今から十数年前の話です。
当時モラハラ夫の暴言暴力に耐えかねて、3人の子を連れて家を飛び出し、アパート暮らしを始めました…。
車に載せれるだけの荷物を詰め込んで、部活の車出し等もあるので、8人乗りの大きなファミリーカーは、私が保持。
自分に不利益な事は徹底的に責めてくるのに、元夫は社用車があるからか、この件に関しては何も言ってきませんでした…
まぁ、私名義の車なので当然、、か。
車を持ち出したはいいけれど、ナンバープレートが語呂合わせの認識されやすい番号。
あ、あの車は〇〇さんだ!
近所を走っていても、スーパーに駐車していても、直ぐに判別できちゃうやつです。
元夫に見つからない様に、ひっそり暮らしていくはずなのに、同じ生活圏、車がそれでは直ぐにバレてしまう…
でも子供の諸々の送迎や実家に行くにも車は必需品。
という事で、アパートに移ってまずやらなければならない事として、車を買い替える事にしました。
とはいえ、車の買い替えなんてそう度々経験するものではありません。しかも私1人で…
アパート暮らしのこれから先の生活費、裁判費用、何かと物入りな中、せいぜい家族4人が乗れる車、大きさよりも、目立たず、どこにでも走っている言わばカモフラージュできる車にしなくては。
時は東日本大震災の直後、日本の車市場が異常事態となっていました。
泣く泣く廃棄される車たち。
中古車を求める人が殺到、そして、新車においても工場がストップし、車を買おうにも物が無い。そんな時でした。
まずは今乗っている車の下取りよね、、、
いくらぐらいで売れるのかな…
よくCMや広告で目にする中古車サイトを検索して色々と調べてみました。
同じ車種で同じ年式、走行距離も同じぐらいの車がいくらくらいで売られているのか…
そして、下取り価格の相場を確認したところで、"査定する"を押すか?押さぬかを心の中で何度か繰り返し、金曜日の朝の出勤時、電車の中で何気なくポチッと…押してしまった…。
だって「無料でスピード査定」って買いてあるんですもの。
その日のお昼休み、スマホを見てびっくり!
凄まじい着信歴とショートメールの数。
えっ?どういう事?
留守電を聞くと、査定に伺います、日程の打ち合わせを…と数社から同様の内容でメッセージが入っていました。
査定っておおよその情報でネットで簡単にできるんじゃないの?
査定のルールがよくわからず、このリアクションの早さに面くらいながら、行動が早かった1社に折り返すと、
「今日ご都合いかがですか?」
「えっ?今日ですか?」
なんというスピード感。
営業マンの鏡だわ、なんて思いながら、まぁ早いに越した事はないのですが、仕事があると伝えると、帰宅後でも良いとの事で、21時に約束。
「他何社来られます?」
先方の言葉に一瞬戸惑いつつ、
「相見積もりの話ですか?」と尋ねると、
「うちはよそよりしっかり査定させてもらいます!」とやる気マンマンなお返事。
なんとなく、競合他社が同じ空間に居合わせてはまずいのかな?と思い、3社に30分ずつずらして時間指定し、夜遅いと言う事で、念の為実家の父に来てもらい、子供達を見てもらっていました。
最初の1社目が到着し、早速車の周りをグルグル見て回っています。
夜の暗がりでわかるのかしら?と思いながら見ていると、細かいところは小さなペンライトを当てながらチェック。
「バンパー変えてますね」
あ、パンバーごと変えたのそんなすぐわかっちゃうのね。。。
遡る事数ヶ月前、ホームセンターの駐車場内で接触事故を起こした事がありました。
修理に出している間は代車を借りていましたが、元夫とは冷戦中だったので何も伝えず。
ある日、
「車なんで?(代車なのか)」
冷めた口調で聞かれ、
「点検」
単語で返す私。
この時、車も、保険も、私名義だったので、元夫に連絡が行くこともなく、ディーラー、保険会社、その他警察とのやり取りふまえ、なんと、私1人で対処できたんです。
元夫の出番なし。
この事は、アパート暮らしを始める事について、私の中で不安から自信に変わったポイントとなる印象的な出来事でした。
さて、話を戻しまして、
1番目に査定に来られた方が査定終わる頃2社目が到着。
「何社来られるんですか?時間ずらさなくて大丈夫ですよ?」
最後の3社目に早めに来るように連絡したら的に促され、私の車の周りを3人の男性がぐるりぐるり。
一体どういうシステムなの?
この先の成り行きがわからずにいると、
「封筒かなんかありますかね?それに各社査定額を書いたメモを入れるので、お客様で確認して決めていただき、合意すれば今日車を持ち帰るという流れで…」
ちょ、ちょっと待って、、、
今日この車とサヨナラする心積もりは出来ていないし、三社揃い組の中で決定通知を告知する勇気もないわ。。。
心の中がざわざわしている側で、3名の皆さん各々名刺の裏やちぎったメモ等に金額を書いて順番に封入完了。
これは、、まさしく、世に言う、、入札!!
その封筒をハイっと渡され、早く確認してくれという圧を感じつつも、
「暗いのでちょっと自宅で確認してきても良いですか?」と一言ことわって急いでアパートへ。
はたして、愛車の査定額やいかに⁈
少し長くなったので、分けて書きますね。
見出し画像は今日の南の空。
今夜は星が綺麗な夜になりそうです。