日曜日、新大室内合唱団(通称カンマ―)の
標記演奏会へ行って来ました。だいしホールにて。
今年は11月の全日本合唱コンクール全国大会にて金賞を受賞。
勢いに乗っての演奏会になりました。曲目は下記。
指揮:箕輪久夫(1、4、5)、五味百合香(3)、福井望美(2)
ピアノ:松原由依、平賀早織
1st
Cibavit eos(バード)
Ave verum(バード)
Dies Irae(ピッツェッティ)
2st
寺山修司の詩による6つのうた「思い出すために」(信長貴富)より
世界のいちばん遠い土地へ
ぼくが死んでも
思い出すために
3st
混声合唱とピアノのための「信じる」(松下耕)より
ふるさとの星
泣けばいい
信じる
4st
夢みたものは・・・(木下牧子)
鴎(木下牧子)
おんがく(木下牧子)
44羽のべにすずめ(木下牧子)
天空(佐藤さおり)
5st
無伴奏混声合唱のための「マドリガルII」(新実徳英)より
戯れ歌
恋歌
祭り歌
OBなので辛口にはなってしまうんですが、、、愛情を込めて。
全国大会が11月下旬ということで、
おそらく定演の練習の時間配分に
相当の苦労があったのだろうと推察します。
全体の印象として、コンクールの2曲とそれ以外の曲の出来不出来の差が
激しかったと思いました。というのも、正直を言うと
どのステージもディテールが気になってしまい。。。
まあ大学合唱団の演奏会でそこまで完成度の高い演奏会に出会うことも
そう無いといえば無いので(苦笑)。。。
あまり細かく気にするべきじゃないのかもしれませんが。。。
あと、人数が増えたこともありますが、
非常に声楽的に押していく響きになっていましたね。
そう言う意味では今回選択した自由曲はちょうど良かったのかもしれません。。。
先日聴いた新大合唱団の方がむしろ柔らかめの響きで、
どちらが大人数合唱団か分からない感じもしました(苦笑)。
以下ステージごとに。
1stは課題曲は良く歌えていたと思います。
Ave verumについて言えば、和声的に動くときの
アルシスとテージス(フレーズの立ち上がりと収まり)を
もっと明確にした方がいいと思いました。
Dies iraeですが、これは人数的量感と声楽的な充実が求められる
難曲ですね。。。とりわけ初心者が多いであろう男声には
ちょっと厳しいかと感じました。
中盤で縦に厚くなるところがありますが、男声が充実すると
もっといい響きになったと思います。
ディテールということについて、例えを挙げると、
冒頭から出るグレゴリオ聖歌に対旋律の様に絡むメロディー、
その終わるところは半音変化していたと思うんですが、
何で半音動いているのかというか、
半音動くことによる効果とかを”意識して”歌うことが重要だということですね。
何度も出てくるだけになおさら、でしょうか。
結局、そういったことの細かいことの積み重ねで
音楽は構成されているわけで。。。
ステージ全体を通じて、何となく歌ってしまう部分が多いのが
気になった、ということです。
2stと3stは学生指揮者のステージでした。
よく頑張っていたと思います。作品への共感が素直に表れていました。
やはり細かい部分が色々気になったことと、
これは他のステージでもそうですが、
パートソロになったときの弱さが出てしまいますね。
初心者が増えている男声については、
今後ヴォイストレーニング的なアプローチも必要なのかも知れません。
4st、愛唱曲のような扱いで
なかなかステージで聴く機会のない曲。
箕輪流というか、ブレス徹底的に無かったですね(笑)。
長いフレーズで頑張って歌っていましたね。
「天空」はこれからも再演していきたいです。
5st。難曲によくチャレンジしていたと思います。
先に書いたとおり、3曲目の出来は秀逸でした。
声楽面での充実がコンクールの結果に繋がったのではと思いました。
アンコールは佐藤さおり作品で統一。
素敵に締めくくられました。
ちょっと辛口に書いてしまいましたが、、、すみません。
コンクールで結果を出すということは
新たな団員の勧誘に繋がることなので良かったですね。
それにしても人数が多いのは羨ましいです。
来年はだいしホールではなくぜひ音文で。。。と思うのですが
もう決まってますよね、きっと(笑)。
皆さんおつかれさまでした。