tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

伊東一泊旅行 2日目

2016-12-24 23:00:00 | 旅と散歩と山登り
泊まったホテルはいっぷう変わっていた。リゾートマンションをホテルに転用したようなスタイルで(実際、マンションも併設されている)、各部屋へのアクセスは外廊下、室内の間取りは3LDK、広さは100㎡超。ただ、広ければいいってものじゃなくて、季節が季節だけに、フローリングのがらんとした室内にはうすら寒さが漂った。もちろん暖房は充分に効いているのだが。誰か他人の家に上がり込んでいるかのような違和感もある。結局、リビングとひと続きになっている8畳ほどの和室に布団を敷いて、間仕切りのふすまを閉めて寝た。食事は朝夕ともビュッフェスタイルで品数も豊富だったが、自分もようやく「オトナ」になってきたんであろうか、“ファミレス感”からは脱したいなと思わせるものがあった。

【伊東駅9:30―(東海バス)→10:10シャボテン公園】
大室山のリフト乗り場。この旅行前に伊豆のガイドブックをぱらぱらとめくっていた際、プリンを皿に返したような姿をしたこの山の写真が気になってしまい、ぜひ来ようと思っていた。リフトは往復で500円(ホテルに置いてあったパンフレットを持参して1割引)。なかなか良心的な価格だと思う。観光地のこの手の乗り物は平気で1000円を超えることもあるからね。乗車時間はおよそ5分だけど、適度に風もスリルも感じられて良かった。ちなみに昨日は強風で運休したみたい。なお、この山は、山肌保全のため、徒歩では登れない。

10:37 山上でリフトを降り、北側の富士山や相模湾を眺める。標高580mの頂上を目指して歩く。直径300mの噴火口沿いに、一周1kmの舗装された遊歩道がある。

南西側、天城山方面。天城山は以前登ったことがある。霧雨交じりの天候で、普段の登山なら敬遠したくなるところだったが、逆にブナやコケの森の瑞々しさを感じられて、とても印象深かった。

火口。その地形の特性を生かして…と言えるのかわからないが、底の広場はアーチェリー場になっている。すり鉢の深さは70m。

伊豆大島が近い。大島は東京都だけど、やはり「伊豆」なのだ。山の麓は伊豆高原の別荘街。カラフルな屋根が点在している。

火口を4分の3ほど歩いたところで、かかっていた雲が切れて、富士山がダイナミックで優美な姿を現した。

歩いてきた道のりを振り返る。山全体が草で覆われていて、木がない。毎年2月に野焼きをするという。この山は“犬連れの聖地”なんだろうか、犬を連れた人が多い。リフトで飼い主の膝に乗って登ってくる。この後乗ったバスの道中にも、ドッグラン付きカフェや、ペットと泊まれるホテルが目についた。

【シャボテン公園11:13―(東海バス)→11:39伊豆海洋公園】
バスで海方面へ移動。車中、リフト乗り場の売店で買った「梅干しジュース」を飲む。確か「梅ジュース」ではなかった。「梅干しジュース」だったからこそ、どんなものだろう?と思って買ったのだ。ネーミングって大事だね。バスは伊豆高原の別荘街を下っていく。別荘街と言っても軽井沢のような重厚感はなく、どこか「バブルの宴のあと」のような、色褪せた明るさを感じさせる。今回泊まったホテルもそんな感じだった。
11:51 バスを終点で降り、城ヶ崎の海岸に出る。この磯は大室山噴火の溶岩流が流れ着いた先だという。

「穴口」の矢印標識に従って道を逸れると、おお!確かに「穴」があった。流れ着いた溶岩流跡がトンネルになり、トンネルの天井が陥没して開いた穴。覗き込むと、深い底に海水が打ち寄せるのが見える。

門脇灯台が見えてきた。遊歩道をずっと歩いているが、アジア系の外国人が多い。日本人観光客と同じくらいいるかも知れない。

12:12 灯台に昇る。山側には“プリン”の大室山が見える。

沖を漁船が行く。小さな灯台で、昇り下りする人が交錯しないのかと思ったら、中は昇りと下りの螺旋階段が別々に作られていて、一方通行になっている。

2時間サスペンスで犯人が自供を始めそうな岩場。近くには「いのちの電話」の番号が書かれた看板もある。今日も昨日に続き、天気は穏やかで温かい。歩いていると汗ばんで、上着を脱いでしまうくらいだ。

海岸を離れ車道に出ると、木を伝うリスが。

富戸の漁港集落を抜け、急な坂道を登り、伊豆急の富戸駅へ。バスを降りてから4km歩いた。向かいのホームに停まっているのは「伊豆クレイル」。ランチ弁当やスイーツ、ドリンクを楽しみながら小田原―伊豆急下田間を走るグルメ列車。
【13:23富戸―(伊豆急行)→14:08熱海14:11―(東海道線)→14:32小田原】

小田原駅で駅弁(鯛めしと鯵押し寿司の詰め合わせ弁当)を買って、ロマンスカーで帰途につく。
【小田原15:05―(はこね28号)→16:08新宿】


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伊東一泊旅行 1日目

2016-12-23 23:00:00 | 旅と散歩と山登り
11:46 伊東温泉旅行と言いながら、まずやって来たのは横浜。みなとみらい線馬車道駅から赤レンガ倉庫を抜けて「ピア赤レンガ桟橋」へ。55分間の横浜港クルーズへ。

すぐ隣の大桟橋には大型客船が泊まっている。クリスマスクルーズに出航する「飛鳥Ⅱ」だ。今晩17:30に横浜を出て、ショーやディナーを楽しみながら相模湾の沖をひとめぐりし、明朝9:30に横浜に戻ってくる。目を凝らすと、客室のバルコニーの窓を拭いている作業員が見える。全長241m、総トン数50142t、乗員乗客およそ1340名。日本最大の客船だけど、秋に乗ったイタリア・コスタの船が全長294m、総トン数92600t、乗員乗客およそ3920名だったから、それに比べるとやはり小ぶりに見える。

12:00 出航。赤レンガ倉庫を後にする。屋上デッキにいるけれど、風はあまり強くなく、さほど寒くない。

「飛鳥Ⅱ」の船首にまわりこむ。

大桟橋の先端部分に出る。手を振っている人がいる。手を振り返す。

みなとみらいエリア全体を見渡す。

ベイブリッジが近づいてくる。近くの鶴見つばさ橋の橋脚が「Y」を逆さまにした形で、こちらの橋脚が「H」。両方合わせて「横(Y)浜(H)」だそうだ。本当にそういう意図でそうなったのかな?

みなとみらいエリアが橋の奥にずいぶん小さくなった。うっすら富士山も見えた。

本牧埠頭。ガントリークレーンが立ち並ぶ。1基10億円です、などと解説アナウンスが入る。

祝日でもコンテナ船の荷積み作業は行われている。吊り下げられたコンテナがスムーズに横移動して、ピタリと位置におさまる。

カモメがそばまで寄ってくる。船の乗客におせんべいを投げられることでも期待しているのかな。

旋回する。再びベイブリッジへ。空が本当に澄みわたっていて、白い橋がよく映える。

橋の真下を通過。

横浜港で最も古い灯台という「赤灯台」。1896(明治29)年築造。ベイブリッジの橋脚の土台部分にもいたんだけど、陸続きでもないこの場所に釣り人がいる。釣り船が下ろしていくんだろうか。決められた時刻に迎えに来る手はずになっていて。ただ、もしも津波に襲われたら、完全に逃げ場はない。

アメリカ陸軍の施設だという「ノースドック」。こんな横浜中心部の目と鼻の先にも「日本人は立入禁止」という空間があるのか。

インターコンチネンタルホテルの前あたりで再び旋回。画像左手、新港埠頭には新たに大型客船のターミナルを建設するそうだ。有数の国際港・横浜は客船寄港回数日本一の港…と思いきや、2015年は博多(259回)、長崎(131回)に次いで3位(125回)。中国からのクルーズが増加しているそうで、地の利で九州が有利になるのだろう。

赤レンガ倉庫の前まで戻ってくる。広場では「クリスマスマーケット」が開かれていて、露店で肉を焼く匂いが海の上まで漂ってくる。

【横浜駅13:54―(踊り子117号)→15:21伊東駅】
横浜駅では、来た特急の自由席が空いていたので、それに乗って一気に伊東までやって来た。僕が子どもの頃にも走っていた「踊り子」号の車両が、いまだ現役。特急なのに窓も開けられる。今はあまり見かけなくなった、ピンチをつまんで上げ下げするやつ。宿の送迎バスは16:00。それまで伊東の町を散策することに。

いくらクリスマスと言っても、これはやりすぎじゃないですかねえ…。商店街にて。

15:37 海に出た。オレンジビーチ。

夕陽を真後ろにしているので、影がとても長い。
…さて、温泉へ!



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ビル入口のピキピキ音(モスキート音)

2016-12-15 15:45:05 | 今日の出来事
ビル入口付近で聞こえる「ピキピキ音」が会社で話題になった。

人によってはモスキート音とも呼んでいるけど、僕の感覚としては、
モスキート(蚊)のプ~ンという一本調子な飛翔音とは少し違う気がする。
微妙に「細かい波」と言うか「微かな震え」が入っている気がするのだ。
だから「ピキピキ」音。
僕はそこを通るたびにその音を聞き取っていて、なんなんだろうこの音は、
と常々思っていたのだが、人によっては全然聞こえないらしい。
いや、「聞こえない」と言う人の方が多い。

音の正体は「ネズミ除け」だそうである。
ネズミの嫌う音波を出して、ネズミをビルに入れさせない仕組みだそう。
ネットで検索しても怪しげな通販でしか売られていない商品のようだから、
効果に科学的根拠があるのかはわからないけど、
少なくともこのオフィスビル(歴としたディベロッパーが建てて管理している)では
正式に採用されているわけだ。

気づきだすと、この音、新宿や新橋など、あちこちの繁華街のビル入口でよく聞こえる。
繁華街のビルというのは結構ネズミ被害に悩まされているものなんだろうか。

この音が聞こえることが耳の良さを証明するのかは、ちょっとわからない。
僕はどちらかと言うと耳が遠い方で、相手の言ったことを「え?」と聞き返すことも多い。
電話も苦手だ。

思うに、僕の耳は「弱い」のではないかと思う。
ネズミ向けのかすかな音も捉えることができる反面、大音量には弱い。
僕は大音量を苦痛に感じるし、好かない。
1度しか行ったことがないけど、クラブも、大音量の音楽に閉口した。
なんでクラブってのはああいう風に馬鹿でかいスピーカーから
ありったけの大音量を流すんだろうねと後輩女子に聞いたら、
「互いの話し声も聞こえなくなるから、喋るにも自然と体と体が近づいて、
そうして男女が接近しちゃう仕掛けなんですよ」
としたり顔で言われたことを覚えている。
仕事関係で昔行ったことがある格闘技イベント、音楽イベントもダメだったなあ。
格闘技イベントは選手入場時に大音量のBGMを流すし、
マイクパフォーマンスもボリュームを最大限に上げる。あれがダメ。
音楽イベントは、「爆音」で鳴らすバンドだったこともあり、
あまりの苦痛に途中で会場を抜けだした。
パチンコ店も、入ったことがないけど多分ダメ。
店の前を通ると、開いたドアから漏れ聞こえてくるジャラジャラ(?)という騒音がひどい。
安物のマイク・スピーカーセットで客寄せをする店、
ボリューム調整を行っていないかマイクのヘッドセットが口に近すぎるかで
割れんばかりのアナウンスを聞かせる地下鉄も苦手。

これで果たして、いい耳なんだか悪い耳なんだか。


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