水もぬるみ 春輝く 穏やかな日に
銚電ふらり日帰り旅を回想します。
東京駅から「房総特急しおさい」に乗って、千葉県の銚子駅へ向かいます。
銚子は、漁業と醤油醸造の町なのです。
「ぬれ煎餅」は名物で、これに付ける醤油だれは、ヤマサ醤油を使っています。
噛みしめるほどに、 醤油の味と潮の香りが、口いっぱいに広がるのです。
※銚子の地名の由来は、利根川の河口が、お酒を注ぐ「銚子口」の形に似ていることに由来しています。
オランダの風車をモチーフにした駅舎、銚子駅から出発です。
銚電ならこの車体にこの色ですね。
一日乗車券を買い求め、終点の「外川駅(とかわ)」に向かいます。
単線の線路脇は、キャベツ畑。
淡いみどりのすき間を駆け抜けていきます。
この「外川(とかわ)駅」は、大正12年に建築された風情のある木造駅舎です。
ロケ地としても使われ、時が止まったようなロマンたっぷりの駅舎です。
駅舎の正面から望む景色は、潮騒香る漁港です。
長い坂を下りると、目の前にはキラキラ輝く海が続きます。
ひとつ手前の「犬吠駅」まで戻り、「犬吠埼灯台」をめざします。
モダンな駅舎の中では、「銚電のぬれ煎餅」を一枚ずつ焼いています。
なんと3種類あるみたいです。
〈赤の濃い口味〉
銚電の鉄道収入減少を補うために鉄道員が考案した最初に販売したぬれ煎餅です。かつおダシで仕上げた普通味は、やや濃い醤油味です。
〈青のうす口味〉
醤油の辛さを抑えた減塩タイプのぬれ煎餅です。ダシの美味しさを存分に生かした味です。
〈緑の甘口味〉
醤油に砂糖を加えた、甘口タイプのぬれ煎餅です。
子供も食べやすい優しい味です。
駅前では、銚子で水揚げされたイワシの「つみれ汁」をいただきます。
めんは、つみれ入りです。
醤油は、ヤマサ醤油? ヒゲタ醤油? ほっとする味です。
駅からてくてく歩き、海岸沿いに遊歩道を歩きます。
先には灯台が見えています。
なんでしょう? せり上がってきたような地層です。
国指定天然記念物「犬吠埼の白亜紀浅海堆積物」です。
今からおよそ1億2000万年前の地質だそうです。
洗濯板のような岩肌をのぞいています。
私達も下りてみることにします。
岩のすき間にくぼみに、蟹や貝を見つけました。
「豪快な犬吠埼の突端にそそり立つ白亜の塔」に着きました。
そろそろ五月の節句、鯉のぼりが気持ち良さそうに泳いでいます。
そろそろお昼です。「岬めぐりシャトルバス」に乗って、「とんび岩」停留所まで行ってみます。
目当ては、鮮魚問屋直営の活魚料理店「一山 いけす」で昼食にします。
人気があるお店みたいです、すでに行列です。ゆっくりと待つことにします。
ここは、いけす料理の元祖です。
目の前には、黒鯛、烏賊が泳ぎ、カウンターの目の前には伊勢海老、アワビ、雲丹が美味しそうに動いています。
おっ~ 岩がきの大きいこと。
口いっぱいにほおばります。
「うに鉄火丼」を頼みます。うに、まぐろが輝いています。
つれあいも房総の味に大満足です。
全国から熱い視線が注がれる銚子電鉄。
歴史を感じさせる車輌に座り
みどりのキャベツ畑の中をのんびり走ると すでに旅気分
カタコト走るローカル線に乗って、あわただしい日常を忘れます
途中下車をするたびに、あったかい人情や、旬の美味にも出会えます~
「なんだか都会の毎日に疲れちゃった…。でも遠くまで行くほど休みはないし…」
と思ったら
銚子といえば、お魚!
お昼においしいお魚食べに ちょっと早起きして 東京を出発です。
何気ない風景が こころをゆるりと癒してくれますよ。
お付き合い ありがとうございました。
次回は、「新緑の京都パワースポットめぐり」です。