【→まずは飯田橋】
神楽坂(早稲田通り)を登っていく。路地裏にも入り込み、石畳の街の雰囲気を味わう。
妻が見つけた、狭い小路の突き当たりにある古民家レストラン「和らく」へ。
畳6畳間で牛タンビーフシチューのランチ。和室は落ち着くなあ。
隣の部屋では、着物教室御一行らしき着物の女性たちが会食。それも神楽坂らしい。
店のそばの小高い丘の上にある筑土八幡をお参り。
早稲田通り沿いの「岩座」。店頭に飾られたお面が面白くて、そのまま店内へ。
パワーストーンや盛り塩、アロマ、神棚、ご朱印帳など。
スピリチュアルに興味はないけど、「きれいなもの」には惹かれる。
1階がカフェになっているデザイナーズマンションが境内に建つ赤城神社へ。
参拝の行列ができるほどの人出だった。
高台から早稲田、池袋方面を眺める。
【神楽坂―(東西線)→日本橋―(銀座線)→上野広小路】
一度行ってみたかった、不忍池畔の「下町風俗資料館」へ。
問屋の商家、駄菓子屋のある長屋、銅壺(火鉢に置く湯沸かし器)職人の住む長屋、
銭湯の番台、昭和30年代の茶の間…
どれも外から眺めるだけでなく、実際に部屋に上がれるのが楽しい。
引き出しを開ければちゃんと茶碗などの「中身」も入っていて、リアリティーに徹している。
やっぱり畳はいいよなあ。畳の間にまつわるツール(卓袱台、茶箪笥、火鉢など)も好きだ。
将来建てる家には絶対に畳の間が欲しい。
お稲荷さんがあって、おみくじもあった。引いたところ、末吉なり。
閉館の16:30ぎりぎりまでここで過ごす。
不忍池をぐるりと歩く。池の真ん中に浮かぶ弁財天をお参りし、半周。
枯れたハスの刈り取り作業が行われており、いわゆる「蓮口」部分がまとめられ、
どうやら種を集めているようだった。歩くうちにすっかり陽が落ちた。
アメ横を抜け、紫一色に塗り込められたド派手な外壁の激安スーパー「多慶屋」で、
妻がナッツの詰め合わせを2袋買う。
【仲御徒町―(日比谷線)→北千住】
仲御徒町駅のホームに下りて、次はどこに行こうかと妻と相談する。
商店街が充実していそうということで、同じ日比谷線の北千住に向かう。
日光街道沿いの商店街を歩く。
「ドンレミー」というケーキのアウトレット店を見つけ、
チョコケーキとミルフィーユケーキの詰め合わせを買い、店の外のテーブルで食べる。
「宿場町商店街」とその南の「本町商店街」を往復し、
今の夕食の気分はこれかなと、焼き鳥の店に入る。「アカマル屋」。チェーン店らしい。
串は鶏モモ、ハツテキ、せせり、チーズつくね、豚バラしそ巻き、シロ、レバー。
それに、わさびポテトサラダ、モツ煮込み、おでん盛り合わせ、あおさ冷麺。
僕はカシスオレンジとゆず蜜サワー、妻はカルピス。これで4255円。
妻はノンアルコールのはずなのに「酔っぱらっちゃったみたい」と顔が赤くなっている。
居酒屋は喫煙フリーなのであまり近づかないのだが、電子タバコを吸う人が増えてきて、
煙問題は以前よりいくぶんかマシになってきてはいる。
ただし、年配の人は今なお圧倒的に煙のタバコだ。
帰り道、再び通りがかったドンレミーでスフレケーキの切れ端詰め合わせを買う。
切れ端だから200円と安い。プリンアラモードなども安くて気になった。
帰宅の持ち運びの崩れを気にして買えなかったが。
こういう店が近所にあったら、スイーツの過剰摂取になること間違いなし。
【北千住―(日比谷線)→茅場町―(東西線)→東陽町】
一杯飲んだ後もまっすぐ帰宅の途に着かないのが今日のポイント。
目指したのは東陽町。昨晩見たNHK『ドキュメント72時間』で紹介されていた
24時間営業のパン工場直売店「モンシェール」へ。
バターたっぷり、焼き立てのデニッシュ食パンがものすごく美味しそうだったのだ。
店に近づくにつれて路上停車の車が増え、いかにもその店を目指してきたであろう客の気配が濃くなるが、
店先にたどり着くと、「本日の販売は終了しました」と札が出ていた。
テレビ紹介翌日の反響だろうから予想できたことではあったが、
工場を24時間稼働させているくらいだから、次から次へと焼き上がると思っていたのだ。
まあ、こういう結果も話のネタということで…と、次回の「一日乗車券ツアー」の機会に持ち越し。
駅へ戻りすがら、「このままでは東陽町に来た痕跡が何もない」と、
近くの公営アパートに2人して入り込み、14階の廊下からほんの数秒間だけ夜景を眺める。
スカイツリーが近かった。
東陽町駅の入口階段は、いったん数段登ってから下っていく構造になっている。
この地点の海抜はマイナス。水害発生時、水が入り込まないための「堰き止め」となっているのだろう。
【東陽町―(東西線)→大手町、そして帰途】
乗り換えの大手町駅で地上に出て、東京駅丸の内口のイルミネーション「ミチテラス」を
少しだけ眺めて、再び地下鉄に下り、帰途につく。
…わりと面白い散歩になった。また別の街をたどってやってみよう。