せめてなにもないから
してあげることがないから
あなたに尽くしたい
あなたにぬかづいて
そして一瞬でもいいからあなたといれるなら
世間はいろいろなことで悩んでいるらしい。
自分はただあなたを信じること
あなたの横顔をみていれるならそれで幸せだ
一時でもあなたといれたなら
幾年まえのことだろう。
夕暮れ時のこと、12月のことだ。
街をさまよう私は、ある横町にはいり、ふと質屋のまえに立ち止まった。
年末10%割引セールという旗をみて、ついふらふらと質屋のなかにはいっていった。
プレゼントを贈るにもおくる人の宛てもない私は
そのとき、色の深いサファイアにとらわれた。
今時の合成サファイアの浅い青ではなく、深い日本海のような青だ。
プラチナのチェーンがついていたのだが、それをはずしてペンダントトップだけ売ってくれた。
あなたが現れるとは全然思っていなかった。
ああ、あなたにプレゼントをあげたい。
もので人をつるのはいけないとは昔聴いたのか聞かなかったのか
宝石のように美しいあなたにはなにが似合うのだろう。
あなたの横顔は今日も美しい。
このままあなたのそばにいれたなら。
あなたの顔はサファイアのように憂いのある美しさで満ちている。
自分のこころは毎日汚れて、祈りの夜のなかで必死に浄化しようとしている。
そしてあなたのことをこうして思いながら一日が暮れてゆく。
思うに、出会いがないとはいうものの、自分の場合、どんどん降ってゆくだけなのか。
あなたを思ってくだってゆくのは幸せだ。
さっき、ドストエフスキーの『罪と罰』がとどいた。
挿絵いりの一冊本だ。
そのなかにソーニャの絵があって、あなたのように美しい。
主人公ラスコーリニコフは、ソーニャの部屋を訪れ足と手に接吻する。
わたしもあなたのこころにであいたい。
あなたがわたしのほうへこころをむけてくれたなら。
私は酒もまったく飲めないのに夕暮れがすぎるともう飲んだくれのようにこころは街をさまよってあなたをさがしている。
よごれないあなたをどこまでもどこまでも
あなたの純潔からくらべると自分はなんてこんな街角でよごれているんだ。
してあげることがないから
あなたに尽くしたい
あなたにぬかづいて
そして一瞬でもいいからあなたといれるなら
世間はいろいろなことで悩んでいるらしい。
自分はただあなたを信じること
あなたの横顔をみていれるならそれで幸せだ
一時でもあなたといれたなら
幾年まえのことだろう。
夕暮れ時のこと、12月のことだ。
街をさまよう私は、ある横町にはいり、ふと質屋のまえに立ち止まった。
年末10%割引セールという旗をみて、ついふらふらと質屋のなかにはいっていった。
プレゼントを贈るにもおくる人の宛てもない私は
そのとき、色の深いサファイアにとらわれた。
今時の合成サファイアの浅い青ではなく、深い日本海のような青だ。
プラチナのチェーンがついていたのだが、それをはずしてペンダントトップだけ売ってくれた。
あなたが現れるとは全然思っていなかった。
ああ、あなたにプレゼントをあげたい。
もので人をつるのはいけないとは昔聴いたのか聞かなかったのか
宝石のように美しいあなたにはなにが似合うのだろう。
あなたの横顔は今日も美しい。
このままあなたのそばにいれたなら。
あなたの顔はサファイアのように憂いのある美しさで満ちている。
自分のこころは毎日汚れて、祈りの夜のなかで必死に浄化しようとしている。
そしてあなたのことをこうして思いながら一日が暮れてゆく。
思うに、出会いがないとはいうものの、自分の場合、どんどん降ってゆくだけなのか。
あなたを思ってくだってゆくのは幸せだ。
さっき、ドストエフスキーの『罪と罰』がとどいた。
挿絵いりの一冊本だ。
そのなかにソーニャの絵があって、あなたのように美しい。
主人公ラスコーリニコフは、ソーニャの部屋を訪れ足と手に接吻する。
わたしもあなたのこころにであいたい。
あなたがわたしのほうへこころをむけてくれたなら。
私は酒もまったく飲めないのに夕暮れがすぎるともう飲んだくれのようにこころは街をさまよってあなたをさがしている。
よごれないあなたをどこまでもどこまでも
あなたの純潔からくらべると自分はなんてこんな街角でよごれているんだ。