きんえんSwitter

医者の心の目で日々を綴ります

いらない「お」

2018年07月23日 | Switter
レストランで店員からタバコを吸うかどうか聞かれたら、「禁煙席と喫煙席のどちらを希望しますか?」という意味ですね。

けれども、飲食店が全面禁煙になる日もそう遠くはないはずなので、こんな質問をされることもきっとなくなるでしょう。


検診を受けたり、病院・クリニックを受診した際にも、タバコについて聞かれます。

この場合は、「喫煙しているならば、禁煙治療をお勧めします」という意味です。

また、かかっている病気の推測をしたり、検査すべき場所を検討するのにも、タバコを吸っているか否かは重要になってきます。


時々、病院内で「お煙草お吸いになりますか?」と患者さんに尋ねている声が聞こえてくることがあります。

たいていは、日頃から医療サービス向上を意識している献身的な看護師達です。

患者さんに対しては敬意を払って言葉も丁寧に・・・という気持ちで、つい、タバコに「お」をつけてしまったのかもしれません。


ですが、なんでも「お」を付ければいいってもんじゃぁありません。


特に、タバコは嗜好品ではありません。

強い依存性のあるニコチンを含んだ薬物なのです。


ですから、私は必ず「タバコに“お”はいらない」と指導しています。


私は書くときもこだわって、片仮名で「タバコ」と表記するようにしています。

薬物であるということを意識してのことです。


これを読んでくださっているみなさんも、ぜひ、そうしてください。

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