ちょっと光って模様がわかりにくいですが「櫛」です。
もうとっくに鬼籍に入り、しかも93歳の大往生だった
祖母からもらったもので、たぶんもう90年くらい前のものです。
福島の寒村の生まれで「東京」に女中奉公にでてきた・・と聞いています。
そういう状況ですから「本鼈甲」なんてシロモノではございません。
セルロイド製や木製です。それでも金色の彩色や小さな螺鈿は
きれいに残っています。おそらく晴れ着用で . . . 本文を読む
「楠正行」です。これは男物の羽裏(羽織のウラ)です。
「楠正行」、とわかった理由は右上隅の四角の中の歌でした。
あまりにも達筆なのでエラい苦労しましたが「かえらじと」と「梓弓」
それに「名をぞ・・」のあっちこっちちょっとずつを読んで
うろ覚えの記憶の引き出しを引っ掻き回し、やっと「あぁそうか」と。
「かえらじと かねて思えば 梓弓 なき数にいる 名をぞ留むる」です。
もう兜の緒も切れ、それを楯代 . . . 本文を読む