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時の関守

人間の親 ~この世はじまり(11)

月様が日様に相談します。
人間というものを創造(つく)り、その人間が無邪気(むじゃき)に、にぎやかに暮らすのを見て、(神も)共に楽しみたいと思われたのだそうです。
日様も同意して、人間創造がはじまりました。

この人間創造のために、その創造の段取りがなされることとなりました。
まず、一番最初になされたのは人間の親の選定です。
そして、その親にちゃんと承諾させ、その使命を全(まっと)うさせることです。
そのたましいを神は選ぶことになります。

ですが、それは、とてつもなく大きな責任をともなう、困難な仕事といってよいでしょう。
誰もが、尻込(しりご)みしたくなるようなものです。
なぜなら、神にとっても、この人間創造というものは、大事業なのですから。

それは、時空を超えてというより、時空(時間と空間)を創造しながら、何億というたましいに協力させながら、ほんとうの意味で、無から有を造(つく)りだすことなのですから…
なにもないというところから、人間を創造(つく)りだすのは、ほんとうに難しいことなのだと、神がつぶやいています。

ですが、そんな神の要請を、最後には二つのたましいが承諾(しょうだく)することになります。
神のなみなみならぬ説得を、断りきれるたましいはありません。

きっと、できるとかできないとか、そんなことを考えてできるものではないのでしょう。
ただ、与えられた使命を、夢中になって果たすしかない。
承諾した以上は、一心に、わき目もふらずやるしかない、そう思って定めたことなのでしょうか…

さきに書いたように、人間の親というものは、子を創造したかというと、創造などしていません。
しかし、この世はじまり、神から人間の親の役割を与えられた存在こそ、人間を造ったといえるでしょう。

私たちは、それからすると、あたかも、仮の親のようです。
そして、「この子供を頼むよ。」といって、育成を一時的にまかされたようなものです。

それが、この世の真実(まこと)のはなしだと思います。



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