社会思想社・現代教養文庫、イアン・リビングストン著のゲームブック、「トカゲ王の島」をプレイ開始。
これ以降、「トカゲ王の島」のネタばれを含んでいます。ご注意ください。
あたし、レイン・デシンセイ。19歳のか弱い女の子、兼、凄腕の剣士をやってます。
旧友のマンゴに会うために立ち寄った小さな漁村・オイスターベイ。しかしその村は、近くにある火山島に住むトカゲ男の脅威に晒されていたのです。
マンゴと2人でその火山島に乗り込んだあたし。しかしマンゴは、砂浜にいた巨大蟹の手によって、命を落としてしまった。
あたしはマンゴの無念を胸に抱き、トカゲ王の打倒を誓ったのでありました。首を洗って待ってろよ、トカゲ王!
<現在の状況>
技術(9):9
体力(21):14
運(12):7
金貨:
宝石:
飲み薬:
食料:6
装備:剣、革の鎧、ザック、金のかたまり
道を西へと進んでいくと、やがて南東の方角へと流れていく川のほとりに出た。この川って、あのかぎたばこ入れの中に入っていたメモに書いてあった川のことだろう。となると、どこかにいかだがあるはずだ。
川端に生えている低木の茂みに入っていくと、ほどなく小さないかだが見つかった。あたしはそれを川へと運ぶと、竿になりそうな長い棒をみつけ、川へと漕ぎ出した。川の流れは緩やかで、逆流するのにもそれほど苦労はなさそうだ。
しかし、水上だからといって、けして陸上よりも安全だということではない。むしろ逃げ場がないだけに危険かもしれない。
前方の水面に、なにやら不気味な一対の瞳が浮かび上がってくる。そしてそいつは、牙の生えた巨大な口を伴って姿を現した。
ワニだ!
そいつはごつんごつんと、何度もいかだにアタックをかましてくる。
いけない。このままじゃ、いかだが沈んじゃう。
あたしは剣を手にして、揺れるいかだのうえでバランスを取りながら、ワニに斬りつけた。
ボカ、スカ。
ワニはいかだにアタックしてきていて、あんまりあたしのことは気にしていないみたい。
そんなこんなで、あたしは難なくワニを斬り捨てた。そして引き続き、上流へといかだを進めていった。
しばらく進むと、川の右岸に、ずいぶんとやつれて、ボロボロの布だけをまとった半裸の男性が現れた。その人は大声を上げてあたしに何か呼びかけてくる。
ひょっとして、トカゲのところから逃げ出してきた、囚人だろうか。あたしは様子を見るため、いかだを岸に近づけた。
するとその人は、ドンと一気にいかだに飛び乗ってきた。
あたしは彼に話し掛けてみるけれど反応は返ってこない。ただあたしを、らんらんと輝く瞳でじっと見つめるだけだ。
あたしの背にぞくりと冷たいものが走る。この人、正気じゃない。
そのとき、その男の人は急に短剣を取り出し、あたしに襲い掛かってきた。くっそー、急なことなんで、あたしは剣を抜く暇もなく、素手で応戦する。
ボカ、スカ。
不意を付かれてこちらも傷を負ってしまったけれど、あたしのパンチが顔面を捕らえ、その男の人は川に転落した。彼は必死にいかだに手を伸ばすけれど、あたしにはどうしてやることも出来ない。申し訳ないけれど、彼のような人をこれ以上出さないためにも、トカゲ王を倒さなくてはならないのだ。
あたしはいかだを操り、なおもうねうねと蛇行している川をさかのぼって行った。
川の左手に、何軒かの小汚い小屋が立ち並んでいた。トカゲ男の小屋だろうか。
あたしは目立たないところにいかだをつけ、木立の陰から慎重に小屋の様子をうかがう。すると案の定、小屋の裏側にはトカゲ男たちがいるじゃないの。
ということは、この辺りに金鉱があるのかな。
あたしは一旦食事タイムを取ってもりもり体力を回復させてから、金鉱を捜すために辺りを探索することにした。
小屋の後ろに木々の間を縫う小道を見つけたので、そこを進んでいくことにする。道は森から次第に荒れた岩肌へと変わっていき、やがて鉱山の入り口と思しきところに出る。
その入り口の周辺には数多くの足跡が残されている。人間のものも、トカゲのものもあるみたいだ。あたしは壁沿いに、こっそりと鉱山の中へと忍び込んだ。
鉱山の内部はたいまつで照らされていて、思いのほか明るくなっている。
ゆっくりと道を下っていくと、道はすぐに左右に分かれていた。あたしは適当に、左を選ぶ。
そこからはまっすぐに長く長くトンネルが伸びていた。ようやく終端にたどり着くと、そこにははしごが取り付けられているたてあながあった。たてあなを覗いてみるけれど、下は暗くてよく見えない。
ま、とりあえず行くだけ行ってみましょうかね。あたしははしごに手をかけると、竪穴を降りていった。
ほどなくして、たてあなの終わりにたどり着く。そこからはまた、トンネルが伸びている。
そのトンネルの奥からは、なにか歌うような声が聞こえてくる。そしてその歌声は、トンネルを奥へと進むごとに、どんどんと大きくなってくる。ついでに、ハンマーで何かを叩くような音も混じってくる。
コツリ。
突然あたしの背後で足音が聞こえた。あたしは咄嗟に振り返る。
そこにいたのは一匹のトカゲ男。向こうも驚いたようで、手にもっていたバケツをごとりと取り落とした。
あたしが剣を引き抜くのと、トカゲ男がシミターを構えるのとはほぼ同時。あたしはトカゲ男と戦闘状態に入る。
ボカ、スカ。
トカゲ男も一匹では恐れるに足りず。あたしは難なくそいつを斬り倒した。
トカゲ男が持っていたバケツの中身は水みたいだ。奴隷にされている人たちの飲み水かな。もっていってあげよう。
あたしはバケツ片手に、トンネルを奥へと進んでいった。
!
目の前で繰り広げられている光景に、あたしは一時呆然とした。
そこには裸にされて鎖につながれ、動物のようにこき使われてひたすら採掘作業を続けている6人のドワーフたちだった。いかに屈強なドワーフとはいえ、みんなすっかり疲弊しきり、今にも倒れてしまいそうだ。
そのドワーフたちの向こうにいるのは、鞭を振るっているトカゲ男。その妙に楽しそうな様子が、あたしの怒りに火をつける。
「そこまでだ、トカゲ男!」
傍らにバケツを置くと、あたしは剣を掲げて叫んだ。
「命乞いを聞くつもりはない。とっとと地獄に落ちやがれ!」
あたしは啖呵をきると、ドワーフ6人を一気に飛び越え、トカゲ男に斬りかかった。
ボカ、スカ。
あたしの登場に勇気付けられたのか、囚われのドワーフさんたちもあたしに加勢してくれて、そのトカゲ男はあっという間に肉片と化した。ざまーみろ。
ドワーフさんたちは足枷を壊し、あたしが持ってきた水でのどを潤おす。そして久方ぶりに自由の身となった喜びに、大いに沸いた。
しかし、他にも囚われている人は大勢いるのだ。あたしはドワーフさんたちに事情を説明して、他の囚人達を助ける手伝いをお願いする。ドワーフさんたちからめでたく快諾を頂き、あたし達はトンネルのさらに奥へ奥へと潜っていくのでありました。
(つづく)
<現在の状況>
技術(9):9
体力(21):18
運(12):7
金貨:
宝石:
飲み薬:
食料:3
装備:剣、革の鎧、ザック、金のかたまり
これ以降、「トカゲ王の島」のネタばれを含んでいます。ご注意ください。
あたし、レイン・デシンセイ。19歳のか弱い女の子、兼、凄腕の剣士をやってます。
旧友のマンゴに会うために立ち寄った小さな漁村・オイスターベイ。しかしその村は、近くにある火山島に住むトカゲ男の脅威に晒されていたのです。
マンゴと2人でその火山島に乗り込んだあたし。しかしマンゴは、砂浜にいた巨大蟹の手によって、命を落としてしまった。
あたしはマンゴの無念を胸に抱き、トカゲ王の打倒を誓ったのでありました。首を洗って待ってろよ、トカゲ王!
<現在の状況>
技術(9):9
体力(21):14
運(12):7
金貨:
宝石:
飲み薬:
食料:6
装備:剣、革の鎧、ザック、金のかたまり
道を西へと進んでいくと、やがて南東の方角へと流れていく川のほとりに出た。この川って、あのかぎたばこ入れの中に入っていたメモに書いてあった川のことだろう。となると、どこかにいかだがあるはずだ。
川端に生えている低木の茂みに入っていくと、ほどなく小さないかだが見つかった。あたしはそれを川へと運ぶと、竿になりそうな長い棒をみつけ、川へと漕ぎ出した。川の流れは緩やかで、逆流するのにもそれほど苦労はなさそうだ。
しかし、水上だからといって、けして陸上よりも安全だということではない。むしろ逃げ場がないだけに危険かもしれない。
前方の水面に、なにやら不気味な一対の瞳が浮かび上がってくる。そしてそいつは、牙の生えた巨大な口を伴って姿を現した。
ワニだ!
そいつはごつんごつんと、何度もいかだにアタックをかましてくる。
いけない。このままじゃ、いかだが沈んじゃう。
あたしは剣を手にして、揺れるいかだのうえでバランスを取りながら、ワニに斬りつけた。
ボカ、スカ。
ワニはいかだにアタックしてきていて、あんまりあたしのことは気にしていないみたい。
そんなこんなで、あたしは難なくワニを斬り捨てた。そして引き続き、上流へといかだを進めていった。
しばらく進むと、川の右岸に、ずいぶんとやつれて、ボロボロの布だけをまとった半裸の男性が現れた。その人は大声を上げてあたしに何か呼びかけてくる。
ひょっとして、トカゲのところから逃げ出してきた、囚人だろうか。あたしは様子を見るため、いかだを岸に近づけた。
するとその人は、ドンと一気にいかだに飛び乗ってきた。
あたしは彼に話し掛けてみるけれど反応は返ってこない。ただあたしを、らんらんと輝く瞳でじっと見つめるだけだ。
あたしの背にぞくりと冷たいものが走る。この人、正気じゃない。
そのとき、その男の人は急に短剣を取り出し、あたしに襲い掛かってきた。くっそー、急なことなんで、あたしは剣を抜く暇もなく、素手で応戦する。
ボカ、スカ。
不意を付かれてこちらも傷を負ってしまったけれど、あたしのパンチが顔面を捕らえ、その男の人は川に転落した。彼は必死にいかだに手を伸ばすけれど、あたしにはどうしてやることも出来ない。申し訳ないけれど、彼のような人をこれ以上出さないためにも、トカゲ王を倒さなくてはならないのだ。
あたしはいかだを操り、なおもうねうねと蛇行している川をさかのぼって行った。
川の左手に、何軒かの小汚い小屋が立ち並んでいた。トカゲ男の小屋だろうか。
あたしは目立たないところにいかだをつけ、木立の陰から慎重に小屋の様子をうかがう。すると案の定、小屋の裏側にはトカゲ男たちがいるじゃないの。
ということは、この辺りに金鉱があるのかな。
あたしは一旦食事タイムを取ってもりもり体力を回復させてから、金鉱を捜すために辺りを探索することにした。
小屋の後ろに木々の間を縫う小道を見つけたので、そこを進んでいくことにする。道は森から次第に荒れた岩肌へと変わっていき、やがて鉱山の入り口と思しきところに出る。
その入り口の周辺には数多くの足跡が残されている。人間のものも、トカゲのものもあるみたいだ。あたしは壁沿いに、こっそりと鉱山の中へと忍び込んだ。
鉱山の内部はたいまつで照らされていて、思いのほか明るくなっている。
ゆっくりと道を下っていくと、道はすぐに左右に分かれていた。あたしは適当に、左を選ぶ。
そこからはまっすぐに長く長くトンネルが伸びていた。ようやく終端にたどり着くと、そこにははしごが取り付けられているたてあながあった。たてあなを覗いてみるけれど、下は暗くてよく見えない。
ま、とりあえず行くだけ行ってみましょうかね。あたしははしごに手をかけると、竪穴を降りていった。
ほどなくして、たてあなの終わりにたどり着く。そこからはまた、トンネルが伸びている。
そのトンネルの奥からは、なにか歌うような声が聞こえてくる。そしてその歌声は、トンネルを奥へと進むごとに、どんどんと大きくなってくる。ついでに、ハンマーで何かを叩くような音も混じってくる。
コツリ。
突然あたしの背後で足音が聞こえた。あたしは咄嗟に振り返る。
そこにいたのは一匹のトカゲ男。向こうも驚いたようで、手にもっていたバケツをごとりと取り落とした。
あたしが剣を引き抜くのと、トカゲ男がシミターを構えるのとはほぼ同時。あたしはトカゲ男と戦闘状態に入る。
ボカ、スカ。
トカゲ男も一匹では恐れるに足りず。あたしは難なくそいつを斬り倒した。
トカゲ男が持っていたバケツの中身は水みたいだ。奴隷にされている人たちの飲み水かな。もっていってあげよう。
あたしはバケツ片手に、トンネルを奥へと進んでいった。
!
目の前で繰り広げられている光景に、あたしは一時呆然とした。
そこには裸にされて鎖につながれ、動物のようにこき使われてひたすら採掘作業を続けている6人のドワーフたちだった。いかに屈強なドワーフとはいえ、みんなすっかり疲弊しきり、今にも倒れてしまいそうだ。
そのドワーフたちの向こうにいるのは、鞭を振るっているトカゲ男。その妙に楽しそうな様子が、あたしの怒りに火をつける。
「そこまでだ、トカゲ男!」
傍らにバケツを置くと、あたしは剣を掲げて叫んだ。
「命乞いを聞くつもりはない。とっとと地獄に落ちやがれ!」
あたしは啖呵をきると、ドワーフ6人を一気に飛び越え、トカゲ男に斬りかかった。
ボカ、スカ。
あたしの登場に勇気付けられたのか、囚われのドワーフさんたちもあたしに加勢してくれて、そのトカゲ男はあっという間に肉片と化した。ざまーみろ。
ドワーフさんたちは足枷を壊し、あたしが持ってきた水でのどを潤おす。そして久方ぶりに自由の身となった喜びに、大いに沸いた。
しかし、他にも囚われている人は大勢いるのだ。あたしはドワーフさんたちに事情を説明して、他の囚人達を助ける手伝いをお願いする。ドワーフさんたちからめでたく快諾を頂き、あたし達はトンネルのさらに奥へ奥へと潜っていくのでありました。
(つづく)
<現在の状況>
技術(9):9
体力(21):18
運(12):7
金貨:
宝石:
飲み薬:
食料:3
装備:剣、革の鎧、ザック、金のかたまり
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