今宵、河村龍一の「銀河鉄道の夜」に訪問していただき、ありがとうございます。
「光号車掌」の私が、皆さまを夢とロマンの時空にご招待いたします。
このビーチは仮にS浜と呼ばせていただきます。
私は3・11後、このS浜はおそらく地盤沈下して消えてしまったのだろうと、あたかも失恋したかの如き思いでこの海岸の存在を諦めていました。
S浜は東北地方では唯一、沖縄やグアム島のような南国風の景観が眺望できる異色の海岸でした。
私はこのS浜にはこれまで数回訪れたことがあります。
茅ヶ崎市に住んでいたこともある私は、江の島や逗子などの湘南海岸は地元のようなものでしたので、灰色に汚れたビーチや鉛色した海ばかりを見慣れていたため、初めてS浜に地元の親族に連れられて来たとき、かつて見たことのない景色に茫然となってしまったのです。
人に荒らされたことのない砂浜は夏の強い日差しに真っ白な輝きを放っていました。
透きとおったエメラルドグリーンの海は遠浅まで続き、次第にコバルトブルーに変色していく海面と青空の鮮やかさにすっかり魅了されてしまった私は、その日以来このビーチの虜となってしまったのです。
S浜には地元のサーファーたちが時々訪れていました。
当時、私もWindowsサーファーだったため、何とかこのビーチでsailingしたかったのですが、ある理由により断念しました。
S浜に行くには、駐車場から急な山道(崖っぷち=人が1人通れるくらいの狭さ)を500メーター以上も登り降りしなくては辿りつけません。
Windowsサーフィン用の道具一式を運搬するなど、到底物理的に不可能です。
だいたい、石巻市民でもS浜の存在など知らない人がほとんどでしたから。
それくらい僻地にあるS浜だったのですが、年々、口コミで僅かながら訪れる人も次第に増えてきたようです。
震災前に行ったとき、以前にには白く輝いていた砂浜は、やや灰色に変色しており、カラのペットボトルやゴミなども多少散乱していました。
あえて、私がこのブログで「S浜」と記載し実名で公表しないのも、この画像のように今でも「心ない観光客」たちに汚されていない綺麗な状態だと知ったからです。
それほど「素敵なビーチ」なんですよね。
誰もいない「貸し切り状態のビーチ」に1日中いると、日頃のストレスも忘れてしまい「疲弊した心が癒せる」のです。
S浜には友人や家族と一緒に行き、海水浴や「バーベキュー」で暑中休暇を満喫したこともありました。
もちろん、ゴミは全て持ちかえりましたよ。
S浜はB町の近くに位置していますが、ちなみにB市は、3.・11では町ごと壊滅してしまいました。
ですので、当然S浜なども津波が直撃して破壊されたり地盤沈下して、既に地図上から消滅していたと思っていたのです。
それが最近、ネット情報でS浜がまだ存在していると知りました。
「癒しのビーチ」には、近日中に家族と行ってみたいと思います。
なお、S浜にまつわる不可思議なお話を次にご紹介しましょう。
【金華山の対岸、h浜の南に洞窟があり、霊洞と呼ばれています。
平安時代、一艘の船が運悪く金華山の近くで遭難し、若い女性一人だけが助かり、h浜に泳ぎ着きました。
女性は洞窟に入って過ごしたのですが、前は荒海、後ろは断崖絶壁だったため、ついには誰にも発見されずにこの世をさりました。
昭和27年に、秋田県の法隆寺の住職のお母さんが不治の病で寝たきりになりました。
そのお母さんに霊魂が乗り移り、霊魂の導きにより住職のこの地を訪れ、洞窟で盛大な供養を行うと、お母さんの病気が治ったのです。
それ以来、この洞窟を訪れて供養すると病気が治るということから「霊洞」と呼ばれるようになりました】
実は、10年以上も前、ある病気が治るよう私もこの霊洞に祈願したことがありました。
そして、本当に「治った」のです……不思議でロマンなお話ですね。