内外政策評論 TheOpinion on Global & Domestic Issues

このブログは、広い視野から内外諸問題を分析し、提言を試みます。
Policy Essayist

新型コロナウイルス克服には検査と医療体制の拡充・整備が基本(追補版)

2021-08-16 | Weblog

新型コロナウイルス克服には検査と医療体制の拡充・整備が基本(追補版)

<はじめに> 日本の新規感染者は、2021年8月12日現在、全国で約1万9千人、東京都は4,989人に拡大し、重症者も全国で1,400人強、東京都では218人と最多となっている。更に子供を含め家庭内感染拡大が懸念される自宅療養者が2万人を超え、加えて入院を待つ調整者が1万1千人強にも達している。死者こそ少ないが、重症化した患者は回復しても肺機能が元に戻ることはほとんどなく、息苦しい生涯を強いられ、また味覚障害等の後遺症も残る恐れがあり、軽く見ることは出来ない。

 政府与党、東京都、財界は、オリンピック開催をシンボリックな契機として経済社会活動の回復に舵を切ったが、急速な感染拡大により経済回復を更に遅らせる恐れが強い。

 政府は家庭療養を促す一方、尾身政府分科会会長は、東京の人流を7月前半に比し半減させるよう提案している。感染防止は個々人の健康と命のためであるので、自分自身の問題として協力すべきであろう。誰の健康でも、命でもない。自分自身の健康であり、命である。

 しかし当面の課題はそれだけでなく、(1)家庭内療養者をできる限り減らし、隔離、治療すること、(2)人流は、7月20日頃以降減っている。学校が夏休みに入ったからだ。学生達は、休みで規制の少ない地方や郷里、或いは遊び場に行き、東京を離れたいのは当然だ。緊急事態宣言の中で世界最大のスポーツの祭典オリンピックが行われているのだから、少しくらいは良いのだろうという心理を無意識に起こさせているのかもしれない。

 (1)家庭内療養者については、日本の一般的な住宅事情では、感染者を家庭内で隔離し、感染力の強い伝染病を適切に治療することは難しい。家庭から隔離し、最低限の治療を行える場所を作ることが不可欠だろう。

(2)人流については、お盆期間を含め学生などの地方への人流と就労者・サラリーマンの都市圏での人流をどの程度抑えられるかだ。また学校の再開を通常通りに行うのかなど、8月末以降の対応も必要と思われる。(2021.8.12.補足)

 

 現在世界で猛威を振るっている新型コロナウイルス肺炎は、感染力と致死率が高く、発生から3ヶ月後の2020年4月には、世界の感染者総数は215万人超、死亡者は14万人超(4月17日現在)に達している。日本も、国内感染者9,297人、死亡者136人(同日現在)となっている。

更にインドのデルタ型など、感染力の強い変異種への対応が必要になっている。

 このような国際的伝染病(パンデミック)を克服するためには、基本的に2つの対応が必要だ。

 1つは、伝染病の罹患者(陽性者)を早期に特定した上、隔離し、治療することが基本であろう。

 第2は、伝染病が急速に広がり、罹患者が急増し、死者が増えることにより、社会活動、経済活動全般が停滞し、国民生活に大きな影響を与えるので、そのための救済、救援処置が必要となることである。

  1、   新型コロナウイルス肺炎の封じ込めに何が必要か

(1)早期発見と情報の迅速な伝達、共有

 新型コロナウイルス肺炎は、中国武漢市で発生が確認され伝染が拡大したが、武漢市を初めとする中国の対応と情報の内外への発信の遅れが、中国国内での対応ばかりではなく、世界への伝染拡大を招いたと言えよう。

 また国連の専門機関である世界保健機関(WHO)の世界的伝染病(パンデミック)とする宣言が遅かったと言えよう。

 今回のコロナウイルス肺炎は、「新型」であったので未知なことも多く、対応が遅れたとしても誰の責任でもなく、仕方が無いことと思われる。しかし中国の地方組織を含め、情報統制を行っていることが遅れの一因であり、遺憾であるが、中国が猛省し、今後発生源の特定や何故対応が遅れたかの検証、病原菌の特性などにつき、国連はじめ関係各国への迅速な情報や資料の提供を望みたい。

 (2)検査の充実と罹患者(陽性者)の特定、隔離、治療が対応の基本

 このような感染力の強い伝染病への対応については、速やかに罹患者を特定し、隔離、治療するのが基本中の基本であろう。

 今回の場合、新型であったため、検査キットの準備がなく、1月下旬の初期段階では1日800件程度しか検査できない状況であったので、武漢等への渡航経験者などを除き、検査は受けられず、‘自宅療養’の状態となったことは仕方なかったとしても、その後迅速に検査体制の拡充・整備、陽性者を症状を選別した上で隔離・治療体制の拡充、整備を優先的に進めるべきであった。そのために予備費などを含め予算を優先的に充てるべきであったと思われる。

 一部に、検査して陽性患者が増えると病院が受け入れられないようになり、イタリアなどのように「医療崩壊」を起こすとの意見があった。何もしなければそうであろう。検査を前提として、陽性者の症状に応じ、症状がないか軽微な者の隔離場所(第1次隔離)、重度でないが治療を要する患者(第2次隔離)、及び重度者(第3次隔離)などに分けて、収容場所を新・増設する。場所は、廃校となった学校や施設や場合により適当場所に簡易施設を建設するなど対応は出来るはずだ。また医療用マスク、防護着衣や人工呼吸器類を拡充・整備すると共に、検査キットやワクチン、治療薬等の開発を図る。そのために予算を優先的に使用すべきだ。

 医師、看護師等の人材については、まず医療従事者が感染しないよう配慮する一方、OBの再リクルート、研修医の動員や、必要に応じ医大生をボランテイアー・ベースで募り、緊急・危険手当を含め然るべく報酬を支給して手当てするなど、対応は可能であろう。予備費を当てると共に予算手当を優先的に行うべきであろう。

 現在のように、無症状の保菌者が自由に行動できる状態ではコロナウイルスの伝染を克服することは出来ない。コロナウイルス禍は長期に残存する可能性が高いが、将来、緊急事態宣言を解除、緩和する時には、無症状の保菌者への対応が必要となろう。そのためにも検査の充実は不可欠だ。

 2、経済社会活動、国民生活への影響をどう緩和、救済するか

 経済的被害については、個人にせよ企業・団体にせよ、誰もが被害者であるので、まずはそれぞれの経済的能力に従って耐え、対応し克服する努力が必要だろう。そのような個々の意識と努力がなければ克服は難しい。財源が限られている以上、政府や地方自治体が行えることには限度がある。

 公的な経済的支援を必要とするのは、職業が安定していない人や解雇される人であり、企業・団体では中小零細企業・団体や観光・飲食・娯楽・サービス業などの分野で、コロナウイルス禍で著しく影響、被害を受けるところが中心となろう。仕事を失った者に対しては、雇用保険によるセーフテイーネットがあるものの、その対象となっていない人々や地域、分野によって被害は一律ではない。重要なことは、経済・社会活動が制限、縮小され、生活が困窮し、被害を受けている人々に支援が迅速に届くような措置が望まれる。(2020.4.17.初稿、2021年8月12日補足)

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日韓間の「不都合な」事実―竹島(独島)問題―再掲

2021-08-16 | Weblog

日韓間の「不都合な」事実―竹島(独島)問題―再掲
 2012年1月24日、玄葉外相が通常国会冒頭における外交演説において、「竹島問題」に触れたのに対し、翌25日、韓国外交通商部は趙報道官名で、「玄葉外相が韓国固有の領土である独島に対し、不当に領有権を主張したことについて強く抗議し、直ちに撤回することを求める」旨の声明を出し、強く反発した。
 竹島は、韓国では「独島」(Dokdo)と呼ばれており、日本と連合国とのサンフランシスコ平和条約発効(52年4月28日)を前にして、李承晩・大韓民国(韓国)大統領が、1952年1月18日、「海洋主権」を宣言し、周辺海域に「漁船立ち入り禁止線」、通称「李承晩ライン」を設定し、同島は韓国の支配下にあると一方的に宣言して以来、日韓間の喉もとの小骨となっている。玄葉外相が「竹島」問題と述べたことから、日本側が韓国側の呼称、領有権を認めず、同島への灯台や桟橋の建設など、韓国が行っている各種の行動を認めていないと受け止められたためと見られている。しかし玄葉外相は、外交演説の中で韓国を「基本的な価値観を共有する最も重要な隣国」と位置付けた後、「竹島問題は,一朝一夕に解決する問題ではないが、韓国側に対して受け入れられないものについては受け入れられないとしっかりと伝え、粘り強く対応する」旨、しごく当たり前のことを述べたに過ぎない。韓国側の声明は、外交通商部の報道官レベルのものであり、それ程強いものではないとも受け取れるが、過敏、過剰な反応と映る。日本での韓流ブームなどで象徴される両国間の文化、観光交流や活発な経済交流などの実体からからすると違和感を受ける動きであり、両国政府間が協調の精神で知恵を出し合い、問題が解決されること期待したい。
 1、 日韓の古くからの接点、竹島(独島)の歴史
 同島は、東西2つの岩礁島からなっており、日比谷公園と同程度の面積しかなく、また定住出来るような環境にはないが、1905年1月28日、日本政府は、閣議で「竹島」と命名し、「島根県隠岐島司」の所管とした。日本が、韓国(大韓帝国)を併合(1910年8月)した5年以上も前のことである。
しかし、同島を巡る日韓両国の交流は、両国の沿岸漁民を中心として古くからあるようであり、1618年には、日本人2名が江戸幕府の許可を得て同島に渡航し、また、1692、3年頃には、これら2名が周辺島嶼から2名の朝鮮人を日本に連行したことから、日本と朝鮮の間に紛争(「竹島一件」)が発生したなどの記録があり、この頃より周辺海域での接触、紛争が活発になって来たようだ。
 もっとも、その頃は韓国側の「鬱陵島」を「竹島」と呼び、現在の竹島を「松島」と呼んでいたようである。また1849年、フランスの捕鯨船Liancourt号が同島を発見し、リアンクール島と名付け、その後日本では、「りゃんこ島」とか「リアンクール岩」とも呼ばれたことがあるようで、同島(岩礁)を巡る両国の交流の歴史にも混同がありそうだ。因みに、米国国務省がホーム・ページで公表している各国別地図では、日韓双方に、Liancourt Rocks(リアンコート岩礁)の名称で記載している。
いずれにしても竹島(独島)は人が住める状況にはない岩礁であるが、両国沿岸には大小多くの島が点在しており、恐らく古くから漁民などが同島周辺を往来していたのであろう。韓国側にもいろいろと記録があるようであるが、従来人が住んでいるわけではなく、同島周辺海域、島嶼を巡る往来のようであり、正に両国双方の接触の「最外延点」である。
 このような古くからの交流の歴史を考えると、竹島(独島)問題は、靖国神社参拝やいわゆる「(侵略の)歴史問題」とは関係がないのである。韓国側も、歴史的事実は事実として認識して欲しいものである。他方日本とは反対側の韓国からの見方もあろうから、双方の専門家で同島の歴史を客観的に研究し、相互の理解を深める努力も必要のようだ。
それはそれとして、同島が両国の古来の接触の「最外延点」であるという歴史的背景を踏まえ、同島問題の早期解決を模索できないものであろうか。

 2、両国に求められる竹島(独島)問題の早期解決
 この問題は、日本政府としては1954年以来国際司法裁判所に付託することを韓国側に提案し来ているが、韓国政府が同意していないため実現していない。
 竹島は韓国により事実上占拠されており、韓国側はこれを「実効支配」と称している。しかし本来「実効支配」とは、「政府承認の重要な要件」の一つとして、特定国の政府が国内全域において実効的に支配が確立出来ているか否かを判断する概念であり、日本が領有を主張する竹島を「実力行使」で占拠しても、日本が領有を明確に表明している限り、実力行使による「占拠」でしかない。日本側とすれば、韓国が国際司法裁判所への付託に同意するまで要請を続け、領有権において譲歩する必要はないとの意見もあろう。しかしお互いに本件を巡り「消耗戦」を継続し、両国関係改善の阻害要因とすることは両国国民の健全な交流をも阻み、真の「日韓新時代」などは幕開けしないであろう。国際司法裁判所への付託が実現し難い場合には、両国がこの問題に冷静に対処し、同島の共同管理・共同統治の道を速やかに模索するなど、早期の解決が望まれる。
(2012.01.26.)(Copy Right Reserved.)

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北朝鮮の挑発と和解の繰り返しで進む軍事開発 (その1)<再掲>

2021-08-16 | Weblog

 北朝鮮の挑発と和解の繰り返しで進む軍事開発 (その1)<再掲>
   ―朝鮮労働党創建70周年に北朝鮮は世界に何を見せるのかー
 「まえがき」
 北朝鮮は、2月7日午前、地球観測用との名目で長距離ロケット(光明星4号」)を発射した。このロケットには‘衛星’が搭載されているが、核などの兵器を搭載すれば大陸間「弾道ミサイル」にも転用出来る。今回のロケット(テポドン2改良型)飛行距離が12,000-13,000キロと見られており、米国本土の東海岸にも到達するものと見られている。
 今回の発射は国際海事機関(IMO)他、関係国際専門機関に通告されていたが、北朝鮮が1月6日に水爆とされている爆発実験を行っており、核と運搬手段であるロケットの軍事開発を目的としていると見られることから、米国、韓国や中国など世界各国が東アジアの不安定化につながり、これまでの国連安保理決議に反するなどとして強く非難し、また国連安保理が全会一致で非難決議を採択し、新たな制裁措置を検討している。米国では北朝鮮制裁法案が上下両院で採択され、大統領が署名(2月18日)して成立し、日本は北朝鮮のミサイル開発は‘認められない’などとして北朝鮮船舶の日本寄港の禁止や人的交流の制限など‘独自の制裁’を決定した。また韓国も開城工業団地よりの引き上げを行うなど制裁を強化している。
 北朝鮮の核兵器開発やミサイル開発は、東アジアのみならず国際の平和と安全に対する脅威であると共に、核不拡散体制の形骸化を加速することになるので、国際社会が重大な関心を持ち批判、非難すべきことである。しかし残念ながらこのような批判、非難にも拘わらず、北朝鮮が5回の核爆発実験を重ねて10年、長距離弾道ミサイルに転用出来るテポドン2改良型の発射実験を3回重ねて6年余となるが、ある程度の抑止効果はあったとしても結果として阻止は出来ていない。逆に、開発の時間を北朝鮮に与えた結果となっていることは否めない。
 日本独自の制裁強化については、北朝鮮による同国内日本人の特別調査委員会の‘解体’を呼ぶ結果となり、被害者家族の悲痛な期待に反し、拉致問題はまたも振り出しに戻る結果となっている。朝総連の解体を含む、新たな対応と発想の転換が不可欠になって来ているように見える。
 北朝鮮の核、ミサイル開発は思った以上に進んでいるのが実態だ。一連の制裁により一定の抑止効果はあるとしても、これまでの制裁の繰り返しでは、北朝鮮の核、ミサイルの開発を‘認めない’どころか、その実用化、配備の阻止も困難とも映る。この問題のカギを握っているのは、地域の核兵器国である米国と中国、ロシアと言えようが、これまでの‘制裁’を超える対応と発想の転換が迫られていると言えよう。
 このような観点から、本稿を継続掲載したい。
2015年8月10日、南北非武装地帯の韓国側付近で韓国軍兵士2人が敷設されていた地雷により負傷した。韓国側は、‘地雷は北朝鮮が最近埋めたものであることが確実’と発表し、南北朝鮮を分断する軍事境界線(通称38度線)を挟み、韓国と北朝鮮の軍事的緊張が再び高まった。北朝鮮側のこの種の挑発は、7月11日にも北朝鮮軍10人余が軍事境界線中央付近(江原道鉄)で韓国側に侵入する事件などが起こっている。
 これに対し韓国側は、地雷敷設事件に謝罪を要求、北朝鮮がこれを厳しく非難し、地雷爆発事件は‘でっち上げた’として否定するなど、南北が非難の応酬を行った。
 韓国側は、対抗措置として2004年6月に南北で合意した‘批判宣伝合戦停止’を中断し、北に向けた大音量の拡声器による金正恩体制への批判等を8月22日から再開した。これに対し北朝鮮側は、拡声器が敷設されている方面に2発の砲弾を発射、韓国側もこれに応じ2発の砲弾を発射した。北朝鮮は‘準戦時状態’を布告(8月20日)していたが、韓国側は最高レベルの‘警戒態勢’を取って応じるなど、緊張が更に高まった。各紙、テレビでは南北間は一触即発で、局地的に不測の事態も起こりかねない等と報じた。
 しかし北朝鮮が一転して南北会談を呼びかけ、8月22日、板門店で南北代表(韓国側代表 金寛鎮(キム・グァンジン)大統領府国家安保室長、北朝鮮側黄炳瑞(ファン・ビョンソ)朝鮮人民軍総政治局長)が会談を開始し、数次の協議を重ねた後、8月25日、南北は相互の挑発中止で合意した。合意した内容は、北朝鮮側が地雷爆発により韓国軍兵士が重傷を負った事件に対し遺憾を表明する一方、韓国側は拡声器を使った宣伝放送を同日正午に中断することが中心となっている。その上で北朝鮮は‘準戦時状態’を解除すると共に、関係改善に向けてソウルか平壌で当局者会談を開催し、また朝鮮戦争などで生じた離散家族の再会に向けた実務者会議を開催することや、多様な分野での民間交流活性化などが合意されている。
 これで南北間において多様な分野での民間交流が行われることになるとの印象を受けるが、この種の挑発と和解のプロセスはいわば年中行事となっている。
 1、 年中行事化した米韓合同軍事演習への北朝鮮の反発
 上記の北朝鮮の挑発は、8月17日より開始された米韓合同軍事演習の前後で発生している。北朝鮮側は、これまでも米韓合同軍事演習に対し激しく反発しており、いわば年中行事化している。
 2014年12月から翌2015年1月に掛けて、北朝鮮は一連の政治的粛清や人権侵害について国際的な批判に晒されていたが、2月下旬から予定されていた米韓合同軍事演習を非難した。同年1月16日、北朝鮮国防委員会は、南北朝鮮間に良好な環境を作り出すためとして、相互に批判し挑発し合うことを止めると共に、米韓両国の合同軍事演習の中止を訴えている。その後北朝鮮は、韓国との南北離散家族再開事業を実施(2月20日から6日間)した他、日朝赤十字会談や日朝政府間協議を行うなど、融和姿勢を示す一方、短、中距離のミサイルの日本海向け発射などの示威行為を行い、硬軟両用の姿勢を示しており、今回の動きと酷似している。
 今回も米韓合同軍事演習を前にした8月15日、北朝鮮国防委スポークスマンは、8月17日より開始される米韓合同軍事演習を北朝鮮の‘中枢部の除去’を狙った奇襲を意図するものであり、最大限の反撃を行う旨の声明を発表した。更に、北朝鮮は‘核抑止を含め公にしていない最新の攻守双方の兵器を装備している’旨述べると共に、米国による経済制裁を非難した。そして米韓合同軍事演習が開始された後の8月20日、北朝鮮は‘準戦時状態’を布告した。
 このように緊張が高まる中で北朝鮮側は、8月22日、韓国が北朝鮮向けに敷設した拡声器の方面に2発の砲弾を発射、韓国側もこれに応じ2発の砲弾を発射し、‘最高レベルの警戒態勢’を取って応じるなど、緊張が更に高まった。
 これを受けて米国は、同日より米韓合同軍事演習を中断することを発表した。北朝鮮が8月22日、一転して南北会談を呼び掛け、南北代表の会談が開始されることになったが、米韓合同軍事演習の中断がそのきっかけとなっていると見て良いだろう。
 こうして8月22日から板門店で南北代表が会談を開始され、数次の協議の末、8月25日、緊張回避のための6項目に合意したが、年初の米韓合同軍事訓練に際する南北の緊張と融和のパターンに類似する流れとなっている。
 しかし今回の北朝鮮の対応から次のようなことが明らかになった。
 (1)まず、北朝鮮が人権問題での国際的な悪評や韓国による北朝鮮国内に向けた中枢部批判や宣伝に非常に神経質であることが明らかになった。

 このことは逆に、北朝鮮の人権問題等に対する国際世論の形成やの中枢部批判や北朝鮮の社会文化的な遅れ、貧困問題などに関し北朝鮮国内に発信して行くことが効果的ということである。
 (2)米韓合同軍事演習は、在韓米軍から韓国軍への戦時作戦統制権の移譲が予定されていた2015年12月から再び延期されたことから明らかのように、韓国軍の体制が未だに整っていない以上、軍事的には必要である。他方、軍事優先の専軍主義を取る北朝鮮側にとっても、毎年実施される大規模な米韓合同軍事演習は、米韓両国の北への攻撃準備等として格好の批判材料となり、国内引き締めや軍備拡張の理由に使えるので、好都合であろう。
 このことは、米国政府としても、米韓合同軍事演習の頻度や規模、実施場所などのあり方については、国防総省や軍事当局に任せるのではなく、政治的、外交的な意味合いを含めて検討するため、国レベルの国家安全保障会議や国家安全保障担当大統領補佐官により、大局的に判断すべき時期にあることを示唆している。
 (3)北朝鮮が‘核抑止’を含む軍事力を誇示
 北朝鮮は既に自らを‘核兵器国’であると宣言しているが、8月15日、北朝鮮国防委スポークスマンは、米韓合同軍事演習を‘北朝鮮への米国の核攻撃の準備’として非難すると共に、北朝鮮は‘核抑止を含め公にしていない最新兵器を装備’しているとし、核兵器への対応を強調している。米韓合同軍事演習に対する北朝鮮の認識は歪曲されているが、北が核兵器開発に自信を持っていることが伺える。
 北朝鮮の核問題については、1995年より米国を中心として北朝鮮との協議が開始されたが、失敗に終わった朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)を経て協議の場は6か国協議に移っているが、過去20年間、具体的な成果が無いばかりか、北朝鮮は、挑発と和解を繰り返しつつ核兵器開発とミサイル開発を実質的に推進して来ているのが現実であるので、新たな方法を模索する時期に来ていると言えるだろう。
 2、 密かに進められる核とミサイル開発   (その2に掲載)
 3、朝鮮半島非核地帯の創設が緊要      (その3に掲載)
(2015.10.03.)(All Rights Reserved.)

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北朝鮮の挑発と和解の繰り返しで進む軍事開発 (その2)<再掲>

2021-08-16 | Weblog

北朝鮮の挑発と和解の繰り返しで進む軍事開発 (その2)<再掲>
―朝鮮労働党創建70周年に北朝鮮は世界に何を見せるのかー
8月10日、南北非武装地帯の韓国側付近で韓国軍兵士2人が敷設されていた地雷により負傷した。韓国側は、‘地雷は北朝鮮が最近埋めたものであることが確実’と発表し、南北朝鮮を分断する軍事境界線(通称38度線)を挟み、韓国と北朝鮮の軍事的緊張が再び高まった。北朝鮮側のこの種の挑発は、7月11日にも北朝鮮軍10人余が軍事境界線中央付近(江原道鉄)で韓国側に侵入する事件などが起こっている。
これに対し韓国側は、地雷敷設事件に謝罪を要求、北朝鮮がこれを厳しく非難し、地雷爆発事件は‘でっち上げた’として否定するなど、南北が非難の応酬を行った。
 韓国側は、対抗措置として2004年6月に南北で合意した‘批判宣伝合戦停止’を中断し、北に向けた大音量の拡声器による金正恩体制への批判等を8月22日から再開した。これに対し北朝鮮側は、拡声器が敷設されている方面に2発の砲弾を発射、韓国側もこれに応じ2発の砲弾を発射した。北朝鮮は‘準戦時状態’を布告(8月20日)していたが、韓国側は最高レベルの‘警戒態勢’を取って応じるなど、緊張が更に高まった。各紙、テレビでは南北間は一触即発で、局地的に不測の事態も起こりかねない等と報じた。
 しかし北朝鮮が一転して南北会談を呼びかけ、8月22日、板門店で南北代表(韓国側代表 金寛鎮(キム・グァンジン)大統領府国家安保室長、北朝鮮側黄炳瑞(ファン・ビョンソ)朝鮮人民軍総政治局長)が会談を開始し、数次の協議を重ねた後、8月25日、南北は相互の挑発中止で合意した。合意した内容は、北朝鮮側が地雷爆発により韓国軍兵士が重傷を負った事件に対し遺憾を表明する一方、韓国側は拡声器を使った宣伝放送を同日正午に中断することが中心となっている。その上で北朝鮮は‘準戦時状態’を解除すると共に、関係改善に向けてソウルか平壌で当局者会談を開催し、また朝鮮戦争などで生じた離散家族の再会に向けた実務者会議を開催することや、多様な分野での民間交流活性化などが合意されている。
これで南北間において多様な分野での民間交流が行われることになるとの印象を受けるが、この種の挑発と和解のプロセスはいわば年中行事となっている。
 1、 年中行事化した米韓合同軍事演習への北朝鮮の反発 (その1で掲載)
 2、 密かに進められる核とミサイル開発  
 8月の米韓合同演習を巡る北朝鮮の姿勢は、一見挑発から和解に転じたように映るが、その背後で核と長距離ミサイルの開発が着実に進められていることが北朝鮮の当局者の見解として明らかにされている。
 (1)ミサイル開発
 北朝鮮の国家宇宙開発局長官は、9月14日、朝鮮中央通信を通じ、‘朝鮮労働党創立70周年に際し’宇宙開発分野での成果について述べるとして、国家宇宙開発局は‘気象観測等のため、新たな地球探査衛星開発の最終段階にある’旨明らかにしている。そして世界は、中央委員会が決定する場所と時期に打ち上げられる‘先軍朝鮮の一連の衛星’を見ることになろうと締めくくっている。
 (2)核開発
 翌9月15日には同じく朝鮮中央通信が、北朝鮮の核開発について‘原子力研究院’の院長へのインタビューを伝え、その中で‘北朝鮮の核の対応は、米国の北朝鮮に対する敵視政策と核の脅威である’としている。そして既に明らかにされているように、‘経済建設と核戦力開発を同時並行的に進めるとの中央委の方針に沿って、寧辺にあるウラン濃縮施設や黒鉛減速炉を初めとして、すべての核関連施設は再整備或いは変更、再調整され、既に正常な稼働を開始した’ことを明らかにした。
 この方針は2013年4月に北朝鮮原子力総局により明確にされたとしているが、経済建設と共に、核戦力開発が進められていることが公言されており、核開発の既成事実化を狙ったものと思われる。
 9月3日に中国で‘抗日戦争勝利70年’の行事が開催され、天安門で中国の最新兵器を含む大軍事パレードが行われたが、10月10日の朝鮮労働党創立70周年の行事おいても、北朝鮮は‘核抑止を含め公にしていない最新の兵器’を含む軍事パレードを大々的に行うであろう。張り子の兵器などが含まれている可能性はあるが、野心に満ちたパレードとなろう。
 また上記の内容は‘朝鮮労働党創立70周年’と絡めて公表されていることから、その前後に、核爆発実験や長距離ミサイルの発射実験が行われる可能性がある。特に、‘新たな地球探査衛星開発の最終段階にある’としていることから、長距離ロケットの発射実験の可能性が高い。他方、‘気象観測’等のためのロケット開発であれば、韓国を含め多くの国が行っているので、国連安保理決議は決議として、北朝鮮には認めないと繰り返し言ってみても説得力に欠け、問題解決には結びついてはいないので、平和目的でのロケット開発について国際的な枠組みや機構が必要になって来ていると言えよう。
 3、朝鮮半島非核地帯の創設が緊要      (その3に掲載)
(2015.10.03.)(All Rights Reserved.)

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国勢調査2020、1票の格差解消に反映されるか! (再掲)

2021-08-16 | Weblog

国勢調査2020、1票の格差解消に反映されるか! (再掲)

 5年に1度の「国勢調査」が実施されている。特に2020年は10の倍数の年で、本格的な国政調査となっている。国勢調査は統計法に基づき実施される国の最も重要な調査とされ、60~70万人の調査員を雇い、多額の予算を割いて実施される。重要な国の調査であるから、その結果が行政や政治に有効に活用、反映されることが期待される。

  2016年2月、安倍晋三首相(当時)は衆院総務委員会において、衆議院議員選挙における「一票の格差」是正をめぐる質疑において、「県を越える大規模な定数是正は、10年ごとの国勢調査で行うべきだ。2015年の調査は簡易調査であって、5年後には大規模国勢調査の数字が出る。・・・」などとして、抜本的な格差是正を先送った経緯がある。

 1、国民の平等を形にするものとして、「一票の格差」是正が必要

2019年7月の参院選において、選挙区で最大3倍の「一票の格差」があったことに対し、弁護士など市民グループが全国14の裁判所に違憲として訴えていた。高松高裁は、10月16日、国民の平等を定めた憲法に違反するとして「違憲状態」と判決した。

「違憲状態」との表現は、事実上「違憲」の意味であることには変わりがない。高松高裁は、香川、愛媛、徳島・高知(合区)の3選挙区の選挙無効の訴えは棄却したが、無効とすると社会的な混乱を起こすことが懸念され、3権の一つである国会の権限を尊重し国会に対応を委ねたのであろう。しかし「違憲」は「違憲」である。裁判制度は、3権分立の中で独立の機能を持つので、本来であれば、違憲と判断するのであれば、違憲状態として対応を国会に委ねるのではなく、司法の立場から違憲は違憲とすべきであり、その上で国会の対応に委ねるべきなのであろう。

 いすれにしても、国会は3権の一つであり、同等の重みを有する司法(裁判所)の判断を厳正に受け止め、抜本的解決策を次の選挙までに出すべきであろう。これは国民の平等に立脚する基本的な権利である投票権に関するであり、基本的な政治制度であるので、衆・参両院ともに最優先事項として取り組むことが望まれる。

 国勢調査2020の調査結果が公正、適正に活用されることが望まれる。それは、与党だけの責任ではなく、野党各党の責任とも言えよう。また国勢調査は今後の日本の方向性を示す指標となるので、政府としても、その結果を内閣が一丸となって評価、共有し、就労制度、年金・医療などの福祉政策、地域行政制度、交通を含む町造、都市造りなど、行政各部の政策に反映して行くことが望ましい。

 2、国民の平等を前提とする民主主義、男女平等などが遅れている日本

 ところで、「平等」とは基本的には1対1の関係に近づけることが期待されるが、選挙区割り等の技術的な制約から若干の幅は仕方ないものの、原則として1.5倍以下で極力1.0に近い数値に収まるよう努力すべきだろう。1.9倍なら良い、1.6倍ならよいなど、恣意的に判断されるべきことではない。特定の選挙区が4捨5入で2倍以上の格差となることは平等概念に反すると言えよう。人口の多い地域の1票の重みが半人前になるようではもはや平等などとは言えない。また人口の少ない地方の有権者がいつまでも投票権において過度に保護される状態では、地方はいつまで経っても自立できないのではなかろうか。また議員の質を維持する上でも公正、公平な競争を確保することが望ましい。いずれにしても人口の少ない地域への若干の上乗せは残り、配慮されるが、地方の自立があってこそ発展があり、それを支援することによる効果も大きい。

  裁判所は、これまで選挙毎に争われてきている1票の格差問題で、衆議院では2倍以上、参議院では3倍以上(つい最近まで5倍以上)を違憲、違憲状態として来ているが、格差を原則1対1に近づけてこそ平等と言える。

 世界の政治民主化度 国別ランキング(出典:世銀2018年)では、世界204国・地域中で日本は41位、G-7(主要先進工業国)中最下位となっている。因みに、世界の「男女平等ランキング2020(2019年時点の数値)」では日本は121位で史上最低となっている。また2019年の労働生産性ランキングは、「経済大国」と言われながら世界187国・地域中で36位、世界の報道の自由2020では、世界187国・地域中で66位でしかない。

 世界でこのように見られていることは残念だが、戦後75年、視野を広げ、公正、公平な民主主義の構築に向けて一層の努力が必要なのだろう。(2020/10/1)

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地球環境保護、日本の真価が問われる

2021-08-16 | Weblog

地球環境保護、日本の真価が問われる

‎ 10月26日開催された臨時国会において、菅義偉首相は就任後初めての所信表明を行い、「温室効果ガスの排出量を2050年までに全体としてゼロにする」との目標を表明した。 そして「グリーン社会の実現」を成長戦略の柱と位置付けた。‎

 「温室効果ガス排出量の2050年までの実質ゼロ」目標は、前政権当時の「50年までに80%削減」を一歩進めたもので、管政権の温室効果ガス削減の促進を期待したい。

 しかし、その目標は30年も先のものである上、EUな主要各国が2030年までの目標を設定しており、これに比して削減速度が遅い。

 1、温室効果ガス実質ゼロ目標に向け2030年、2040年の中間目標設定が必要

(1)不可欠な温室効果ガス削減と激甚化する気候変動への対応

‎ 地球温暖化により、北極圏の氷海や南極を覆う氷原・氷河、ヒマラヤやアルプスなどの氷河が融け、海温と共に大気温が上がり、大量の水蒸気を空中に巻き上げ、地球温暖化が進み、世界各地で今までにはないような荒々しい気候変動に見舞われている。 更にこのまま温暖化が進み臨界点に達すれば、止めることの出来ない極限的な激しい気候に見舞われる恐れがある。 これは理論でも学説でもなく、現実に体験している現実なのである。‎

 それを止めるためには、産業革命以来増え続けている温室効果ガスを削減し、地球温暖化を止めなくてはならない。

‎ 30年先は長すぎる。 加速努力が必要のようだ。 地球が壊れてからでは遅い。‎

 (2)具体的な中間目標設定とそれぞれの指針が不可欠

‎ 温暖化効果ガスについては、世界の主要国が2030年までの削減目標を設定している。 EUは40%削減(1990年比)、インド33~35%削減(GDP当たりのCo2排出、2005年比)、中国60~65%削減(同、2005年比)と具体的な目標を設定している。 特にEUは1990年比での削減目標であり、今日に比べて炭酸ガスなどの排出量の少ない時代との比較であり、問題意識の高さを示している。 中国についても目標達成を期待したい。‎

‎ これに対し日本は、これまで2030年までの削減目標を26%としており、その上2013年比と問題が深刻化し始めてからの基準で、基準年自体を甘くしており、2005年比では25.4%削減となる。 この目標も断念されている。 因みに、米国はオバマ政権時代に2025年までに26~28%削減(2005年比)として行政府の目標を設定しており、バイデン候補が新大統領となり民主党政権となれば、このラインで推進されるであろう。 またロシアは同年までに70~75%抑制(25~30%削減、1990年比)としている。‎

 日本は2050年までの実質ゼロが表明され、その実現に期待したいが、2030年、2040年の中間目標が具体的に示されると共に、どの分野でどのように進めるかの指針が示されることが期待される。

 2、福島原発解体処理による放射能汚染水の海洋放流は望ましくない

‎ 2011年3月に発生した東北大地震の津波により炉心融解を含む爆発事故を起こした福島原発の解体処理が長期化する中、放射能汚染水が貯水槽に大量に貯蔵され、限界を迎えていることから、その放出が検討されている。 放射能はほぼ取り除かれ、濃度の薄いトリウム残っているものの放射線レベルは低いので、海洋への放水が検討されている。 放射能は「飲んでも健康に影響はない」とされているが、福島の漁業関係者は風評被害などを懸念し、海洋投棄反対を表明している。‎

‎ これに対し行政当局は、賠償等を検討するなどとしているが、この問題は賠償や風評被害だけの問題ではない。 国際的信頼、国家としての信用の問題となろう。‎

‎ 日本は、国際環境グループに毎年のように「化石賞」を受けている。 発電等に石炭、石油などの化石燃料が使われているからだ。 失礼な話ではあるが、不名誉なことだ。 韓国が、福島産の野菜や魚類を放射能汚染の恐れありとの風評を流し続けたが、今回は国全体に関わることになる。‎

 もしこの放射線汚染水が処理をされ「飲んでも大丈夫」なレベルとなっているのであれば、日本国内で処理できるし、そうすべきであろう。

‎ 確かに海洋は広い。 だから海洋投棄も良いということにはならない。 領海内でも海は続いており外洋に広がる。 現在、海洋のプラステイックごみの問題が深刻化している。 世界中で投棄されてきたプラステイックごみは、毎年増えると共に、風化し微粒子化し世界の海洋を漂い、海底に蓄積し続けており、それを魚類が食べ、人間の口にも入るようになる。 十分希釈されたとしても放射線汚染水が放流され、これが世界で常態化する恐れもあり、その悪影響は計り知れない。‎

‎ 放射線汚染水の処分は、日本国内で行うことを前提として真剣に検討されるべきであろう。 例えば、国立公園内の人里離れた場所や硫黄島などの離島に貯水池を作り、適正に管理するなどを検討してはどうだろうか。 それが国家としての責任ではなかろうか。 (2020. 11. 4. )‎

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