今回はめっちゃ長くなりそうなので、興味のない方はすぐにスルーしてください。
普段2日続けて休みが取れないので、お盆休みを利用して前から行ってみたかった『羅臼岳』に行って来た。
テン泊など無理なので、当然テン泊縦走装備など持ち合わせているわけもない。でもせっかくなので、いろいろ調べ準備を重ねて、『羅臼岳~硫黄山 日帰り縦走』にチャレンジしてきた。
前日から前乗り、お昼に帯広を出てまず知床自然センターに。なぜかというと、縦走の終点となるカムイワッカは、マイカー規制がされていてシャトルバスでしか乗り入れができない。そこでカムイワッカからバスに乗り岩尾別まで帰ってくるために、バスチケットを購入。カムイワッカ岩尾別 ¥650
チケット購入後、知床峠へ『羅臼岳』下見に行く。
がっ!
羅臼側から雲が流れ込んでる・・・この先に『羅臼岳』が見えるはず・・・たぶん・・・
がっかりして峠を下りる。当日の天気が心配になる・・・
がっ!下りる途中『羅臼岳』がちらっと見えた。駐車帯に車を停める。
どうやら、ウトロ側は雲が切れてるが、羅臼側が雲に覆われているようだ。これも近頃の気圧配置の影響なのだろうか?
ウトロに戻り、道の駅うとろシリエトクに駐車して食糧の調達。
物凄い観光客ゆえ、どこのコンビニも品切れ状態・・・結局3軒コンビニのはしごをしてしまった。
コンビニからの帰りに
登山口、岩尾別に向かいます。
途中、プユニ岬でちょうど陽が沈みそう・・・車を停める・・・が、物凄い人・・・
明日の天気を願う・・・
岩尾別に着いたら薄暗くなりかけていた。
木下小屋
営業していない「地の涯」駐車場、ここで珍しい車中泊。
コンビニで買ったビールをしゅぱ~と開け、お弁当を食う。続けてしゅぱ~と開け、つまみを食らいぐいぐい・・・
さ~て寝ますか・・・7時過ぎにはすっかり暗くなってきた・・・がっ、寝れね~・・・ちくしょう・・・ジムニー、狭いよう・・・そのうち疲れと酔いで寝たようだ・・・
寒くなって起きた・・・なにやら周りが明るい・・・車から下りてみた・・・
月と満天の星空・・・むふふっ・・・明日はいい天気になりそうだ・・・よしよし・・・もうちょい、寝よう・・・
1:00起床、おもむろに準備を始める。外はなかなか寒い。コンプレ+Tシャツに1枚羽織る。
2:00登山口出発。久々夏山ヘッデンスタート。
とりあえず撮りました。まわりが真っ暗で何も見えないので・・・
大沢に来てやっと周りが少し見えるようになった。
大沢の登りの途中で明るくなりはじめ、足元が見えるようになった。大沢を越え羅臼平に出た。
見えた!『羅臼岳』だ!
こっちが三ツ峰方面か?
まだ陽は出てない。これから『羅臼岳』に向かうがどこで日の出になるだろう?もちろんピークは無理だ・・・
分岐から登る。ふっとピークを見ると赤く染まりだした。
振り返ると
お~お、日の出だ!美しい! 今日来て良かった!
もう少し登って
暖かい・・・体がじ~んと暖かくなってきた・・・太陽は偉大だ・・・
『羅臼岳』到着! いやいや絶景だ!羅臼側はやはり雲海だ。
この時点で5:00、ゆっくりしたいが先はまだ長い。上の写真の1番奥に見える山並みの左側が硫黄山だ。最後にそこを登ってカムイワッカまで下りて縦走は終了する。遠いな~・・・大丈夫か?
今回調べると、日帰り縦走をされている人は何人もいるのだ。おおよそ12時間・・・でも自分にはたぶん無理だろう。
カムイワッカからのバスの最終便が17:30。遅くても17:30まで下りなくてはならない。12時間で縦走できないだろうから、15時間の余裕を持って2:00のスタートにした。(参考 シャトルバス 時刻表)
よっしゃ!行くぜよ!
羅臼平に下り、縦走路に入る。
まずは三ツ峰のコルに上がる。
サシルイ岳と左奥に硫黄山が見えた。
振り返ると羅臼岳
テント地に下って行く。ここで二人組のテン泊者に会う。この日初めて会う人・・・
ここからサシルイ岳の登りに入る。風が吹き出した。羅臼側の雲が風と共に知床連山の低いところに入りだしている。
今日はここまであまり汗をかいていない。日の出前は寒いくらい、陽が出ても風が涼しいので快適だ。虫もほとんどいない。
サシルイ岳から
振り返って
サシルイから沢形を下りて行き、低木帯を大きく西に向きを変えて進む、開けたら沼に出る。沼を過ぎたらオッカバケ岳の登りが始まる。
オッカバケ岳はガスに包まれてしまった。少し心配になってきた。でもさっきからガスは張り出したり、切れたりを繰り返している。
二つ池に下りて行く。ここもテント地だ。
二つ池から硫黄山を取り巻く外輪山に取り付く。
この辺からハイマツがうるさい。
外輪の一角に出た。
ついに今日の”ラスボス”硫黄山をまじかにとらえた!時間も十分間に合う。ここまでは順調に来た。あとは怪我しないように、ゆっくり慎重に行こう!十分間に合うのに慌てる必要はない。
羅臼岳・三ツ峰・サシルイ岳と比べると全然山容が違う。まさに火山帯だ。
南岳
南岳に上がっても眺望は無かった。時期にガスが切れるのを願って、知円別岳へ。
稜線上逆方向から来た3人に会う。稜線から右に折れ平坦な草地に出る。
周りはガスだがここはガスもかかってなく穏やか・・・がっちり休憩&エネルギー補給・・・このあとも休み休み体力を温存する計画に・・・その訳は・・・
草地から沢形を上がると、知円別岳から東岳の稜線だ。
知円別岳
崩れやすい斜面をトラバって火山灰の細い稜線に出る。
コケシ岩というらしいがなんとも不思議
一旦下り、急登で1550ピークに立つ。
ここで2人に会う。三ツ峰テント地でテン泊したという。「どこから来たんですか?」と聞かれたので「岩尾別です」と答えるとびっくりしていた。「今日ですよね?」「はい、今日です」 テン泊するのがふつうなんだろうな~ 昨日は羅臼平で熊が出たと言っていた。今日は心配していた熊の気配はなかった。
1550ピークを下り、硫黄山を見上げる。
いよいよ”ラスボス”と対決だ!
北側に回り込んで登って行く。
岩岩の連続だ。
硫黄山到着!
標柱も標識もなし・・・ラスボス対決もちょっと肩すかし・・・
おまけにガスで眺望も悪し・・・
ここでもがっちり休憩したが、ここから羅臼岳見えることはなかった・・・
「今日はこれぐらいにしてやるか!」
あとは下りだけだ!楽勝!楽勝!
そんじゃ~カムイワッカ目指して下りますか。
硫黄川の沢の下りだが、上部はズリズリ、その後は岩岩、大きな滝が2つあるようで高巻きになっているようだが、道を見逃さないように。分岐にはロープが張ってある。ここから左に進路を変え急斜面に取り付き、ハイマツを漕ぎながら寝ている幹を越え下りて行くが、なかなか楽じゃない・・・楽勝なんかじゃな~い!
開けたところに出ても荒涼としていて、ペンキの目印がないと下りていけない・・・体力温存計画は絶望・・・最後の最後に体力を奪われてる・・・
樹林帯に入ると緩やかな下りとなり、やがて硫黄山の登山口に出る。
「長かった!」縦走全体じゃなく、硫黄山からの下りが・・・正直な感想・・・
出たところは林道・・・どっちにいくんだ?・・・夏山ガイドを開く・・・左か・・・
ここは林道じゃなく道道みたいだ・・・カムイワッカに着いた。
ここがバス停かと思えば、まだこの先300mほどにあるらしい。とほっ。
途中から記録用のスマホがバッテリー切れ、途中からログなし。ナビ用のGPSで乗り切った。普段から記録用のスマホ、ナビ用のGPSと使い分けてる。単独がほとんどのため、トラブル防止のため2台使用している。
登山口に着いたのが14:20、バスに乗り出発したのが15:00
知床5湖を経由して岩尾別に着いたのが15:30、岩尾別ユースホステル前だ。ここから岩尾別温泉入口まで200mほど、そこから岩尾別温泉まで4km・・・
体力温存計画はこのためだったのだ。縦走してバスで帰ってきても駐車場まで4km歩かなければならない!
さぁ~ラスト4km 行くか!
誰か車に乗っけてくれないかな~・・・世間はそんなに甘くはありません!・・・誰も止まってなんかくれません!・・・
下はあちいな~! 今日1番の汗をここで掻くとは・・・
またまた長~い、長~い、長すぎる! あのカーブを曲がったら、あのカーブを曲がったらと思いながら進むがまだまだ先が続いている。ラスト4km 長すぎますから~!
やっとの思いで駐車場に着いた時は汗だらだら、軍手脱いでいたから日焼けで手が真っ黒・・・
やった!やりぬいた!縦走成功した!正直うれしかった。よかった、よかった。〇です。
(縦走)
合計距離 22km
合計時間 12時間20分(休憩含む)
(全行程)
合計距離 26km
合計時間 14時間20分
それでは
動画です
追記
今回北方領土と海が見えなかったのが、唯一心残りだ。時間はかかるが思ったほど大変ではなかった。天気と条件が合えばまた挑戦したいが年齢を考えると・・・当ブログをご覧いただき挑戦する方は、是非とも「羅臼岳」ではなく、「硫黄山」まで縦走していただきたい。思わぬ発見と感動が待っていると思います。自分でも成功したのでお若い方は余裕でしょう。
3年目の夏山ですが、1番の山行でした。天気と知床の自然に感謝します。
知床連山の日帰り縦走,お疲れ様でした
天気もまあまあで良かったですね
写真や動画を見ていたら,私もまた行ってみたくなりました(日帰りは無理ですが…)
ここを日帰りというのは,相当な健脚ですよ!
まだまだ持久力は伸びていきそうですね
なんだか私も刺激されて,モチベーションが上がります
(最近ヤマレコにはアップしていませんが,地道に夏山も登っています)
これからも山行記事を楽しみにしています
では,また
とうとう行ってきました、羅臼岳。今回は欲張って縦走しました。健脚なんて滅相もない。ただ時間をかけて歩くだけですから。だから、2時スタートになっちゃうんです。
今度は春先の羅臼岳滑走がしたいですね。自分もヤマレコはしばらくお休みになってます。
それでは、お気をつけて!