tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

20180831

2018-08-31 22:05:31 | 今日の出来事
夜、新宿西口のヨドバシカメラの前を通ったら、スマホを弄っている人がたくさんいる。
「うわっ」というくらい群れているから、数十人規模じゃなかろうか。
その画面を歩きざまにちらちら覗いていくと、「ポケモンGO」だった。
あれのブームはもうとっくに去ったのかと思っていたのに、全然そんなことはなかったのだな。
中にはスマホを2台持って、2台で同じように「攻撃」している人もいる。
ガキの手遊びかと思いきや、やってるのはみんな大の大人。
…そんなにはまるものかねえ?
いい大人がチマチマと幼稚なゲームに夢中になってるんじゃないよ!と一喝したくもなるが、
自分だってまあ、鉄道模型のジオラマ作りに凝ったりしているわけだから、深くは言うまい。

妻の友人の話で、老いた父親が「ポケモンGO」をやるようになって外歩きが増えて、
痩せたか、健康体になったかしたらしい。
微笑ましいエピソードと言えば言えるのかも知れないが、
自分なら「スマホゲームの中で遊ぶ」「スマホゲームに遊ばれる」ような
老後は送りたくないよな…と、年を食ってもちゃんと強がり続けたい気もする。

  

20180830

2018-08-30 23:00:00 | 今日の出来事
隣の部の上司から会議室に呼び出された。
その辺のテーブルではなくわざわざ個室に引き連れられたので訝しく思ったが、
僕の上司のパワハラ的振る舞いに関する言及だった。

こういうところに詳述したくなるほど気の利いた話題ではないが、
要するに、会議やデスク周りなど人の面前で部下を罵倒したり、
一部の社員に対してだけ執拗に重箱の隅をつつくような叱責を繰り返す、といった
エキセントリックな振る舞いのことだ。
それ以外の見えにくいところでも、出社早々の朝っぱらからやたらと好戦的なモードだったり、
休日の朝に敵意むき出しのメールを送ってきたり。
僕を含め彼の直属の部下はみなこれに辟易としている。

隣部上司は「傍で見ていて怖いんだ、俺も」などと打ち明けてくるが、
その問題上司を具体的に責めるような言い方はしない。
つまり尻尾をつかませない。言質を取らせない。そういうところはさすが手練れたものだ。
聞きようによっては「部下たちの立場は察する」と言っているようにも聞こえるし、
また別の聞きようによっては「その当の上司の立場にも事情があってね…」
と代弁しているようにも聞こえる。
結局のところは、どっちつかずで何が言いたいのかよくわからない。

だからこちらも、「この期に乗じて上司批判」などとうっかり勇み足を踏んだりせず、
はあそうですねえ…と、曖昧な笑みを浮かべて首肯だけしておく。
慮り、慮られていることをとりあえず互いに了解しておく、といった「形式」「儀式」。
たぶん、この先も事態は何も動かないだろう。

部下をギリギリ締め上げたところでいい業績が生まれるはずもないし、
締め上げられた部下のパフォーマンスも高まるわけでもない。
「いじめ」の構図と同じで、罵倒されている社員は別の社員から軽んじられたり、
疎まれたりされがちになる。
当然、自己評価だって下げがちになるだろう。
つまりこの上司は、部下の勤務環境をわざわざ荒廃させているわけだ。
しかし彼にとっては、そういう振る舞いがもはや習い性のようで、
改心はもとより、軌道修正すら期待できそうにないし、
さらに始末に負えないのが、会社の上層部がそうした彼の作り出す雰囲気を、
一種の「活気」と捉えているようなフシすらあるということだ。
結果が伴うかどうかはさておき、「管理」(「軍隊的統率」という意味での「管理」だが)
されている雰囲気が醸し出され、それだけで満足している風の。

…隘路である。さて、どう立ち回ればいいのか。

  

20180829

2018-08-29 23:00:00 | 今日の出来事
昼は隣駅近くのスーパーでおしゃれなサンドウィッチでも買ってみようかと思うも、
なぜかその店を見つけられず、そうこうするうちに時間切れになったので収穫ゼロで戻る。
道をもっと先に行けば店はあったのかも知れないが、途中で進む気力が失せた。
結局、会社近くのセブンイレブンでサンドウィッチを買う。

コンビニの序列に興味はないが(どのチェーンも判で押したように同じに思える)、
サンドウィッチに関してはセブンイレブンが一番おいしいと思う。
とくにチキンカツサンドがいい。

帰りの電車。座っていると、隣の空席に巨漢の女が座った。
巨漢にも「遠慮がちなタイプ」と「無神経なタイプ」がいるが、この女は後者の方。
ドスンと空間を埋め尽くしてきて憚らない。
こちらの体の肩から腿まで側面すべてにブヨブヨした肉が隙間なく密着してきて、
暑苦しいことこの上ない。
ちょっと体をよじれば逃げられるという次元ではない。
立っても混雑しているので、うんざりした気分で我慢して本を読み続けていたが、
その女が突然小声で叫んだ。

「痴漢かよ!」

…そう聞こえたが、意味不明である。
僕に言っているのか、向こう隣の人間に言っているのか、
前に立っている人間に言っているのか、それすらもわからない。

こちらの体に密着していることをもって「痴漢」呼ばわりしているつもりだとしたら、
これほど滑稽な話もない。
薄気味悪いデブと体がくっついている不快感というのは、性的興奮とは対極にあるものだからだ。
誰がお前に体を密着させてくれと頼んだか?
牧野ステテコに「私を見て発情してるでしょ、アナタ!」的なネタがあったが、
あれに似た倒錯ぶりだ。しかもこちらはギャグにもなっていないときている。

「無遠慮なデブ」というのは、その存在自体が「加害性」を帯びている。
ただシートに座るだけで、他人の領域を否応なく侵害してくるからだ。
その持って身に着いた宿命的な「加害性」をひっくり返すためには、
自分が正反対の立場の「被害者」であることを無理矢理演じるしかない。無理矢理にね。
たとえそれが、誰がどう見ても破綻したロジックであったとしても。

彼女が本気で「痴漢です!」などと訴えることができるわけもない。
(その瞬間、「いやいや、違うでしょ!」「違うでしょ!」「違うでしょ!」と
 周囲の人間すべてがツッコミを入れるだろう)
だから、「周りに聞こえるか聞こえないかの小声で叫ぶ」くらいが彼女にとっての関の山。
「私は加害者じゃない!被害者なのだ、そう、被害者なのだ!」と
無理矢理自分自身に言い聞かせている。
…そう考えると、これは実に哀れな「デブならではの保身術」なのかも知れない。

幸い、彼女はほんの数駅で降りていった。
もう気の毒としか言いようがないのだが、立ち上がり際、何か悪態めいたことを呟いていった。
もちろん、僕も含めた周囲の人間たちが、それを相手にすることもない。

…しかしね、おデブさんよ、「たった数駅」を我慢して立っていよう、
というごくわずかな努力すら払わないから、あなたはいつまでも百貫デブのままなのだよ。

  

20180828

2018-08-28 23:00:00 | 今日の出来事
昼は会社から徒歩10分ほどの中華料理店へ。
駅前交差点に近い一等地にあるにもかかわらず、
ランチタイムでも適度に空席があるのがこの店のいいところだ。
大広間にテーブルが何列・何卓も並び、アジアのマーケットにいるような佇まいもある。
おそらくは中国籍の、妙に腰の位置が高くて全身のバランスがどことなく不安定な女性店員が、
注文を受けたり、布巾でテーブルを拭いたり、置かれたメニューを整え直したりしながら、
するするとテーブルの間を抜けていく。
食べたのは鶏肉と野菜のピリ辛炒めで、これはどことなく昨日の昼食の弁当と似ている。
にんじんの塊がゴロゴロ入っているが、これぞ中華鍋の威力なのか、
火がほどよく通っていて、異物感もなくおいしく噛み締められる。
通ったことのない裏道を通って会社に戻る。

夜は地元のステーキ店でハンバーグとステーキの盛り合わせ。
この店はなぜか味噌汁がおいしい。お代わりもできる。
定食屋は味噌汁を甘く見ないでほしい。吉野家などインスタントそのものの味でひどい。

このところ妻の帰宅が遅い日が続いているので気がかりである。

  

20180827

2018-08-27 23:00:00 | 今日の出来事
昼は会社隣駅の駅前にある弁当屋で鳥野菜中華炒めの弁当。590円。
味がいい。副菜の種類と全体のボリュームがもう少し充実しているといいが。

「上司の顔色を窺わないと退社しづらい」という、極めて幼稚な事態になっている。
40代半ばでこういう働き方をしなくてはならないとは、情けなさが極まる。
今日はその上司が会食とかで早めにいなくなったので、さっさと引き揚げる。

地元駅前の大戸屋で食事をしていると、まるで部屋の中に落ちたかのような大音量の雷鳴が轟く。
典型的な夏の夕立で、しばらくやり過ごせば落ち着くだろうことはわかっているものの、
喫茶店で本を読みながら時間を潰す、という器用な立ち回りが僕にはできず、
なぜか早く家に帰りたいのだ。
雷鳴・大雨・突風の中を、役に立たない傘を差しながらバス停へ向かう。
それだけでずぶ濡れに。
ただのビニール傘なのに「耐風仕様」を謳うこの傘、骨が派手に煽られても元に戻ったのはあっぱれだ。

到着したバスは、嫌味なくらいのっそりとバス停に横付けされる。
前方で手間取っている人がいるのか、列がなかなか動かない。
ようやくバスに乗り込むと、窓ガラス一面に滝のように水が流れている。
洗車機の中にいるようである。

バスは大して混まなかった。2人掛けのシートに1人で座る。
発車したバスは「前が見えませんのでゆっくり走ります」と、徐行運転。
外は大雨でも、窓から水漏れがあるわけでもなく、
エアコンの冷気も気持ちよいこちらは、至って気楽でいる。

しかし目的のバス停に着いても、雷・雨・風はいっこうにおさまらない。
もう覚悟を決めて突っ込んでいくしかない。
雷の音が近いので(「ゴロゴロ」ではなく「バキバキ」)、自分に落ちないとも限らない。
バス停から自宅までの数百メートルをノンストップで走り切る。
深い水たまりが道路いっぱいに広がっているが、避けようもないし、そもそも暗くて見えない。
家に着いた頃には、靴の中(ああ、革靴だ…)に水が溜まった。
さかさまにすればバシャッと水がこぼれるくらい。
古いTシャツを半分に裂いて靴の中に押し込む。
(しかしどうせならシャワーで中まで丸洗いしてからにすればよかった)。

近くの川のサイレンがひっきりなしに鳴り始める。
この雨は、この家に越してきて以来「最大規模」という気がする。それくらい猛烈な嵐だ。
それなのに、昼間の炎天下で熱が籠り切った室内は、いっこうに涼しくならない。
窓も開けられないから、エアコンをつける。
シャワーを浴びてエアコンの効いた部屋にいると、人心地がつく。

妻を迎えに行く頃には、その雨も嘘のようにやんだ。