私はマニキュアはしません。
小さい頃から、ピアノやヴァイオリン、チェロなど、長い爪をしていては弾けない楽器をずっとやってきましたし、社会人になってからは医療界で働いているので、というのが主な理由です。
それに私はマニキュアをすると、指先が息苦しく感じてしまうのです。
なので、手指の爪はいつもスッピン状態です。
もちろん、爪をカラフルに彩るのは、細く長くのばしている人だけに与えられた特権ではありません。
短く整え、清潔感のある可愛らしい爪でも似合うようなカラーデザインもあるでしょう。
色を塗らなくても磨くだけとか、透明なマニキュアを塗るだけでも、指先がきれいに見えます。
そんな私も、ペディキュアをするのは好きです。
当初は素足でサンダルを履く夏の間だけの楽しみでした。
けれども、股関節の持病のために、ある時期から自分で足の爪を切ることができなくなり、定期的にネイルサロンに通うようになってからは、1年中ペディキュアをするようになりました。
昨年、人工関節置換術を受けて、自分で爪が切れるようになってからも、それは変わりません。
季節や気分にあわせて色味は変えていますが、ベースは赤色というのが私の定番です。
先日はクリスマスシーズンということでちょっと遊んでみたくなり、「緑色なんてアリかな?」と、お試しで爪にいくつかの緑色系カラーをのせてもらってみました。
ところが見ているうちに気分が悪くなってきて、即刻却下となりました。
緑膿菌に感染した爪:グリーンネイルをイメージしてしまったのです。
「ですよね~。ドクターには抵抗がありますよねえ(笑)。からだには無い色ですしね」
いつもお世話になっているネイリストのNさんは、色に関して鋭い感覚をお持ちの方です。
なるほど、そういう考え方もあるのかと感心しました。
でも、からだの中に緑色をした部分は、あります。
胆嚢です。
胆嚢は胆汁という消化液を一時的に貯めておく袋です。
胆汁は肝臓で作られた段階では、べっ甲のような茶褐色をしていますが、胆嚢の中で酸化されると緑色になります。
焼き物の織部のような色です。
洋服でも、肌なじみのよい色を選んだほうが素敵に見えます。
爪ならなおさら自分の肌の色との調和の良し悪しが明確に反映されるので、私の場合は似合わなかっただけで、瞳がグリーンやブルーという人もいますから、緑色のネイルカラーが似合う方もいらっしゃるでしょう。
そういうわけで、今回もボルドー色に落ち着きました。
血液の赤色にラッキーカラーである紫色を混ぜたような色です。
暖かく、健やかに年末をすごしたいという願いをこめて・・・