日本シリーズの第2戦も、投打がかみ合いカープが快勝。しかも、日本シリーズという大舞台でありながら、シーズンそのままの良い形での勝ち方なんですよね。すごい。本当にすごい。
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計
| ファイターズ
| 0
| 0
| 0
| 1
| 0
| 0
| 0
| 0
| 0
| 1
| カープ
| 0
| 1
| 0
| 0
| 0
| 4
| 0
| 0
| x
| 5
|
先発の野村は6回105球を投げて、2安打3四死球で1失点(自責点0)。序盤は丁寧に行き過ぎたのか、ボール先行で球数がかさみ、ランナーを背負う場面も多かったのですが、要所をしっかりと締めて、結局菊池のタイムリーエラーによる1点のみでしのぎました。6回をきっちりと投げきって試合を作る、まさにシーズンそのままのピッチングでしたね。
そして、次の回では交代するであろう6回裏にきっちりと勝ち越してもらえるという点もシーズンそのまま。勝ち運があると言えばそれまでですが、それで勝てるのも、しっかりと試合を作っているからです。今期セ・リーグ最多勝&最高勝率は伊達ではありませんね。
7回からは今村、ジャクソン、中崎と、これまた昨日に引き続いての、シーズン通りの継投。しっかりと3イニングをゼロに抑えてくれました。昨日は3人とも不安な面も有りましたが、今日は安心して観ていられました。中崎も2安打は浴びましたが、いずれも良い当たりをされたわけではありませんでしたしね。この3人が安定しているので、3戦目以降の戦いもかなり楽になりそうです。
シーズンなら、なるべく連投は避けて、4点差なら大瀬良なり一岡なりも使っていくところなんですけど、短期決戦の日本シリーズですからね。移動日も挟みますし、勝ち試合での起用だけなら最大でも4試合で終わるわけですから、先発が6回まで投げて、この3人で残りの3回という形が基本になるでしょうね。
打線は7安打3四球に1つのエラーをもらって5得点。機動力あり、大技あり、小技あり、ついでに相手のエラーもありで、機能同様、カープらしい攻撃ができました。
先制は7番サードでスタメン起用された小窪のタイムリ-ツーベス。ファイターズ先発の増井は右投手ながら、右打者のほうが被打率が高いということで抜擢されたようですが、期待に見事応えてくれました。1塁から長駆生還したエルドレッドの激走も忘れてはいけません。
2~5点目は、同点で迎えた6回裏。まずは田中のツーベースで作った無死2塁からの、菊池のバスターです。私も完全に送りバントかと思っていたのですが、叩きつけた打球がショートの横を抜けてレフト前へ。ホームに突っ込んだ田中は最初アウトのコールでしたが、ビデオ判定でひっくり返り、勝ち越しに成功しました。これ、試合の流れを決定付ける、本当に大きなプレーでしたね。中継で観ているときはアウトのように見えましたけど、別の角度からスローで見ると、確かに追いタッチでミットは触れていません。ギリギリのプレーでしたけど、それをものにして勝ち越したことで、カープペースに持ってくることができました。
増井はこれで動揺したのか、続く丸の送りバントをファーストに悪送球して3点目。さらに代わった鍵谷がワイルドピッチで丸が3塁に進み、これまで当たりのなかった鈴木が犠牲フライ。このあたり、完全にファイターズが浮き足立っていましたね。そしてそれを見逃さずに得点につなげるカープのそつの無さも流石です。
とどめは2試合連続となるエルドレッドのソロホームラン。高めのボール球でしたけど、外寄りに来たのでちょうどツボにはまりましたね。打った瞬間にわかる、豪快な当たりでした。
昨日活躍した松山はノーヒットでしたけど、逆に昨日無安打3三振の菊池が2安打1打点の活躍。誰かが打たなくても誰かしらが打ってくれる。特定の個人には依存せず、上位下位関係なく、どこからでも点を取れるのが今年のカープの特徴です。シーズン、CSファイナルステージ、日本シリーズと、微妙に試合間隔が空いているんですけど、ここまではシーズンからの流れが継続していて、とても良い感じですね。
シリーズ開幕から2連勝で、かなり有利な状況を作ることができました。日本シリーズは初めてという選手ばかりなのですが、特に気負うことも無く、投打共に普段どおりの実力を発揮することができています。開幕が本拠地スタートだったことが、大きなアドバンテージになったかもしれませんね。
一日置いて、25日からは札幌ドームに移動しての3連戦。先発は、黒田、岡田、ヘーゲンスの順だと言われていますけど、今期限りで引退を表明している黒田の体調によっては、ちょっと流動的になるかもしれません。黒田が投げられないとなると、代役は福井辺りになるんでしょうかね。
黒田には是非、日本シリーズで有終の美を飾って欲しくはありますが、どうなりますか。投げられるなら先発でしょうけど、顔見世的に点差の開いた状況でちょこっと出てくるなんてことはしなさそうですよね。こればっかりは、何とか状態を維持してくれることを祈るしかありません。
星勘定をしてみると、札幌での3連戦は1勝2敗でもOKなんですよね。ファイターズの本拠地だし、裏ローテになるし、まあ現実的な予想でしょう。それでも日本一に王手をかけた状態で広島に帰ってきて、ジョンソン、野村の2枚看板を使えるわけで、営業的にも嬉しいかと思います。
ただ。
今年に関しては、そんなぬるい事を言ってはいけません。セ・リーグ優勝は25年ぶりでしたが、日本一は1984年以来、32年ぶりなります。正直私も、そのときは既にカープファンではありましたが、小さすぎてよく憶えていない時代です(86年の日本シリーズでの屈辱はとてもよく憶えていますが)。
けしてファイターズを侮っているわけではありませんが、今年のカープには実力と勢いが伴っています。できるならば、良い形で2連勝を飾った勢いのままに、札幌で一気に日本一を決めてもらいたいですね。
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