ココロのかけら

心のかけらを集めたら
君につながった
ここにつながった
透明なガラスのような
ココロのかけら

生地

2006-02-27 | identity

辺りすべてが静まり返る
そんな夜に 立ち止まる
信号待ちの国道は
その光だけが際立って

遠くの山にまで続くライトが
まばらにきれいに散らばって
澄みきった夜の空気と共に
心の奥まで入ってくる


この町で
生まれ育って
この空気を
受けていた
都市に憧れたこともあったけど
この風景に ほっとする


帰るべき場所に
僕は帰ってきた
僕の心はここにあった

今見えてきた
僕の物語は
あの時ここから始まっていた


静かな空気に見守られて
僕は本来の姿に戻った

何も言わない淡いライトが
やさしく僕を 囲んでいた




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6 コメント

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懐かしい (吉良)
2006-02-28 21:28:33
私も、どこかに出張したりして、そこで長い間暮らして、そして地元に戻ってきたとき、このような気持ちになるんじゃないかと思いました^^

16年間育った街はいつまでも自分の街ですよねw
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おひさしぶりです。 (不思議原始人)
2006-03-02 22:51:15
 情景がとても繊細に描かれていて、素敵でした。なんだか、ちょっとした力でもろく崩れてしまいそうな情景が浮かんできました。



 きっと、過去の思い出といま、目の前に広がっている故郷が重なっているから、繊細なのだと思います。



 もろく崩れそうな情景は、きっと変わってしまった自分へのある種、あきらめのような感情があるからだと思いました。



 また、情景が描かれているのだけれど、そこからとても多くの物語性が読みとれて、まるで小説を読み終えたような感覚がありました。



 また寄せていただきます。
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うれしいです (かのこ)
2006-03-03 02:13:42
吉良さん、不思議原始人さん、ありがとうございます!!!



吉良さんは、

まだ故郷から長く離れたことがないのですね。

私も、言うほど離れていませんでしたが、近くにいたら見えないことが少し見えて、本当によかったと今でも思っています。



不思議原始人さん、

「繊細」ということを感じてもらえて、なんだか理解を得られたような、そんな感覚がうれしかったです!



言葉にはできない、微妙な心の動きが不思議原始人さんに伝わったことが、ある意味、自分の自信に繋がりました。

本当にありがとうございました!



また、お邪魔します!!!

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Unknown (風輝)
2006-03-04 22:59:55
華やかさとか便利さとか、そういったものでは量れない大切なものって

こういうものなのかな、と感じました。

たとえ他の誰かには分からなくても、

自分自身があるべきと思える場所があるのは素敵なことだと思います。

本来の姿に戻れる場所、大事にしたいものですよね。

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strawberry_wine@hotmail.co.jp (碧海)
2006-03-05 22:36:43
すごく綺麗で優しい詩ですね。

『帰るべき場所に僕は帰ってきた/僕の心はここにあった』

なんかある意味羨ましいです。

この詩は故郷から遠く離れて、久しぶりに故郷に帰る、とか、そういう場合じゃないと書けないでしょうから…

(私は一人暮らしといっても、実家と大して離れていないずっと某関東のS県在住でしたから。)

故郷の空気。懐かしい灯り。町全体が”おかえり”と言っているような感じでいいですよね。

タイトルが何故『生地』なんだろう?と思いましたが、それは、ここで書かれている故郷が原点で、キャンバスみたいなものだから?と思ったりしました。

また伺いますね!これからもよろしくお願いいたします。
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コメントありがとうございます (かのこ)
2006-03-06 10:47:52
風輝さんへ



最近このような心境になったのは、本当にいろんなことがあったからなんですけど、それをこのような詩から感じ取ってもらえればいいなと思います。

自分が自分であること、私も大事にしたいと思います。



碧海さんへ



来てくれてありがとう。

風輝さんへのコメントにも書きましたが、こんな詩が書けるのは、原点に戻るようなことがあったからであって、場所の移動だけではないんですよ。

私が離れていたのは、「家」からであって、一人暮らしをしていたのは隣の市です。

でも感覚が全然違うのは、私の心が還った、ということなのではないかと思っています。



そんな場所があってよかったと、本当に思います。



また来てくださいね!!!



こちらもまたお伺いします!



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