠れし、キリシタンと縁の深い五島の歴史の一端をうかがい知ることができる。
同瀬戸には、三カ所の海中公園、磯釣りの好ポイントがあり、海の幸に恵まれたところでもある。
この若松瀬戸の全景を展望する所は、山王山展望所、龍観山展望所、米山展望台(奈良尾町)があり、違った角度で若松瀬戸の圧巻を眺めることができます。
ふるさと探訪 長崎新聞より
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