きんえんSwitter

医者の心の目で日々を綴ります

50パーセントの確率

2024年12月16日 | ヘルスリテラシー
日本人の二人にひとりが、がんになる時代。

がんの最大原因はタバコであることは周知の事実です。

ですから、禁煙治療や子供たちの喫煙防止教育に力を入れてきました。

でも、タバコをみずから吸っていない、あるいは吸わされていない環境にあっても、がんになる場合もあります。
原因はすべて解明されているわけではないですから・・・

日本人の死因の第一位はがんですが、おそらくこれは長年喫煙率が高かった影響があると思われます。
タバコを吸う人は減ってきていますから、今後は死因の順序が変わってくる可能性はあります。

でも、現代に生きている私たちにとっては、がんになる確率は50%。
「丁か半か」の博打やコイントスと同じです。

中年以降は、定期的な健康診断が重要になってきますね。

欧米では費用対効果が低いということで、検診については否定的な意見があります。
日本のような国民皆保険制度でない国は、状況が違いますから。

検診を受けていても、残念ながら、がんが進行した状態で見つかることもあります。

なにがベストと考えるかは、人それぞれです。
けれども現実的には、考えてさえいない人がほとんどではないかと・・・

防災訓練と同様、シュミレーションをしておくと、いざという時、パニックにならずにすみます。

充分準備しているつもりでも、実際はシュミレーションどおりにいくとは限りませんが。

それが人生というものかもしれません。









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