ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

風邪3日目…今日は予防のお話です。

2014-01-17 17:38:52 | つれづれ

 

咳や鼻水といった風邪によくある症状はだいぶ軽減されましたし、おなかも収まりました。

眼だけはなんだかまだクシャクシャ涙眼になりますし、眼精疲労もあるかと思うので、

決まった家事のルーティンこなしてあとはだらだらを続けています。

で、きょうはビョーキのおはなし。ノロの集団感染のニュースがありました。

インフルエンザも、いよいよ大流行の兆しです。

 

今、私にも気がかりなことがあります。父がどうしてもインフルの予防接種をしてくれません。

理由は「価格が高い」と、「そんなもんかからないよ、俺は」という根拠のない自信。

どこだったかのサイトで、人が一生の間に交通事故に遭う確立を計算すると…

という記述があって、およそ二人に一人、つまり50パーセント、国土交通省の試算だそうです。

ただし、交通事故もピンキリで、命にかかわるものからアザひとつなんてのもあるわけだし、

運の悪い人は、一人で何回もあったりしますから。

まあ統計なんてものはそんなもんですが、インフルの罹患率はだいたい1割前後…だそうです。

言われてみれば、毎年「大流行」というワリには、自分の周囲でインフルエンザにかかった、

という人は、いないか、いても一人か二人くらいです。

まぁ学校に行っている子供がいると、集団感染がありますけれど。

人間は、悪いことについては実際自分がそうならないと、自分は関係ない、という意識が働くのだそうです。

つまり震災にはあわない、交通事故にもあわない、インフルエンザにもかからない…と、

そちらに意識が働くわけで、めったに遭わないことは一生遭わない、と思い勝ちなんですよね。

 

とりあえず、インフルとノロ。

これはもう防衛するしかありません。ウィルスと細菌は違う。父はここからわかっていません。

インフルは風邪のひどいの、くらいにしか考えていないわけです。

そして「オレは風邪もめったにひかないから、インフルにもかからない」という、

わけのわからない自信で「みちあふれてる」し。

 

インフルもノロも、その弱点は「ウィルスは、そのままでは増殖できないこと」です。

細菌はたとえば肉や魚についたものを放置すると、そのままどんどん増えていきます。

ウィルスは体内に入って初めて増殖できます。

なので、ウィルスは誰にも触られずに放置されれば、時間とともに増殖せず死滅します。

そして、自然界の中で生存するには湿度が重要です。

ウィルスも細菌も、水気に弱いのです。だから湿度の高い夏場はインフルなどは少ないわけです。

ウィルスは、簡単に言うと水気で外側の服を脱がされて裸になっちゃうのです。

乾燥する冬場にインフルやノロが広がるのは、長く生存できる状況であることと、

空気でふわふわと広がることも一因です。

ましてインフルは咳や鼻水として、飛沫が飛び散りますから。

ノロはそれがないかわりに、吐しゃ物や排泄物の中に多量に増殖したウィルスが、

それを始末した人の手によって広がったり、始末が完全でなかったときに、

そこが乾燥して空気中に飛散したり、履物や足の裏について広がるわけです。

 

マスクについて、外国の人はしない、日本人は神経質、おかしい、あまり効果がない…

いろんなことが言われています。でもマスクは、例えば自分がかかるよりも、

咳やくしゃみでウィルスや細菌を飛沫させない…ということでもあるのです。

父はマスクも嫌います。なので説明したのですが、

例えば最近売られているあの紙みたいなジャバラのマスクは科学的に開発されたもので、

その繊維の絡み具合がたいへん密である、ということ。

これは例えば大腸菌とか、なにか悪さをするような雑菌の大きさがバレーボールくらいの大きさとすると、

マスクのネットはとても細かいので、バレーボールは通ることができない。

でもウィルスは、バレーボールと比べたら爪の先ほどの小さいものだから、昔のガーゼのマスクなどは、

ネットの編み目が大きいので、バレーボールは通らなくても、爪の先ほどのものは通ってしまう。

だから科学的な今のマスクは繊維を細かく張り巡らして、爪の先ほどのものも通らないようにしてある。

それでも通るものもあるから「99パーセント除去」なんて、マスクの袋に書いてあるんだよ、と。

だからマスクは外から帰ったら、そのまますぐに捨てて、うがい手洗いをする…。

父は「一回で捨てるなんてもったいなくて使えない」と言いました。なにをかいわんやです。

 

手洗い、これは人間の暮らしとして、手についたものも眼に見えないから食器についたり、

或いはちょっと指先をなめたり、赤ちゃんの口の中を磨こうとして触ったり、

それで感染してしまう、だから手指の殺菌がだいじなのだと、そう言いました。

それでも父は「ふーーん」程度。

 

元々人間の体には、外部からの悪いものをやっつける機能がちゃんと備わっています。

だから、ウィルスに触った人が全員発症するわけではありません。

でも、小さい子や高齢者は体力も抵抗力も高くはありませんから発症もするし、

怖いのはそのために別の病気を起こすことです。

父は昔結核をやったくらいで、元々肺が丈夫ではありません。

だからインフルと一緒に肺炎予防の接種もしてもらいたいのですが、まったく「他人事」です。

 

私は今年もインフルの予防接種をできませんでした。予約しても、息子がいればいけませんから。

一昨年も去年もキャンセルになってしまいました。

幸い、めったに外出しませんから、外でもらってくることはほとんどないにしても、

外から来る人については、私は無防備です。

でも息子が心臓病や障害のために、極端に感染に弱いことは、みんな知っていますので、

うちに来る人は、それを気にしてくれます。やたらと息子に触らないようにしたり、

人によっては「ちょっと風邪気味だから、中へ入らない」と、気を使ってくださって、

玄関先だけで帰る人もいます。父はそのことも気にしません。

 

確かに、インフルもノロもそれだけではそまま死につながることはまれです。

高い熱や、ひどい下痢や嘔吐で、数日間死ぬほどつらい思いをするだけです。

元々健康であれば、数日の辛抱で通り過ぎるものです。

怖いのは、それによって起きる余病併発や、体力が落ちたために起きる機能低下です。

息子の場合は、ただの風邪でも高熱になれば下がらなくなるし肺炎に移行しやすいのです。

治っても体力が落ちて、完全回復には半年くらいかかってしまいます。

 

しんどい思いをさせたくないので、私は神経質になっているわけです。

おまけに、もし私が罹患したら…今度は私が息子の介護ができなくなります。

まだ息子が子供のころ、実際そうなったことがありますが、たまたま主人が海外長期出張中で、

実家もそのときは遠かったですし、私は39度の高熱でマスクしながら、手袋はめながら、

はいずるようにして息子に食事させ、自分は栄養ゼリーと番茶をすすり、

別の部屋でふとんにくるまり、三日ほど耐えました。

幸い息子には移りませんでしたが、オムツ交換をちゃんとしてやれなくて、お尻が真っ赤になりました。

今はあのときより年もとっています。だから父が「大げさなんだよ」と思っていても、

私は神経質に予防に努めているわけです。

 

ここでうがいと手洗い、ですが、ここから先は「しっかりやるなら」…のお話です。

うがいは健康なときは、うがい薬もいいのですが、体力落ちているときは、唾液の中の成分など、

元々体に備わったいいものまで殺してしまうので、本来は「冷たい水」が一番です。

塩水、と昔は言われましたが、菌の中には「好塩菌」というのもいるんですよ。だから水、です。

口の中と喉の奥の雑菌などを洗い流すためですから、しつこく数回。

喉の奥まで水を送るには、舌を出すといいといわれるのですが、

うがいしながら舌をだそうとすると、飲み込みそうになって難しいです。

できるだけ舌を出して、それから私は歌を歌うように低音から高音までやります。

気はココロってやつですね。喉を開くカンジ?でしょうか。最低でも三回。

 

手洗いですが、これは調理師の学校で習いました。

泡がよく立つほうがいいので、私は「あわ立つ石鹸」を使っています。

爪の間を洗うため、片手のひらを上向きに、その上にもう片方の手の指部分だけを重ねる感じで

手のひらを下に向けてのせます。これでそのままグーにします。

朗々と歌を歌うときのあのスタイルですね。これで前後にゆするようにします。

お医者様は手術のとき、手袋をするというのにここから更に「爪ブラシ」も使いますよね。

洗い忘れ易いのが、親指の股部分、ここは親指と人差し指が直角になるようにして両手を組み合わせ、

コシコシやります。そのあとでそのまま片方の親指と人差し指で、反対側の親指をぐるりと巻いてコシコシ。

次は手首の外側、小指から下がっていったところですね。そこをコシコシ。ここ忘れ易いのです。

ついでにそのまま手首の回りをグリグリ。そこからはヒジまで腕部分を…。

そしてよーく洗剤分を洗い流してから、できればペーパータオル、もしくは清潔なタオル。

ちなみにこれでやっても、手のバイキンはゼロにはなりません。

 

私は外出のとき、巻き爪のせいで前のあいた靴しか履けません。

なので、実は外から帰ると、マスクは当然玄関でゴミ箱にポイ。それからバスルームに直行します。

着ていったものは外側だけ全部脱いで洗濯袋に。夏は汗もありますし、冬はバイキン予防に。

それから足を石鹸つけてブラシ使ってゴシゴシ洗います。次に化粧ごと洗顔をします。なので二回。

夏ならそのままシャワーですが、冬は寒いので洗顔から先は洗面所でします。

洗顔のあとは、熱いお湯で絞ったタオルで首や耳、頭のてっぺんも気はココロで拭きます。

そしてうがい、手洗いです。

神経質すぎるといわれても、眼に見えないバイキンやウィルスには、

これしか対抗する手段がありません。いわば「保険かけているようなもの」です。

 

普段健康にしていれば、不治の病は別として、インフルもノロも、

死ぬほど怖れることはないものだと思っています。

それだけについ危機感も薄れますが、もしかかったとき、を考えると、

なにもしんどい思いをしなくても…と思うのですよね。

私の場合「息子」ということが、一番のポイントになります。

息子の健康は私が守らないと、普通の子のようにはいきませんから。

そのために、潔癖症とは反対の性格なのに、こんなことをしているわけです。

 

更に長くなりますが、もうひとつ。

細菌ウィルスは、高熱には弱いものです。

なので、生ものをたべるのを避けることは、食中毒や病気予防には効果的ですね。

ノロも牡蠣が媒介することが多いそうです。

しかし、食べなくても「調理」の段階で罹患してしまうこともあるのです。

例えば指先に傷があったりして…。

トキソプラズマという、これは菌ではなくごく微細な寄生虫ですが、

これは生肉の中に寄生していることが多くあります。

細かく説明すると長くなりますので省略しますが、トキソプラズマは、だいたいはおなかの中に入っても、

体の防御作用であっけなくやられてしまいます。世界中の三分の一はかかっているといわれます。

ただトキソプラズマ症という病気として発症することはごく少ないし、でてもごく軽いので、

通常はほとんど心配ないのですが、妊娠している人がこれを体内に入れてしまうと、胎児に影響してしまいます。

これも妊娠月数にもよるのですが、知り合いはそのために生まれた赤ちゃんの眼が見えませんでした。

かわいい男の子でしたが、眼が落ち窪んだようになって、見えないためにおもちゃも落とすと手探りで…。

見ていてつらくて、先々のその子の人生を思わずにはいられませんでした。

知人が思い当たるのは、指先に怪我をしているときに、ひき肉の料理を作ったこと。

コネコネしたり、混ぜ混ぜしたり…。こんな話を聞くと、とても怖いです。

人間の防衛機能も回復機能もしっかりしていれば、やたら病気を怖がることはないのですが、

交通事故より低い確率の病気でも、自分がそれとぶつかる可能性はゼロではない、と考えておくことは、

健康管理において、大切なことの一つだと思っています。

ちょっと怖いお話でしたか?

最近の自分の体力の落ちように、ちょっといろいろ考えてしまった私です。

この冬、どうかインフルにもノロにも出会わないですみますようにと、祈る日々です。


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4 コメント

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Unknown (陽花)
2014-01-17 18:14:57
風邪を引くと私は副鼻腔炎になったり耳に
水が溜まって聞こえにくくなったりしますので
風邪には神経質になります。
先日の娘の新型インフルも職場の方がくしゃみ
をされたのをもろにもらったようです。
年齢と共に一度風邪になると1カ月以上治らない
事がありますから今の時期は本当に神経質に
なりますね。
返信する
私も (akomam)
2014-01-18 10:28:13
一昨年の11月に予防注射をしましたが、
その冬は何回もつらい風邪をひきましたので、
今年は打たないで乗り切ることができるか
試しています。
<無駄な抵抗>かもしれませんが、
今のところ無事に過ぎています。
そのために秋ごろから特に食事に
注意するとか、抵抗力をつけるものを
口にするとか…自分なりに工夫はしています。

でも、インフルエンザ菌は油断ができませんし、
ノロも要注意!です。

寒さで体力が落ちる時期だけに
お父さまのことが心配ですね。

ご自身の体調が戻ってないときは
特に気がかりですね。
もうすこし我慢して
早くよくなられますように。
返信する
Unknown (とんぼ)
2014-01-18 19:54:46
陽花様

私も耳は弱いので、聞こえが悪くなったりします。
鼻とか耳のうっとおしさは、ほんとに疲れますね。
風邪も、なかなか抜けきらず、少しずつ回復しているものの
まだ時々咳き込んだり、一度収まったオナカがあれっとなったり。
とりあえず一歩も外へでず、ぬくぬくとあたたかいところで
ぼけっとしています。
ノロもたいへんな数のひろがりだったり、
こわいですね。神経質になりますわ。
返信する
Unknown (とんぼ)
2014-01-18 19:58:59
akomam様

私も抵抗力、免疫力あげなきゃと、
意識して食べたり飲んだりしていますが、
眼に見えないウィルスは、怖い敵ですね。

父のこともきになりますが、オトナですから
言うことは聞いてくれないとなったら、
まーったく聞いてくれません。
あきらめて、そのときはそのとき・・・で、
開き直っています。自分の体の方が先ですので、
のんびり暖かく過ごしています。
返信する

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