ポンタ物語

2005-01-09 20:34:59 | diary
偽札が初詣のドサクサに使われたという報道を聞き、思い出した歌があります。

NHKみんなのうたで昔流れていた「ポンタ物語」。
OKWebで題名確認しました。ありがとうございます。)

子ダヌキのポンタが、人をだますことができなくて、父さんに
「葉っぱをお金に変えることくらい、狸だったらできるはず!」
と怒られ続け、「ボク、だませないの…」としょんぼり、という歌。

この歌の二番の歌詞、ポンタが神様にどうしたらいいかと聞いてみる
場面があるのですが、その場面で狸の神様は
「出して下さいお賽銭 葉っぱのお金じゃいけません」
と言うんです。この世界でも神様に対して偽金を使うのはタブーなのです。
ガメツイ神様だなあ、とか、偽金では御利益もなかろうなあ、とか
子ども心に考えさせられる場面でした。

今回、お札売り場などでも偽札が見つかったということで、
神様に葉っぱのお金を出すとんでもない奴が現れたということになります。
そりゃ、そこに払ったお金も結局は神社のものになるというのが現実だから、
そこらへんの店で使おうが同じことかも知れないし、神罰が当たるとかそう
いう問題でもないでしょうけど、それでもなんだか、聖域が侵されたような
気分を感じてしまうんですよね。神仏関係はやめとけよ、って。
なんかそんなとりとめもないことを考えたわけです。

このポンタ、最後には「ボク、だませなくてもいいの!」と家出していきます。
神様のところへ行って、「偽金を使って人をだますのはよくない」と思ったのか、
元々人をだますなんて良心が許さない優しい狸だったのか、その間の事情は
よくわかりません。また遠い街でどのように生きていくのかもわかりません。
まして、ごまかしごまかし生きていくか、自分に正直に生きていくか
どちらがこの狸にとって幸せかなんて誰にもわからないでしょう。
深く考えずに聞いていたけど、この子ダヌキはすごく大きな決断をしたものだと
今になって思うのです。

それにしても、それほど不人気な歌でもなかっただろうに、
なぜこの歌が放送されなくなったのか不思議なのですが・・・。

末筆ながら、いつものごとく悪文ですみません。