朝起きたとき、心臓が動いていること。
朝目が覚めたとき、ちゃんと目が見えて、カラーの鮮(あざ)やかな世界が目に映っていること。
この世界の本当の姿は、灰色の白黒の世界なのだと聞いたことがあります。
その白黒の世界を、反射する光のなかから色を識別し、鮮やかな世界にしているのは、人間の脳の働きだそうです。
神はもしかすると、
本当はつまらない世界を、
人間に身体を与え、
脳というすばらしい高性能のコンピューターを与え、
見るということの楽しみ与えて下さったと考えると感謝です。
むかし、老人施設にいる人に話を聞いたことがあります。
また聞きですが、
三食昼寝つきで、なんの不自由もないようですが、
死にたくなるそうです。
なにかわかる気がします。
家族は面会に来るかもしれませんが、
家族が今かかえている問題を、年寄りなどには相談しません。
それは、心配かけまいという配慮なのだと思いますが、
人は家族や誰かに相談されて、
あれやこれやと心配して、人にも相談したりして、
「たいへんだ。たいへんだ。」
と言いながら夢中になって、
やっていた時代が、一番幸せなのかもしれません。
朝ごはんをたべたら、昼ご飯をどうしようか。
妻はいつも、夕御飯をどうしようか悩んでいます。
そんな心配をしていたら、死にたいなどと思っている余裕もないのかもしれませんね。
日常のわずらわしさ、
生きずらさ、悩み、それだって、それがあることで、
その人が生き生きとしているのであれば、
それも感謝です。