第一鋼業さん、ソルトバス熱処理の後、硬さ検査をしてくれます。
鋼種ごとに硬度指定ができるのが、そもそも驚きで、神業だと思ってしまいますが・・・
硬さは、ロックウェル硬度で指定します。英略でHRC。ホンダのレーシングサービスではないですよ。この試験は150㎏を荷重を掛けたダイヤモンドの圧子を対象の金属に押し当てて、その凹みを測る。というもの。原理は単純明快。この「単純明快」と言うのが物凄く大切な事だと、私は思う。「単純明快」を座右の銘にするかって言うくらい=だって、ごまかしようがないじゃん。単純であればあるほど物事って。 でね、こんな跡が付くのですね、試験の証に。
ちなみに今回の、自作ナイフの実測硬度は、ATS-34がHRC60.5 ・CRMO-7が58.5でした
お見事!!あとは自分の刃付けの腕次第。もう誰のせいにも出来ません!
昨日は、鞘作り・・木工やってましたがストレスがたまって仕方ないので、今日はCRMO-7
のもう一本のナイフを磨きました。。やはり金属を磨くと心が落ち着きます。
前回紹介させてもらったように、熱処理から帰ってきたらソルトバスで付いた表面の「膜」を除去
する作業が必要です。(幕じゃなくて膜ね・・・前回、誤字。)で、ククリ君の登場です。
泥パックみたくなってますが、サンドペーパー♯400で軽く、600で目を整える感じ。
金属地が出てくれば作業終了。まだ、お世辞にも綺麗じゃないですが。ここから先は仕上げになってくるので後の工程で。とりあえず、5本とも、ある程度の状態にしておきます。
そろそろ、家の包丁砥げ!と言われそうだが、今日は鞘を作ろうと思う雨の木曜。
公立高校の合格発表らしいですね。遠い昔ですが、嬉しいよりほっとした、でも高校生活が
始まるのかと思うと「暗澹たる気持ち」になった事、を思い出しました。
もちろんエステではないけど、ある意味、金属にとっては凄いエステです。魔術です!
だって塩のお風呂に浸かったら~あららっ~強靭になっちゃった!って事ですからね。
ソルトバスによる熱処理と、真空炉によるそれの差っていうのは、人に置き換えると・・・
お風呂の湯船に浸かるか、エアコンで温まるのか、の差ではないのかと素人の私は思います。さぁ~芯まで温まるのはどっち? で、ソルトバス熱処理から戻ってくるとこんなカンジ。
ちょっと伝わらないかな、肉眼で見るともっと茶色っぽい、発送時に防錆の為に油を塗って
くれていますが、その油を拭き取るとこのようになります。
さて次は、この表面の幕を取って綺麗にします。この過程を楽しめるかどうかが重要~かな。
今月の4日、ようやくナイフをソルトバス熱処理に出しました。
以前にも、お世話になった第一鋼業さんです。担当のNさんとメールで数回やりとり・・・
為になる話が聞けて楽しいです。もちろん熱処理の作業には全幅の信頼をおいてます。
鍛えられに行く前のナイフ達。
♯800まで仕上げておきます。ソルトバスの熱処理の場合、処理後の表面に茶色い様な、
黒い様な膜が付くので、まぁ少しでもツルツルの方が、あとで楽かな~と。
初めての時は、戻ってきた時驚くかも。。でも、それが熱処理をした何よりの証。
それも、自分のナイフの為に(超小ロット!)、施設を「人の手で」制御してくれるわけですから。
私などは、かえって喜んじゃいます。機械制御の真空炉では・・・ねぇ~。。ホームセンターで売ってる包丁を作るのとはわけが違う。と思うのです。
だからトカゲ工作所ではソルトバス熱処理をおすすめしてます。(誰に??)