「あーちゃんが悲しい時に一緒に入れてよかった。」
「あーちゃんもママがいてくれてよかった」
小学1年生はできればフォローしてあげたい。
冒頭のセリフはそんなことを実感した前回のblogからの抜粋ですが、これには伏線がありまして。。。
当時のblogの題名「大泣きのあーちゃん」より・・・
家に帰るとまず子供たちの宿題・プリント・連絡帳に目を通します。
昨日は・・・
あーちゃんの連絡帳に珍しくメッセージが書かれていました。
「今朝はお茶のことで大泣きの顔で登校しました。
教科書など濡れているのでよろしくお願いします」
んっ?
あーちゃん、泣いたの
「あのね、朝ね・・」と言い出したところで
長男、次男がすかさず、
「あーちゃんが先に行けっていったんやけん!」
と、待っててあげなかったことを怒られまいと予防線を張っている。
話を総合すると・・・
あーちゃんの水筒の蓋がしっかり締まっていなかったようで、
ランドセルの中にいれておいた水筒からお茶がもれており、
ランドセルから滴り落ちるお茶の水滴であーちゃん気付く・・・
途端にどうしたらいいかわからず大泣きに。
「それで、パパはその時いたの?」
「うん、パパに途中まで車でおくってもらった」
そこで次男くんの解説・・・
「あーちゃんがね、先に行けって怒るけん先に行ったのに、
僕、大丈夫かな?って信号青になっても渡らないで待ってたのに、
来ないから歩き出したら、あーちゃんお父さんに送ってもらって、先に友達といきよった。。。僕教室入ったの最後やったのに」
仕事から帰ってきた夫にも話しを聞いて、
おおかた見えてきた…。
お茶でずぶぬれになった教科書、ランドセル・・・
どうしたらいいかわからず、
でもお兄ちゃん達が学校に遅刻したら大変!と”先に行って”と言いつつも、
1人では学校も行けないし
そこへ大きな泣き声を聞きつけて、
近所のお母さんが我が家へ送り届けてくれました。
ちょうど夫が出勤しようとしていたところだったようで、途中まで送ったとの事。
みんなの話を聞きながら、私が専業主婦のお母さんだったら、
近所のお母さんに助けを求めなくとも、
お父さんに送ってもらわなくとも、
母親の私がちゃんとフォローしてあげられただろうに…
泣き顔のあーちゃんを思うと胸が痛みました。
出勤前の時間に余裕のない夫の慌て様を想像すると、申し訳なさがこみあげてきました。
妹を心配して指示した長男や、
登校時間ギリギリまで待っていた次男の心中を察すると、
ごめんね&ありがとうが交互に溢れていました。
そして何より、その朝の出来事に
家族の中で自分だけが関われなかった疎外感が押し寄せて…
とてもいたたまれなくなっていました…
その思いを埋めるべく、晩ご飯を早々に終らせて、
濡れて重みを増した教科書に一枚一枚アイロンでプレスしました。
長男「お母さん、全部すると?」
母「だって明日いるでしょ(^_^)」
次男「お母さん、頑張って」
母「ありがとう(^o^)」
「教科書波なみになってるね…」
母「大丈夫よ、ママがアイロンかけながらおまじないかけてるから(^_-)」
そして子供達が寝静まって、
ただひたすらにプレスしながら、国語の教科書を一枚一枚めくる…
毎日何気なく片隅で聞いていたあーちゃんの“音読”。
こんな文字の配列なんだ…
こんな挿絵がついていたんだ…
しかも実は長男も次男も同じ教科書を使っていたはずなのに…
“知らないことだらけ”に、今回の一連の出来事は、
皆が色々大変だったこの出来事は、
本当は私への警告と罰だったんだ…
子供達の学校での出来事への関心の薄さ…
宿題チェックのいい加減さ…
母親としての役割…
ただひたすらに一枚一枚プレスしました。
時計は23時を回っていました・・・
が、何で4冊もあるんだよ~
だんだん面倒くさくなってきた・・・
やっと国語が終わったところで
残っている3冊の教科書に目をやる・・
はぁ~あと2日たてば夏休みなのになぁ・・
ふと今週の時間割りを見に行く……ムフっ
今週はもう「書写」も「音楽」もない=9月まで使わない
アイロン台に教科書たちを並べて、一方から扇風機をあてました
フフっ 乾いたページからめくれていく
とりあえず国語・算数さえ復旧すればよかろう
翌朝
「ママ!!全部乾いと~ありがとう」
(いえいえ、どういたしまして)
それを見ていたお兄ちゃんたち・・・
長男「俺達もさぁ~、雨で濡れてブヨブヨなったこととかあるやん?」
次男「僕なんか教室のロッカーの上に先生が並べてくれたけん。自然乾燥ぜ。」
母「そんなこと言わんけんわからんやんね。」
その日のあーちゃんの連絡帳に目を通す。
「“お母さんが一枚一枚アイロンかけてくれたと”と話してくれました。
お母さんの優しさがとてもうれしかったようです」
フフ、半分は扇風機の優しい風なんだけど
これで来週のあーちゃんの個人懇談、つかみはオッケー
一晩寝たらケロッとできる性格でよかった~
当時のblogでは、落ち込んだ私も立ち直りが早かった・・と思っていましたが、
何年経っても、いまだにこの時のエピソードは心のどこかで疼いています。
大泣きしていたであろう娘を抱きしめてあげることができなかった・・・
今、”ブラッシュアップライフ”というテレビドラマが放送されています。
"自分の人生の記憶を持ったまま"、繰り返し生まれ変われるという物語ですが、
自分の人生を繰り返すことができるならば、間違いなく、2009年に戻って、この日私は年休を取るでしょう。
その前に、、水筒の蓋はちゃんと締めましょう、、という話ですね。。。
見出し画像は、以前にも使用しましたが、当時参観等で年休を取った日しか見る事が出来ない子供達の登校の様子です。
出勤で1番早く家を出ていた私は、子供達に行ってらっしゃいを言える日が年休の日しかなくて。
貴重な一枚、残しておいて良かった。。。
学校で泣くこともありましたが、
家では別ですけどね
先日、あーちゃんお友達の中で仲間外れにされちゃいました。
相手は五年生、四年生の上級生達です。
現場を目撃した母としては、ちょっとした衝撃と共に一気に突撃モードでしたが、
あーちゃん、なんでもなさげを装い、くるっとUターンして私の元へ歩み寄ってくると、
「あーちゃん、ママとおる」
そう言った瞳には既に沢山涙がたまっていました。
ギュッと抱き締め、
「でもね、あーちゃん、あれは絶対やっちゃダメなことよ。
ママ見てなかったらなんも言わんけど、見てたんだから注意するよ!」
上級生が一年生にすることか?と、
グッとこらえてあーちゃんを慰めていたら、
「絶対言わんで!お願い!
家族にも誰にも何も言わんで」
必死にお願いするあーちゃんの気持ちを察し、
とりあえず私と一緒に過ごしていたら、
仲間外れにした1人が車から降りて駆け寄ってきました。
私から見えていたということは、
それがわかった上で意地悪したのだから上等じゃんっ!(`へ´)
かなり息まいてましたが、あーちゃんに懇願されて引き下がったわけで…
「あーちゃんも一緒に行こう」
お友達が言いました。
駆け寄ってきた子は主犯ではないにしても、よくそんな平気で声かけられるわねっ!と怒りおさまらないのは、了見の狭い大人の私。
「あーちゃんどうする?」
行きたくないなら行かなくていいのよっ、
願いも込めて聞いてみると、
「行ってくる!」
そう駆け出して一緒に行ってしまった…
本人としては、つまらぬ意地より、
声をかけてもらった嬉しさのほうが勝ったに違いないのだけど…
母としては悶々とした時間が過ぎ………
だって、悲しげに涙する姿がずーっと脳裏から離れないんだもん。
意地悪をされた時のこと、
他人の事にはお世話焼いたり、
自分のことではやっぱりダメージ大きかったんだろうなぁ…。
これからの人生に待ち構える色んな出来事にも
上手に自分の中で処理できる術を身につけて欲しいと思います。
次同じシチュエーションを見つけたら、もぅ黙ってないけどね。
その日、その場に居合わせられたこと、
「ママ、あーちゃんが悲しいときに一緒に入れてよかった」
そう言うと、
「あーちゃんも、ママがいてくれてよかった」
と返してくれました。